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第1話 猫巫女、修行中

東猫都。ネコナカヨ市。

ここでは、人間と人間の姿の猫又が共存している。

架空の都市。

猫又のコミコ。

通称・猫巫女ねこみこ

現在、招福しょうふく神社で修行中の若い猫又の女の娘である。

姿は、人間の女の娘。

だけど、猫耳と猫の尻尾がある。

オレンジ色のボブヘア。

大きな琥珀色の瞳の美少女だ。

猫巫女は、大好きな飼い主の初日はつひちゃんのため、福を招く、招き猫になりたい。

初日ちゃんは、宝くじ大好きご主人様。

飼い猫の猫巫女は、日頃の恩返しもかねて、初日ちゃんの宝くじを当選させてあげたい。

「宝くじ当選、来る来るにゃん!」

大好きな初日ちゃんのため、毎日、修行を頑張るのだ。


第1話 猫巫女、修行中


ネコナカヨ市。

招福神社。


「にゃん!にゃん!」

巫女服の猫巫女は、大鈴ロッドを左右に振る。


チリンチリンッ


大きな音を出して、大鈴が鳴る。

大鈴ロッドは、福を呼ぶ力を高める、ラッキーアイテム。

修行中の猫巫女は、このアイテムの縁起を借りて、神社に訪れる参拝者たちを祝福する。

つまり、祈願のお手伝いをするのだ。


「宝くじ当てたーい」

初日ちゃんは、声に出して、お祈りする。

来栖初日。16歳。

茶髪ストレートヘアの美少女。

猫巫女・コミコの飼い主だ。

それなりな宝くじマニア。

いつも、宝くじを買っては、当選するようにと、招福神社にお祈りをする。

今までの、一枚の最高当選額は、『三千円』。

宝くじは、毎回10枚だけ買うスタイルである。

「祈願成就するにゃん。初日ちゃん!」

瞳を輝かせる猫巫女。

初日ちゃんは、首を横に振る。

「私の宝くじ当選は、祈願じゃないって、いつも言ってるでしょ?ただの、ロマンよ、ロマン」

夢を買っているのだ、という。

「コミコは、修行して、他の多くの参拝者の祈願を叶えなくちゃ駄目よ」

初日ちゃんは、猫巫女の頭をなでる。

なでなで…。

「コミコは、私の自慢の猫なんだから」

「初日ちゃん…」

猫巫女・コミコは感動する。

初日ちゃんは、猫巫女の飼い主。

立派な巫女になってくれることを願っている。

「…実は、私のクラスの女の娘の一人が、招福神社に祈願があるって言ってたの」

「にゃん?」

「その娘の祈願を、コミコにお手伝いしてほしいの」

「…にゃん!お手伝いするにゃん!」

猫巫女は、大きくうなづく。

初日ちゃんのクラスの女の娘の一人は、祈願がある。

でも、あきらめようとしている。

「コミコ、頼むわね」

「了解にゃん!」

猫巫女は、猫手をクイッとさせた。

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