11 最後に、投票所にそもそも行きたくない方へ
◇投票したい候補者が選挙区にいない方へ
筆者:
最後に選挙に行くことの意義について語らせていただきたいと思います。
質問者:
比例代表で投票先が決まったとしても、
小さい政党の場合は必ずしもその政党の候補者が皆さんのお住まいの地域で立候補しているとは限らないと思うんですよ。
そういう時にはどうしたらいいんですか?
筆者:
「心を殺して自公以外の有力な人に入れてください」としか言えません。
(大体の場合は立憲民主党の候補者になりそうですが……)
どうしてもその人の名前を書くことに対して、
思想信条の都合上から蕁麻疹が出るなどの拒否症状が出てしまう場合には、
泡沫候補に投票や無効票もやむなしだと思いますけど……。
小選挙区は「死票」になるべくしたくないという気持ちが僕にはあります。
僕の選挙区も万年恵まれた候補者がいるとは言えないので、
心を殺しながら自公以外の毎回可能性のありそうな「不本意な候補者」に投票しているんですけどね……。
質問者:
どーしても「選挙に行くことを見送る」と言う選択肢だけはダメだという事ですか?
筆者:
そもそも一般国民が投票できることそのものを「有難いこと」と思った方が良いと思うんです。
日本の選挙の歴史を振り返ると自由民権運動、大正デモクラシー、GHQの選挙改革(裏には欧州での革命で血を流している)などによってようやく男女平等の選挙権・被選挙権を得ることが出来ました。
かつては血を流してまで選挙権を獲得したのです。
選挙に投票に行くことは「権利」ではなく「責務」であるように感じるんですね。
質問者:
確かに当たり前のように選挙・投票に行くか行かないかの話が出来ているのも、
過去の方々の頑張りがあってのことですよね……。
中々普段思い返すことが無いので気づきにくいですけど……。
筆者:
現在の選挙制度では多少選挙資金による「身分制度化」があるとはいえ、
民間人が政治に意見を述べる・反映させる機会があるだなんて人類有史以来では稀に見る状況だと思いますよ。
ほとんどの時代は「国家元首とそのお友達の独裁制」だったわけですからね。
貴重な機会を自ら手放すのが「選挙に行かないこと」なのです。
そんな中、自民党が公明党をずっと切れないのは「選挙に弱い人たち」を組織票で救済するためです。
組織票をかき消すぐらい投票率を上げていくしか、組織票に対抗する手段は無いですし、
このように ようやく手に入れた参政権を行使しないだなんて人間としての生殺与奪権を相手に差し出しているに等しいんです。
質問者:
以前のお話ですと「絶望的な政策」は「投票所に行かせないための策略」と言うお話でしたが……。
筆者:
今回の選挙そのものに熱量があんまり感じられないのも国民の皆さんに「政治に絶望」や「諦め」みたいなものが広がっているためだと思われます。
特にこの「なろう」でアクセス数が多いであろう30代以下の投票率は、軒並み30%台と絶望的な低さです。
確かに30代以下の全員が投票しても高齢者の今の票数に勝てないほどの人口階層の状況ですが、
それでも投票に行かなくては更に無視されてしまいます。
選挙に行っても政治は変わらない可能性はありますが、
政治は選挙でしか変わらないんですよ。
自公政権に「白紙委任状」を渡したい方はそれでも構いませんけどね……。
歴史や構造的にはそう言う状況だということを覚えていただければと思います。
◇国民が政治家に危機感を持たせなくてはいけない
質問者:
でも「1」でおっしゃっていたようにお金持ちしか立候補できないような状況ですと、
やっぱり選挙制度・政治システムが抜本的に変わるまでの間は、投票することで政治に反映することには限界があるんじゃないでしょうか?
筆者:
大政党が「示し合わせたかのように酷い政策」を展開しているのは現在の日本の状況が「アメリカ様に隷属」「財務省の言いなり」と言う状況にあるからです
これを乗り越えるためには投票に行きつつ日頃から何が問題なのか? を勉強しつつ声をSNS上で良いので声を上げていくしかありません。
現状の問題点を理解していても、行動に一切反映されなければ結局現状を肯定しているのと全く変わりが無いと僕は考えます。
政治家の人たちに下から見降ろされている感じで馬鹿にされ続けたくなければ、何かしらの形で抵抗していかなければいけないと僕は考えます。
質問者:
「政治家は国民を映す鏡」(サミュエル・スマイルズの「自助論」より)と言う言葉もあるぐらいですからね。
あのブレブレな石破さんが今の日本人の姿という事ですか……。
筆者:
まさしくその通りです。
今回の状況で勝たせて(自民党単独過半数)にしてしまう事はこれまでの自民党政治12年を是認することになり、
「ご祝儀相場で確実に勝てる」という衆議院選挙2回連続で起こしてしまう事になると言えます。
こうなったら自民党から見たら日本人は「アホん人」と密かに鼻で笑われることでしょうね。
選挙のたびに総理の首を挿げ替えるだけで勝てるだなんて簡単すぎますから。
自民党と言う枠組みを残すために「捨て駒」を使い続けることでしょう。
政治家に危機感を持たせる意味でも今回の解散総選挙は、
政権交代には至らなくとも、非常に重要な立ち位置を占めていると言っていいでしょうね。
質問者:
なんだか筆者さんのお話をいつも聞いていると政治家の方が全然偉くも立派にも見えないんですけど……。
筆者:
政治家は「先生」と呼ばれている稼業ではあるのですが、
優秀だからなっているのではなく、ただ単に立候補するだけの余裕のある生活があるというだけです。
彼らは国民の公僕であることを忘れ、日々自分のポケットを潤すことしか考えていません。
国民が手綱をしっかりと握って、方向性を誤らせないように日々監督しなければいけないのです。
◇「不正選挙疑惑」は「投票所に行かせない大作戦」
質問者:
投票集計機「ムサシ」によって不正選挙が行われているというお話についてはどう思われますか?
