表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

48/164

帝都に降る光

みなさんの目にとまりお読み頂ければ嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。


こちらの作品はカクヨムさんでも投稿させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

side 主人公


 ギョッとした顔を見て、まっ失礼なとは思ったが若者にしても自分の祖国のことだからよそ者が何をするのかきっと心配なのだろう。


 どんなふうに動くのか聞いてくるので、安心させてあげる。


 わたしはいつも通り、いつもやっていることしか基本やらない。悪い奴を捕まえること。黒いモヤモヤを取り除くこと。酷い目にあっている人をたまたま見つけたら助けること。


 わたしにできるのは、たまたまをなるべく増やすこと。だってわたしは万能じゃない。そして救世主でもない。心置きなくスローライフを楽しむために、この世の中ができるだけ平穏であってほしい。という極めて自分本位な理由で勝手にいろいろやっているのだ。


 実をいえば、わたしは人種だけ幸せになればいいとは思っていない。ただ見たところ、1番バランスが崩れているのが人種だったのだ。


 もし人種のバランスが向上し、この世界の弱肉強食に対応しはじめたなら、そっと手出しを控えるつもりだ。


 なぜそんなことを思うかといえば、前世の影響というほかない。


 人間一強、これは世界のバランスを崩すことになっていたりしないだろうか?


 強くなりすぎたら、何かから排除されてしまうかも。それに同じ世界に暮らす人以外の生物にとって、人とはなんだろうと思うと人種が強くなりすぎるのもよくない気がするのだ。


 この世界は自然が豊かで生物が多様で、様々な存在が日々精一杯生きている。そして前世ではなかった、魔力が世界に満ちていてとても美しいと思う。


 この美しい世界のため、わたしはやり過ぎたらいけないのだと思いながら、女神さまのおっしゃった言葉を免罪符に好き勝手しているのだ。


 わたしも排除されないように気をつけないといけないのかもしれない。


 まぁ今はまだ大丈夫だと思うし、そもそもわたしは長命種ではないはずだから人間の平均寿命を全うする予定だ。きっとそれほど大きな変化など世界に与えたりしないはず。


 さて、2人で帝国に向かいながら見かけた魔物は狩っていく。血抜きの魔法をかけてアイテムボックスにポイっといれる。いつもの作業だ、見かけたら狩る。これを習慣づけておくと食べ物に困らない。


 肉を食べてもいいし、素材を買取ってもらいお金にしてもいいし、誰かにあげることもできる。わたしのアイテムボックスには血抜きした魔物がいっぱい入っているがいくらあっても困らない。


 町や村に毎晩配って歩いて(飛んで)いるから結構減るのだ。島で皆が獲った素材は島の運営に当てているが、わたしが個人で狩ったものは自由にしている。


 若者と別行動しているときも、あちこち飛び回り貧しい村々に配っていたが、基本は北部の方が生活は苦しそうなのに帝国内の農村はどこも貧困が厳しい。


 これが政治のせいかと思うと気の毒だ。本来は温暖で実り豊かな土地に思われるだけに、この荒廃が哀しい気持ちにさせる。


 きっとわたし以上に切ない思いを若者は抱いているのだろう。飛びながら白マント姿になる。若者にも白マント着用の指示を出し、変装してもらう。


 帝国に入る度に黒いモヤモヤ部分には浄化をかけたりしているが、根本的な解決ではないせいか効果が弱いと感じていた。帝都に近づくほどモヤモヤも濃い。人が普通に生活しているのが不思議だ。


 帝都に向かってどんどん飛ぶ。途中黒いモヤモヤにむけて光の槍を突き刺す。全長10メートルくらいの光り輝く槍だ。ドーンと効果音つきでど真ん中に突き刺していく。


 帝都に着くまで何本刺すことになるだろう。見つける都度どんどん刺していく。ドーンドーンと凄まじい騒ぎだ。効果音がすごいだけで、地震じゃないからあまり揺れないのだが人が転げ回っている、なぜ?


 若者が何してるんですか?と言ってきたので、説明の必要に気づいた。空に光る文字でただいま浄化中、と表示したのでわかりやすくなったはず。


 若者からちがう、そうじゃない。と言われたが地道に浄化しているのにすぐ戻っちゃって、わたしの頑張りが伝わらないじゃない。


 あれならしばらく浄化し続けるから長持ちするし、目立つからやってる感がある。わたしのモチベーションに有効なのだ。白マントになると派手なパフォーマンスもできるからストレス発散にちょうどいい。


 帝都に向かって光の槍がつぎつぎ刺さる光景が、実は攻撃的なイメージだということにわたしはまったく気づいていなかった。


 なにしろ大きい物の方が効果が長持ち!くらいの軽い気持ちで浄化していただけなので、天から槍が降り注ぐこの光景がまるで神の怒りか、この世の終わりかと人々が騒いでいたとは思いもしなかったのだ。


 しかし若者の常識はちゃんと、これはやりすぎでは?と感じていたという。だったら止めてよと言うと、止めようとしたらもっとひどくなったので諦めたのだと言われてしまった。


 そもそも、こんなにモヤモヤがいっぱいなのがいけないと思う。光の槍をどんどん突き刺して進みながら、鑑定して極刑扱いの者たちをチリに還していく。


 真っ赤なフラグが立つので、わかりやすい。チリにするとフラグが消えていくので達成感さえ感じてしまう。これ?ちょっとまずいよね。うん、帝国以外ではこれは封印しよう。


 しかし、うわー!どうしよう。あそこお城だよね。フラグだらけなんだけど。全部チリにしたら、まずいよね?でも、あきらかに他所よりどぎつい感じ。


 というわけで、判断を委ねるために手足だけチリにした。これで、頭も口もあるから記憶も証言も必要ならとれる。今回は血みどろではないので、精神衛生上も問題ないはず。


 ちなみに、100日経過したら自動的にチリになる予定。光の文字で身体に説明書きをしておいた。ついでにカウントダウン機能付き。


 ちなみにお城の周りは槍だらけになってしまって、見た感じがちょっとこわい。教会にも太い槍が10本も刺さり、本当なら建物が崩壊していたところだ。


 光の槍は物を壊さないので、建物にも人にも怪我はないはずだが。ついでにいうと、光の槍は周りを浄化する時小さな槍を飛ばして浄化するので、浄化の槍をまともに喰らった場合は視覚的なショックはあると思う。


 自分の胸に槍が刺さっているのだから、痛みはなくてもショックだろう。とはいえ人間に刺さった槍も光輝いているので神々しいことは神々しい。


 というわけで、城下も城内もチリがいっぱいだ。


 隣で若者が嘆いている。


 「いったいわたし1人でこれをどうしたらいいんだ。だれか助けてくれ。これを全部わたしがなんとかしなければいけないのか?まさか、むりだ。あぁ神様。」


 


 


 


 


 








 








 

たくさんの作品がある中で

お忙しい中お読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