いよいよ脱出の時が来ました。
「ふぁ〜、もうこんな時間か」
ふとした拍子に目が覚めスマホを取り出し時間を確認すると既にお昼頃である。
だが、上を見上げても大岩で被さり外の景色が見えない為太陽の光が入らずランプの灯を付け横を向けば気持ちよく就寝中の洗練美の少女の寝顔を見る。
「すぴぃ〜〜〜〜」
「鼻提灯が似合う顔とか可愛すぎるやろう」
思わず心がほっこりしてまるでおてんな妹を見つめる兄のような保護欲に掻き立てられこのまま寝顔を見ていてもいいがそれだと出発が遅くなる。
起こすのは名残惜しいがそれだといつまで経っても出られわしないと決意して起こした。
「おーい、起きろクロウ、時間的には昼だそ」
「うぅ•••••うみゃ、うみゃ•••っ」
「起きてくれ」
「••••••グゥルル」
「••••••ラーメン」
「ラーメン‼️ どこだ、どこにあるのだ⁉️」
「いきなり動くな、びっくりするだろうが」
「カップラーメンはできておるのか?」
その一言に素早く体を起こしキョロキョロと見渡す。クロウを起こすのには効果的だな、次からもそうしようっと。
あの後もたらふく食べた菓子パン系よりもラーメンが好きになったようで特にシーフードラーメンで肉や海産物と麺が同時に食えることが凄いようで彼女のお気に入りのようだが余りにも身振り手振りが激しく見ているこちら肝を冷やす。
驚きの反応を無視して自己意欲が強いクロウに起こすための方便だと伝えた。
「いや、まだ出来てないけど」
「はぁ。我は寝る。おやすみ」
「ちょっ!寝るなよ、今寝られたらいつここから脱出するだよ」
冷やかしを受けて呆れたよか二度寝に入ったクロウを起こすべくしばらく奮闘する羽目になる。
数時間後。
「はぁ••••••、つ、疲れた」
「そう気だるそうにすな。我は快調だぞ。 わっはははぁー!」
「だれのせいだ。寝相が悪かった黒狼め」
「はてぇ? 我は、何かしたかの?」
知らぬふりをするクロウに無垢な奴って厄介だなと呆れ果てる。
あれから何度も起こそうする為に「もう少しだけ」とただをコネ、何度も寝る姿に腹が立ち寝具一式を無理やりとった時なんか寂しげに耳が垂れる姿は少し良心か痛む。
「我は暇過ぎて寝るばかりあったのにお主が用意した寝袋は寝心地が最高であったぞ。あれほど一瞬で眠れるとはあれにどんな魔法が付与したアイテムなのだ! 我に教えよ」
リラックスして寝れた事を喜ぶクロウが好奇心で訪ねられので健二が知る限りの大雑把な説明が期待した内容ではないとクロウは悟り「腹減った。飯をくれ」の二言がやってきた。
「分かったよ、今カップラーメン作るから待ってろ」
「うむ。待もう」
クロウがスッとパイプ椅子に座り待ち望む様子に健二は頬を掻く。
「今さら言うのもあれだが。さっきあれだけ食ってまだ食べるのか?」
「あれ程では腹の足しにもならん」
寝具一式とキャップ用具を出し入れする間、暇を持て余す間、菓子パンやらおにぎりなど手当たり次第に胃袋に収まるのを冷めた目で見つめ用意したカップラーメンにあり付けた際は昨晩、箸やホークを使うよう教養し最初は苦戦していたが一晩で使いこなす彼女の学習能力は高い。食べ物ことだけな。
「「ごちそうさまでした」」
食べ終えた健二とクロウが今後の予定について話し合うことにした。
「クロウ。今いる場所はどこなのかわかるか?」
「うむ、名前は確か『ザズカ大森林』と呼ばれる魔王が納める領地だ」
「魔王の領地。••••••ってことは魔族もいるだよな。もし、人である俺が行ったらどうなるだ?」
「お主が来たことが魔族に知れれば間違いなく捕まって拷問もしくはその場で•••••」
「あ、うん。それ以上はなんとなく分かるから言わないてもいい」
冷や汗でる物騒な物言いをするクロウを辞めさせ「ちょっと考えるな」と言い残し腕を組む。
「言っておくが我はどこに行っても構わんぞ」
きっぱりと言い切るクロウを他所に考える。
