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ゴブリンを食い止めろ!〜貧乏高校生の武器商売奮戦記「現代日本を守るため、異世界へチート武器を探しに行きます!」  作者: 孤高のやまびこ
第1章 ゴブリンの恐怖

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第25話 虹色の魔石

 ボス兎が降参してくれたお陰で、オレは早々に街へ戻る事が出来た。


 今日の戦果は、アルミラージの魔石23個と謎の御守袋が1個。袋を開くと、中からキラキラと虹色に輝く美しい魔石が出てきた。


「タ、タケじい、綺麗な魔石が出てきたよ?」


「おおーこれは凄い、虹色の魔石じゃ!」


「虹色の魔石?」


「虹色の魔石はのう、普通の魔石とは違うて色々と特別なんじゃ!」


「何が特別なの?」


「それはじゃな……ええぃ、ずべこべ言わずに鑑定するのじゃ!」


 タケじいの言葉足らずの説明に溜め息を付きながら、オレは虹色の魔石を鑑定する。


虹色の魔石 『兎』

スキル 大跳躍ユニーク)


「な、なんだぁ、このユニークってぇ?」


「ふふーん、ユニークとは特別という意味じゃ。持っている者はスキルを使えるぞえ!」


「オレも大跳躍を使えたりするのか?」


「まずは試してみい。御守袋を首にかけてジャンプしてみるのじゃ!」


 オレは御守袋を首に掛けて軽くジャンプしてみる。すると、普通は40センチの所を、なんと1メートル近くもジャンプした。


「おおー、これは凄い!」


 今度は力を込めてジャンプすると、2メートルを超える大ジャンプ。まるでトランポリンに乗っているみたいだ。


 調子にのったオレは、空中一回転ができるのではと、弾みを付けた所でタケじいに止められる。


「首の骨を折るから止めておけ」


「そ、そうだね……」


 オレの仮面ライダーデビューは、まだまだ先となった。


「ところでタケじい、この魔石はいくらになると思う?」


「そうじゃのう、虹色の魔石はレア中のレアなんじゃ。貴族に人気があるでなぁ、おそらくプラチナ金貨1枚、いや2枚はするのではないかのう。売るのか?」


「売る訳ねえだろう!」


「良い判断じゃ」


 話もついた所で、オレ達はギルドの換金窓口へ顔を出した。


「おや、今日はやけに早いねぇ。あまり稼げなかったのかい?」


「まあまあかなぁー♪」


 オレは鼻歌交じりにアルミラージの魔石23個とクエスト受注票をカレンさんに差出した。


「へえーやるじゃないか! このクエストは割に合わなくて人気がなかったんだ。良くやってくれたね、ありがとう!」


 カレンさんは魔石の計算を済ませて、金貨2枚、銀貨1枚、銅貨50枚をトレイに載せて渡してくれた。


「ところでソーマ、明日なんだけどパーティに参加する気はないかい?」


「突然、どうしたんですか?」


「実はねぇ、私の娘のパーティが、ぶどう農家さんからクエストを頼まれちゃってね、人手が欲しいって言ってるんだ。アルミラージを倒せるなら心配ない魔物だし、どうだい?」


 そう言って、カレンさんはクエストの依頼書を見せてくれた。


『==クエスト依頼書==、依頼Lv8、発注者:ぶどう農家のピエール、内容:うちのぶどう畑にマモシが大量発生して、危なくて来週からの収穫が出来ないよー。誰かぁ助けて下さーい!、達成条件:マモシ100匹以上、報酬:金貨7枚と高級ワイン1本』


 高級ワインが気になるが、それ以上に娘さんが気にかかるので思いきって聞いてみる。


「あのー、娘さんって、もしかしてキャロルさんですか?」


「えっ、ソーマは娘を知っているのかい?」


 オレは迷子の所を彼女に助けられ、ギルドに連れてきてもらった事を話した。


「そうかい、それなら話は早いね。受けてくれるかい?」


 半ば強引な誘いだが、キャロルさんには恩がある。オレはパーティに参加する事を決めた。


「ありがとう。それじゃぁ、キャロルには私から言っておくよ。集合時間は南門に明朝8時だ。遅刻するんじゃないよっ!」


 ギルドを出ると時刻は午後の5時。まだ夕食に間に合う時間だ。

 オレは推しの宿、和倉屋へ駆け足で向かった。


 宿に着くと、ぎりぎり夕食の受付に間に合い、オレは銀貨1枚と銅貨50枚を支払って夕食の時間までゆっくり露天風呂に浸かる。


「相変わらず良い湯だなぁ〜。体の芯まで沁み渡るぅぅー!」


 風呂から上がって浴衣に着替えると始めての夕食バイキング。

 オレは胸をワクワクさせながら食堂へ向かう。


「どんな料理があるんだろう、とっても楽しみだ!」


 食堂に入ると、厨房前のテーブルには山と積まれた肉、肉、肉! 更に色とりどりのフルーツ、フルーツ! サイドテーブルには良い香りの黄金スープが宿泊客を惹きつけている。


 ある家族連れのお父さんが両手の皿を山盛りにして、自分たちのテーブルへと忙しなく料理を運んでいる。あるカップルは、いちゃいちゃしながら料理を堪能している。

 どのテーブルも満員御礼でワイワイガヤガヤ、とっても賑やかだ。


 オレも負けじと、4人家族と同じだけの料理を自分のテーブルへ運び、全部1人で食べ始める。


 ガツガツ、ムシャムシャ、ゴックン!!


「あー美味しかった! 満腹、満腹!」


 宿の店員と周りの客は、オレの食べっぷりにずいぶんと驚いていた。


 客室に戻りベッドで横になったオレは、十分に腹を満たした事もあり、あっという間に眠りに落ちていった。


・・・・・


 チュン、チュン……。


 昨日は早く寝たので、いつもより早く目が覚める。アイズウィンドウが点滅しており、レベルが上がっている事を知らせてくれる。


 オレは期待を込めて呪文を唱えた。


「アイズウィンドウ、オープン!」 


大和創真 Lv6

魔法障壁 Lv1

ジョブ 商人アームズ・ディーラー

スキル

1、英雄遺伝子

2、異世界転移

3、交渉術

4、短剣術

5、剣術  必殺技:連撃、斬り払い

6、念話術


 剣術の必殺技には『斬り払い』が追加され、更に強くなった様に見える。だけど必殺って、これ防御の技なんだけど……。


 そして、今回の追加スキルは念話術。内容を見ると、波長の合う相手と念話ができる様だ。更にはレベルに応じて対象範囲が広がるらしい。これはきっと、因幡さんのおかげだろう。


 その後は、いつもの様に朝食バイキングをたらふく食べて集合場所の南門へ向かった。


【第25話 虹色の魔石 完】

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