筆者:
基本的にはあり得ないと思いますよ。
確かに独裁国家の選挙ではそう言う事がありますが、
投票機器で不正出来るなら石破首相の政策がブレブレになることとかは無く、「余裕」だと思いますからね。
質問者:
確かに、「不正選挙」があるなら世論のことなんて全く気にしないと思いますね……。
筆者:
過去の判例では小規模の選挙買収や1人の人が他人の投票券を使って何回も投票などと言った事件がありますが、
投票集計機と手で数えたものが大きく不一致があったという話は聞いたことがありません。
監視する人を民間から募集していますし、買収するには1選挙区当たり何十人も買収しなくてはいけません。
買収しても漏らしてしまう可能性がありますが、信憑性のある告発も聞きません。
質問者:
ある時の千葉の衆院補選では「○○ジャンプ」と言う、ある人だけ一気に票が増えたという話もあったんですけどそれについてはどうなんですか?
筆者:
突然特定の人に票が増えることがあるのは、基本的には選挙管理委員会に届け出た名前で無いと1票として認められないのですが、書き間違えたりして届け出た名前と違うと「疑問票」とした保留されることがあるようなのです。
基本的にそのようなことが無いように難読漢字、複数のパターンがある字などは平仮名で申請します。
しかし、「ジャンプ疑惑の方」はカタカナだったために、その対策もできず、数多くの書き間違えの「疑問票」がある時に一気に認められたという事のようです。
質問者:
へぇ……そう言う事があるんですね。
帰化された方とかだとカタカナの場合もありますからね……。
筆者:
「日本で投票機器による大きな不正選挙がある」と言う人たちは裁判で勝てるほどの証拠を持っていないので、真に受けない方が良いと思います。
こういった論調が広がっているのは僕も確証のある証拠は無いですが「投票に行かせないための大作戦」とか思った方が良いです。
官房機密費からお金が出ているかもしれませんね。行き先が分からないお金は証明できない分強いですしね。
質問者:
投票に行かないことや政治に無関心でいることがとにかく問題という事なんですね……。
筆者:
立候補者がしょぼいのは政治に関心が無い人が少ないことの現れです。
適切な感覚を持った関心のある有権者のパイが大きくなれば自動的に立候補者の質も上がっていくと考えています。
◇選挙に行くしかない
質問者:
難しいことを2人で色々と議論していきましたが、
結局のところ、「失われた30年」が自公政権の政治失敗の要因が大きい以上は、選挙に行って自公以外の自分の価値観に近い政党に入れるってことで落ち着くんですよね?
筆者:
そうなります。
長々と色々と書かせていただきましたのは、
皆さんの投票所の足が遠のく原因や懸念点を事前に僕が予測して、
僕なりの回答していったという事に過ぎませんからね。
(何か他に政治について疑問点などがありましたらコメント欄でお願いします。答えられる範囲内で全力で答えさせていただきます)
そして投票することに上乗せしてSNS上でもいいので、声を上げていかなくてはいけないんです。
質問者:
岸田さんも石破さんも意外とSNSの意見を聞いているような気がしますから、
勝負所と言うところでしょうか……。
筆者:
特に消費減税、社会保障減免については与党は検討すらしていないのでここを正面突破(政策に反映)していくことが勝負どころだと思いますね。
今回は今の政治状況と各政党の公約について個人的な解説をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
僕はこれからも「真っ当に日本が良くなる」方法や「楽に生きられる考え方」について発信していきますので、よろしければご覧ください。
今回はかなりの長文をご覧いただき誠にありがとうございました。
今日(10月15日)から衆議院選挙告示でいよいよ始まると言うところですね。
今回の衆議院選挙は日本の政治史においても大変重要なものだと位置付けております。
ここまで読んでくださって、少しでもご賛同いただけた方は、
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