現状は魔王とは関わらず人類領の方に出向き色んな種族に会ってアイテムを広め次いでに勇者に関する情報とか得られだろう。
けど、人類とって敵対していたクロウが向こうに知られるとトラブルになりかねない。
これは憶測だけど戦争が今も続いていたら厄介事が起きなねない。
反対に魔族領に入ったら今度は俺が異分子扱いを受けアイテムの布教にも影響をきたし普通に考えたらに自分の身が安全な人類領に進む方が賢明だが魔族側で顔が広そうなクロウと入ればもしかしたら融通が利くかもしれないがどっち行っても苦難は必須。
だとすれば、能力が平凡な自分が如何に頑張るか。それ次第である。
「おーい。まだ決まらないのか。あまり我を待たせるでない」
横からクロウのお小言に急かされ考え方を変えた方がいいなと思考を深める。
身の安全が確保できるのがクロウの傍だと仮定し魔族の事情に関与してくる魔王領を目指そう。
「決めたぞ、クロウ。俺達は適当に旅をすることにした
「うむ。心得た」
悩んだ末に出た答え特に理由を尋ねることなくあっさりと承諾され健二は頬をかいた。
「自分で言うのもあれなんだがフワッとした目的だけど、故郷の様子とか見に行ってもいいだけど」
「構わぬぞ。健二と一緒おればいずれ世界中を旅をするであろうからな。 その時によるぐらいでよい」
「いいのか?」
「うむ。健二が深く気にすることでもない」
クロウが会いたい関係者がいるであろうと心配して言ったのだが意外にもケロッとした前向きな姿勢に杞憂だったと知る。
「では、さっそくここから出るぞ!」
「おう。頼んだぜクロウ」
「うむ、任せよ! 今の我に掛かればこんな岩石ヘデもない。お主ら離れておれ、今からドカーン‼️ と派手な一撃をかましてやるぞ」
忠告を受け距離を置くと意識を集中させる。
すると、蒼黒色の炎が右手を激しく燃やし大気の気温が極地的に高まり大粒の汗が額から流れだし嫌予感が頭によぎる。
「? クロウさん。今から何をする気なんだよ?——•••••ま、まさか岩石を!」
「吹き飛ばす‼️」
一言だけ残し次の瞬間。
大岩から数百メートルは離れているであろう谷底から跳躍したクロウが蒼黒色の炎を岩石の表面に激突する。
「うりあぁぁぉぁ———ゃ⁉️」
雄叫びを上げ頭上の岩石に放射線を放つ蒼黒色の炎が勢いでぶつかり出す。
「吹っ飛べ‼️」
猛々しい叫び共に待ち上げるように放たれたエネルギーの波動が一気に膨れ上がり大岩が雲を突き抜けはるか上空に吹き飛び最後にキラリと星の一つになっていく。
「ま•••••マジ、かよ〜」
数秒もしない内に岩石からの脱出という問題が解決され眩しい太陽の日差しを拝む事ができることになっていた。
(え?何言ってんだコイツ、頭でも打ったのか•••っ?)
そう疑われても仕方ないが誰に聞かれてもありのままを話せる自信がある。
「ふぅ〜、スカッとした」
晴れ晴れとした空を見上げ日光を浴び感傷に浸る姿は雲の隙間から日差しに偶然入った一輪の花である。その儚さについ見惚れてしまっている。
「おーい、何ボォーッとしておる。あの忌々しい岩石は空の彼方にいったぞ!」
クロウがさも当然と言わんばかりでいる最中で放心状態の健二を見兼ねた近づいてきた。
「どうじゃあ。我の力! 思い知ったてあろう! ガッハッハ〜〜〜〜〜‼️」
自慢げに胸を張って自己アピールが強い美少女に健二は、開きぱっなし口を塞がらない。
「クロウと会えて良かったと改めて思ったよ」
「ようやく我が役に立てたようでなりよりじゃあ」
強者感ある立ち振る舞い心底安堵し誇らしげな笑みを見せ健二と視線が向き合う。
「いよいよここから出る時ぞ。健二よ、準備は良いか?」
「ああ。いつでも構わないけど、どうやってここを出るんだ? 登れそうに所が見当たらないが」
太陽に照らされ辺りを見渡せば、一面が急斜面な崖でよじ登る技術力が必要だが自分にそんな能力はないこと承知しているがそれは杞憂に終わる。
「心配いらんぞ。我がお主を連れてここから出してやろう」
