炸裂!から揚げ爆弾
初めての攻撃スキル<から揚げ爆弾> を試爆するために森へ訪れたカロットさん
村から10分ほど歩いて、辺りに人の気配が無いのを確認できたので早速スキルを使用してみる
「食べる用のから揚げを出す時みたいに頭の中で念じるだけでいいのか? から揚げ爆弾作成!」
初めてなので声に出してより鮮明にイメージを固めた
すると左手の手の平から一つだけ小さなから揚げが具現化した。いやこの世界では魔現化か
「普通のから揚げ作成では4個1セットで右手から出るけどこれは1個しか出ないんだな。それに左手から出たな」
から揚げ爆弾と思われるものを軽く前方へ投げて様子を見る
3分ほど待ってみたがから揚げに変化はない
「少なくとも時限式で爆発するわけじゃないみたいだ。んじゃ、これはどうかなット!」
から揚げを拾って思い切り近くの木に叩きつけてみる
「んー変化なし。衝撃での起爆も否定と。やっぱり念じて起爆するのが正解っぽい。起爆!」
「ジュワッ~!!」
起爆と念じるとから揚げ全体が白く発光した後、香ばしい匂いと音を出して爆発四散した
から揚げの周囲の雑草は消し飛び地面は軽い焦げ跡がついていた
「おおー、凄いすごい。でも威力は大した事ないかも。地面は焦げ跡がついてるだけで抉れてないし起爆範囲は雑草の消え具合から考えて半径30センチといった所か」
大まかな性能はわかったのでさっそく実践運用をかねたトレーニングだ
新たにから揚げ爆弾を作成して地面に置き20メートルほど離れた茂みの中に隠れる
10分も待たないうちに小さなスズメのような小鳥がから揚げの匂いに誘われてやってきた
「悪いな、私の為の礎となれ。起爆!」
「ピ、チッチチキキ!」
突然光ったから揚げの異変に気付き小鳥はその場から飛び去ろうとするが間に合うはずもない
「ジュワッ~!!」
軽快な音を発したのちに小鳥は爆弾の餌食となった
「よっしゃ! 当たったよな! 獲物の確認だ!」
おっさんにとって初めての狩猟であった
魚釣りなら付き合いでやったことがあるが野鳥の狩猟など大抵の人はやったことがないだろう
狩猟の興奮からか蛮族のように駆け出し地面に倒れた野鳥を掴み取りぴょんぴょんと飛び跳ねる
「死んでるな。流石に小鳥を殺傷できる程度の威力は持ち合わせていたみたいだ。今夜はこの鳥を使って丸焼きだ! ビールで一杯やらせてもらおうではないか。フフフ」
自分で取った野鳥をつまみに酒を飲む。なんという浪漫、なんというサバイバルライフ
アイテムボックスに小鳥を突っ込み同じ要領で鳥を乱獲していく
こんな小さいの一羽じゃとても喰い足りん。三羽は確保したい
「起爆。はい起爆。起爆だ馬鹿野郎」
小鳥の警戒心は薄く入れぐい状態だ。から揚げを置くと10分もしない内に鳥がやってきて次々と罠にかかってくれる
何度かやる内におっさんも悪知恵が回り始め、複数の場所にから揚げを設置し合計五カ所の罠で鳥を爆撃していった
「威力は低いけど任意の場所のから揚げを起爆できる。から揚げの位置も脳内に表示されているようだ。鳥の口に入った状態でも起爆はしっかりしてくれる。トレーニングも狩猟も出来て一石二鳥とは正にこの事さ」
それにしても鶏肉を使って鳥を捕まえるとは変な気分だなー




