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みわ山を しかもかくすか 春霞
はるのうたとてよめる
紀貫之
みわ山を しかもかくすか 春霞 人にしられぬ 花やさくらむ
(巻第二春歌下94)
※みわ山:奈良県桜井市三輪にある山。大神神社の本体として、山全体が信仰の対象となっている。
春の歌として詠んだ。
春霞は、三輪山を、それほどまでに隠す理由があるのでしょうか。
もしかして、人には知られていない、特別な花が咲いているのでしょうか。
尚、万葉集巻(1-18)額田王の「三輪山を しかもかくすか 雲だにも 心あらなも 隠さふべしや」を踏まえている。




