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連奏歌
口を開いた
つぶれた喉からは何も出ない
僅かばかりの呼吸の音
ぼくに歌えるのはそれだけ
ふと隣を見れば
君が立って、口を開く
その喉から美しい音色が流れた
つられるようにぼくも口を開く
つぶれた喉はまた動かない
いや、それでも
ぼくらは歌おう
ぼくらは奏でよう
聞こえなくたって
かすれていたって
そこに必ず本当の音があるから
迷いはもう振り切った
憂いはもう何もない
あとは飛ぶだけ
ぼくらは行こう
ぼくらは旅に出よう
疲れたって
動けなくたって
そこに本当の幸せがあるから
迷いはもう捨ててきた
憂いはもう消え去った
あとは行くだけ
あとは進むだけ




