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古今和歌集から(1)  作者: 舞夢
257/289

いその神 ふるき宮この ほととぎす

ならのいその神でらにてほととぎすのなくをよめる

※ならのいその神でら:大和国山辺郡石上(現天理市)の良因院。素性法師が住持した寺。


素性法師


いその神 ふるき宮この ほととぎす 声ばかりこそ むかしなりけれ

                        (巻第三夏歌144)

※いその神 ふるき宮こ:安康天皇や仁賢天皇の宮があった。石上の地名「布留」をかける。


かつての宮殿があった石上では、ホトトギスの鳴き声だけが、昔のままなのです。


人の世は、無常に移り変わる。

しかし、ホトトギスの鳴き声だけは変わらない。

法師らしく、無常観を詠む。

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