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詩人の密薬⑪

 わたしが助けた見知らぬ女性、いや、わたしに水島羽鳥という名前だけをもたらした女性は、鎮静剤か何かを打たれたのだろうか、すっかりおとなしい様子で眠ってしまっていた。眠っている彼女を取り囲む医師らの会話が漏れてくる。そこから察するに、彼女は薬の過剰摂取によって錯乱してしまったのだろう、ということだった。よくある話だ。そして彼女は、適切な処置ののちしばらくすれば、一応は落ち着きを取り戻すだろうということだった。医者の言うことが本当だとすれば、それは、ずいぶんと長い『しばらく』だ。

 わたしはどうして、このような事態に関わってしまったのだろう? 不幸としか言いようがない。たまたまあの時間に、たまたま普段とは違う道を通ってしまったばっかりに、わたしはこの不幸な女性に罵倒されることになった。薬のせい? そんなことは知らない。同情はするが、そもそも薬とやらの使い方を守れなかった彼女の責任だろう?


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