買い物
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実は自分、空飛べるんですよね。
特に深い意味はなく、ただっただ空を飛べるという話です。
羽はない。
身体的に人間離れしてるような所もない。
でも飛べる、という。
変な話ですよね。
今日はたまの日曜日、特に予定もなかったので、
妹とショッピングへでかけることに。
さて、改札を抜け、地下鉄のホームへ。
入ってすぐ電車が出ていきました。
これは5分ぐらい余裕がありそうだから、今のうちにトイレへ。
黄色い線の前で待っている妹と分かれました。
ふぅ。
トイレから出てきて、妹が待っているホームを見てみると、
なんと、男が線路へ飛び降りようとしている...!
妹はそれに気づいてない。(妹も飛べる)
しかも電車が来ている!!
これは、もう...
「非常ボタン押す」しかない!、と思い
あらかじめ、こういった事に備えて知っておいたボタンの位置へ行き、
思いっきり押しました!
故障も考え、少し離れたところのボタンも押す!
男は飛び降りたが、早い非常ボタンのおかげで、
男の2,3メートル前で電車は止まりました。
いやー、本当に良かった。
「良かったねー!」と妹に言いました。すると、間もあけず
「飛んで助けろや」と言われました。
さて、危ないこともありましたが
無事ショッピングを始めることができる。
妹の荷物持ちのようなかたちで来ましたが、
やっぱりこういうところを見て回るのも
悪くないものですねー。
ほら、そこの親子もあんなに楽しそうに...
あっ!女の子の風船が!空へ飛んでいく...
なんて事だ...女の子が泣きそうになっている!
「大丈夫だよ、お兄ちゃんが取ってあげる」ととっさに慰めました。
ここは...くっ、めんどくさいが...
「風船の体積、浮遊力、今日の気候、風速、地理を元に、どこなら風船をキャッチできるか」
を考えるしかないようですね。
グーグルマップを起動し、風船の体積から浮遊力の限界を計算。
この風の向きで風船が取れるところは...
あのビルだっ!
そのビルへ走っていく俺を背に、
「飛んで取れよ」と妹に言われました。
ちなみに妹は荷物を持ったまま飛べないので、荷物を優先させたそうです。
(盗まれたくないから)
...!
無事、風船のキャッチすることに成功しました。
ビルの下にいるお母さん連れの女の子も喜んでいるのが見えます。
ほっとした気持ちで向かいのビルを見てみると
なんと、今にも女の子が飛び降り自殺しようとしています!
しかもあれは、同じクラスの沸雲丹美心さん...!
策の外側、今にも飛び降りそうに...!
人の命...ここはさすがに、どうにもならないようですね...
「好きだーーーーーーーーーーーーー!」と大声で叫びました。
沸雲丹美心さんの動きが止まり、変な顔でこっちを見てきました。
それでも「好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ...」休む暇もむなく言い続け、
恥ずかしくなったのか、策の内側へ引っ込んでいきました。
やがてすると、向こうからツイッターのDMで、
ただ一言、「キモい」、と、送られてきました。
「明日返事くれ」と返信。
「だめだったら明日告白するから明後日返事くれ」と追記。
「だめだったら2日後告白するからその次の日に」と、更に追記しました。
すると、「うざい」と再び一言のみ送られてきました。
きついですねー。
向かいのビルを見ると、沸雲丹美心さんの姿はありませんでした。
しかし、これで沸雲丹美心さんが自殺することはないでしょう。
こういう自殺は疎外感を感じて起こることが多いので、
俺がしつこくいけば、いつかは自信を取り戻してくれるでしょう。
俺が変人扱いされるかもだけど、そういうのは人の命には代えられないものですからね。
ビルの下に戻ると、妹が居ました。
何か言おうとしたので、その何かを言う前に
「待った!飛んで助ければよかったって言うんだろ?だがこれにはちゃ...」
「分かってるよ、今回のはあれで正しいでしょ。それよりこの荷物持ってよ」
...遮るように言われました。
何か言おうとしたのは、荷物を持ってほしかったのか...
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