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最強転生者が神になるまで  作者: バーチ君
オリント共和国
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3つ目のオーブ発見!

 オレ達は再びダンジョンの5階層に戻った。そして、6階層、7階層と順調に進み、いよいよ10階層の前まで来た。



「ケン。いよいよ10階層よ。」


「そうだな。魔族がいるからみんな気を付けてな。魔族はオレが相手をするから、みんなは転移装置の破壊を頼む。」


「ケン兄。気を付けてね。」


「大丈夫さ。」



 オレ達は10階層に降りて行った。10階層はかなり広い空間になっていたが、そこに魔物達がうじゃうじゃといる。ミレイとミサキとドリエが剣に魔法を付与して一気に斬りこんだ。ローザは魔法を付与した弓矢で遠距離攻撃だ。そして、オレは大きな魔力の存在の前まで一気に転移した。そこにいたのは、上半身が人間の女性で下半身が蛇の魔族だった。



「貴様か? 私の計画の邪魔をしているのは!」


「そうだけど。お前の目的はなんだ?」


「簡単なことさ。この世界にお前達のような下等生物は必要ないのさ。」


「他の魔族達も同じ考えなのか?」


「当たり前だ! 我々にとっては魔王様こそが神なのだ! お前達のようなゴミムシを魔王様は退治したがっているのさ。」


「なら、俺も容赦する必要がなさそうだな。」


「何をふざけたことを!」



 蛇女はオレに向かって口から毒を吐いてきた。咄嗟にオレは避けるが、地面が緑に溶けている。さらに、手に持っている三又の槍で攻撃してきた。意外に攻撃が速い。だが、オレはそれを片手で受け止めた。



「馬鹿が、かかったな。」



 蛇女はそう言うと槍に強い電流を流した。オレの全身が痺れる。体のところどころから煙が出た。このままではまずいと思い闘気を少し解放すると、体が光りに包まれ闘気が溢れ出た。蛇女はその闘気で後ろに大きく飛ばされた。



「貴様! ただの人間ではないな!」


「それはどうかな。お返しだ!」



 オレは片手を上に突き上げ魔法を発動する。



『エレクトリックドラゴン』



 すると、オレの手からドラゴンの形をした強烈な電流が放たれ、蛇女に襲い掛かかった。



「ギャー」



 蛇女のまとっていた服がところどころ黒く焦げ、肌がむき出し状態になる。ストレートだった長い髪ももじゃもじゃだ。



「どうだ? 降参するか?」


「誰がお前ごときに!」



 蛇女の魔力が膨れ上がっていく。体も変化し、コブラのような形の巨大な蛇になった。そして、毒を吐きながら巨大な尻尾でオレを攻撃してきた。オレは瞬間移動で大蛇の頭の上に乗り、剣を頭に突きさした。大蛇は頭から血を流しながら上に大きく飛び跳ねた。オレを岩にぶつけるつもりなんだろう。オレは再び転移して元の場所に戻る。



「そろそろ終わりにしようか。」



 大蛇は逃げようと転移装置に向かったが、すでに転移装置はローザによって破壊されてそこにはなかった。



「おのれ~! 人間! よくも! よくも!」


「死にたくなければ降参しろ!」


「ふざけるな!」



 大蛇が辺りかまわず毒を吐き出す。まだ生きている魔物達も毒で溶かされていく。



「しょうがない。これで終わりだ!」



『空間裂断』



 オレが剣を横に振ると、空間が上下二つに分かれた。そして、その延長線上にいる大蛇の体も上下2つに分かれた。



「グギャ—————」



 大蛇の魔族は粒子となって消えた。



「みんなお疲れさん。」


「さすがケン様です。魔族も一捻りでしたね。」


「そんなことないさ。殺すより改心させたかったんだけどね。」


「ケン兄。優しすぎ!」


「私もローザちゃんと同じ意見です。ケン様は優しすぎます。」


「そうね。ケンは優しすぎるわね。どうしようもない相手もいるのよ。ケン。」



 確かにそうかもしれない。今までなるべく殺生せずに済ませたいと思ってきたが、魔王のような邪悪な存在は、殺すしかないのかもしれない。そんな気がした。


 

「みんな、ギルドまで報告に戻るよ。」


「うん。でも、疲れた~! ケン兄、今日は亜空間の家でゆっくり休みたい。」


「賛成! ケン。ギルドに行ったら、宿屋じゃなくて亜空間の家でのんびりしましょ。」 


「その前に食事にゃ! 肉にゃ!」



 ダンジョンから転移で戻ろうとしたとき、胸に痛みを感じた。



“もしかすると”


“はい。マスターの考えた通りです。このダンジョンはまだ下の階層があります。そこにオーブがあります。”


“もしかして、あの魔族はオーブを探していたのか?”


