よくある?鯨
ユウ視点
「・・・ところで、私たちの姿はどうですか?」
サナがそう尋ねてきます。
「えっと・・・一目見たときに『天使はここにいたのか』って口走っちゃうくらいには見惚れたよ。」
「本当ですか?」
「うん。そのあと、自分で『あ、女神だった』って思ったけどね・・・。」
「気に入ってもらえてよかったです。」
「うん。・・・えっと、みんなよく似合ってて・・・その、可愛いよ。」
「ありがとうございます。」
「うん。・・・お礼を言うのはこっちの方だよ。」
「・・・何か言いましたか?」
「ううん?特になにも言ってないよ。・・・あっ!あそこに鯨がいる気配が!!」
「え?・・・あっ!本当だ!」
「・・・えっ・・・あれが鯨?・・・地球のものに比べて随分と大きいね。」
「・・・確かに・・・って、さっきは遠くにいて気がつかなかったけど・・・確かに大きいな。」
・・・最低でも100mはあるんじゃ・・・確か地球だと・・・30mくらいだったっけ?大きくて。
「・・・あんなに大きいと体内に入って冒険できそう。」
「鯨は、喉が狭いって聞いたことがあるけど・・・違ったっけ?」
「噴気孔からは?」
「・・・うーん、それはわからないけど・・・態々鯨の体内に入りたいの?」
「・・・別にそうでもないわね。」
「でしょ?・・・まあ、ああ言うのは見ているのが一番だよ。のびのびしてもらおう。」
「そうね。」
やがて、鯨は海に潜ってしまいました。僕たちはそれまで、じっと眺めていました。




