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古今和歌集から(1)  作者: 舞夢
191/289

梅の花 にほふ春べは くらぶ山

くらぶ山にてよめる

※「くらぶ山」は所在不明。ただ、鞍馬山説が多い。いずれにせよ、木々が生い茂る暗い山と考えられる。


紀貫之


梅の花 にほふ春べは くらぶ山 やみにこゆれど しるくぞ有りける

                       (巻第一春歌上39)

※しるく:はっきりと。


くらぶ山で詠んだ歌


梅の花が匂う春の季節は、くらぶ山を闇夜に越えていても、その香りで梅の花が咲いていることが、はっきりとわかるのです。


闇の中でも、漂ってくる梅の芳香。

これも春ならではの、風雅と思う。


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