自信に満ちた表情を見せ「少し、下がっておれ」とクロウに言われ距離おくと静かに呼吸を整え集中する。
すると、獣人化した時と同じ白い魔法陣が足元に現れ光の柱が拡大して眩い閃光か放たれた。
「クロウ•••っ、その姿は」
『ここから出るぞ』
閃光の消えた後に現れたのは美少女だった頃の鈴がなるような幼い声量ではなく低音よりの深みがある遠吠えと共に現れた本来の姿。
夜空色の毛並みが整い、宝石のトパーズをような神秘な橙色の瞳にすらりとした顔立ち。
たくましいしく四肢のオオカミが目の前に再臨したが少し違和感があり問いかけた。
「少し、ちちんでないか?」
初めてあった時の巨大の体格がみる影もなく人が背に乗れる程の大きさになったオオカミへと変貌を遂げた。
『お主を乗せるのにわざわざ大きくある必要も無く、むしろに大き過ぎては森を抜けるのに木々が邪魔になるだけぞ』
「••••あ、確かに、体が大き過ぎたら木を薙ぎ倒して進むわけだしな」
『そう言うことだ。さあ、我の背に乗るがいい』
キリッとした目付きで座り込んで待ち構える。
「お、お手柔らかに頼むよ」
背に乗ったことをクロウに合図を送ると立ち上がり健二の見える目線の位置が高くなった。
『今からあの崖を登る。歯を食いしばれるのだぞ』
「クロウ、あの崖を登るのは流石にむずいと思うだが」
『心配いらんぞ。しっかりしがみつき、振り落とされるよう注意だけしておれ』
クロウの背に騎乗して身構えていると四肢や胴体に気力がみなぎっているように見えて一抹の不安が過ぎる。
「頼むから慎重に•••••っ!」
健二の頼みも虚しく猛スピードで崖に向かって駆け出す姿に命の危機が感じた。
「ぎゃあぁ———ぁ!し、死ぬぅ———ううぅ‼️」
振り落とされない為に全神経で背中にしがみつき崖を目前に目が閉じた。
だが、打つかった衝撃が聞こえることはなく風圧とうしろに引っ張りる感覚に襲われる。
クロウが吸着盤があるかのような安定した四肢で崖をよじ登り、スピードが落ちぬまま崖の頂上である平地に勢い余って中に浮かんだのち着地して辿り着く。
『周囲に魔物の気配は感じぬ。このままザズカ大森林を突っ切ってよいか?』
「アガアガ••••••• (無我夢中でしがみつき中)」
『ぅ?どうしたのだ。聞こえておるか?』
「••••はっ!こ、ここって•••っ!もう出たのか?」
クロウに声を掛けられるまで維持でもしがみつくことばかりに意識が集中した。
昔経験した、テーマパークの絶叫マシンが可愛く思えてしまう程に寿命が縮まったような恐怖が今も残る。
背から降りてガクガクに震える健二を見かけて呆れ顔である。
『全く、情け無い。先が思いやられる』
「いやいや、危うく死ぬかも知れないだぞ!今後、もし死の恐怖を感じるような無茶な移動をしたら失神して漏らすかも知れないからな!」
『なぁ!我の背中を汚そうとするならばお主でも許さぬぞ!」
「お、俺だって!男のプライドがあるから汚さないよう頑張るからさ。クロウも頼むよ!お願いしゃあす!」
クロウに手を合わせ頼む込むとムスッとした顔を見せため息こぼす。
『我としてはいささか不満ではあるがやむ得ない。次から気をつけるが、お主も度胸をつけるよう精進するのだぞ』
「うぐぅ。努力はするからさ今は少しだけ休憩されてくれ。汗でびっしょり濡れてベタベタしてキツい」
極限の緊張から解放された反動による服がしっとりと濡れてしまいバックから服同じ奴とタオルで体を拭きたいが神妙な顔たちでこちら見つめる。
「あのー。貧相な体を見ても需要がないからおもろしくわないぞ」
『お主の軟弱な体に興味があるわけなかろう! さっさと着替えぬか!」
「ひどい!」
ちょっとした冗談のつもりがクロウのご機嫌を損ねたようだ。残念。
これを気に運動して脂肪率一桁のナイスバディになってみようかな。
とか、言っても異世界生活は忙しいそうだからできるかわからんがな。