“はい。その可能性が高いようです。”



「みんな。このダンジョンにはまだ下層があるようだ。そこにオーブがあるみたいなんだ。どこかに入り口があるから、みんなで探してくれるか?」


「了解にゃ!」



 オレ達はみんなで下の階層に行く方法を探した。それぞれが別の方向に移動する。すると、偶然なのか全員の足元が光りだし、光の5角形が現れた。オレ達はその中心に近づいた。すると、その中心に大きな空洞ができ、下に続く階段が現れた。



「ケン。この階段の下みたいね。」


「何があるかわからないからオレが先頭を行くよ。」


「なら、私が光で照らすから2番目ね。」



 オレのすぐ後ろのミサキが続き、その後ろにローザ、ドリエ、ミレイの順で階段を下りる。階段を降りると、やはり神殿のような場所があった。オレ達は神殿の中に足を踏み入れた。



「ケン様。ここは何なんでしょうか?」


「わからないな。このダンジョン自体が新しいものだし。」


「なら、古代遺跡じゃないにゃ。」



 神殿の中に金でできた大きな祭壇があり、そこにオーブがあった。オレが手に取るとオーブの特性が頭に浮かんできた。『知』だ。



「このオーブは『知』のオーブのようだよ。」


「なら、残り6つだね。ケン兄!」


「そうだな。」



 とりあえず、3つ目のオーブを手にしたオレ達は、冒険者ギルドまで転移で戻った。すでにダンジョンから大勢の冒険者達が戻ってきていた。オレ達を見ると、全員が尊敬のまなざしで通り道を作ってくれた。



「おい、『ワールドジャスティス』だぜ!」


「戻って来たのか?」


「取り残された冒険者達から聞いたんだけどよ。なんか、足の怪我まで治しちまったらしいぜ!」


「俺もダンジョンの外で怪我した奴から聞いたぜ。なんか治癒魔法を使える少女もいるらしいじゃねえか。」



 すると、ギルド内のどこからか喚声が上がった。



「ワールドジャスティス! ワールドジャスティス! ワールドジャスティス!・・・」



 なんか気恥ずかしいが、オレ達は階段を上がってギルマスの部屋に来た。



「おお、帰って来たか?」


「ええ。報告に来たんですよ。」


「早速に悪いな。他の連中から聞いたぞ! お前達は人間離れした強さらしいじゃねぇか!」


「だって、私は獣人族にゃ!」


「私もエルフ族だもん!」


「わ、わ、私は竜人族です!」


「そうか。そうだったよな。悪りィ、悪りィ。俺の言う人間には獣人族もエルフ族も竜人族も含んでるんだよ。つまり、魔物と魔族以外だな。」


「別に気にしないにゃ。」


「それでどうだった? やっぱり魔族がいたのか?」


「ええ。魔族がいましたけどオレが討伐しましたから。それと転移装置も完全に破壊しましたんで、もう心配はないですよ。」


「そうか。ありがとうな。感謝するぜ。すぐに、王都に報告しなくちゃぁな。」



 オレ達はそのまま冒険者ギルドを出ようとしたが後ろから呼び止められた。

 


「ケンさん!」



 振り向くとそこにはジャネットとリチャード、リチャードに抱きかかえられたマイケルがいた。



「ケンさん。本当にありがとうございました。リチャードが無事に帰ってきて何とお礼を言ったらいいか・・・・・」



 ジャネットは涙で声を詰まらせてしまった。



「いいんですよ。それより、今日は早く帰って家族3人でゆっくり休んでください。」


「ケン兄ちゃんありがとう。ケン兄ちゃん達は僕のヒーローだよ!」


「良かったな。マイケル君。お父さんとお母さんを大事にな。」


「うん!」


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