11月20日 一ノ瀬蓮
私 「久しぶりだね」
春風「ああ。元気してるのか?」
病院に来ていた私は、春風くんと話をし始めた。以前と比較すると、何も緊張せずに話せるようになった。
私 「もちろん。春風くんは?」
春風「来年に向けて、順調にステップアップしてるよ」
来年、彼はピッチャーとして完全復活するのか?どんな感じになるのだろうか。
私 「そうなの?」
春風「ああ。トレーニングも順調だよ」
私 「凄いね」
高校野球が不完全燃焼だっただけに、大学でもう一度頑張るんだろうな。
春風「瀬戸は、部活とか何してたの?」
私 「うん。中学の時にソフトしてたよ」
春風「そうなの?」
私 「うん」
そういえば、春風たちに言ってなかったかな?
春風「じゃあ、キャッチボールできるじゃない」
私 「むりむり。春風くんのボールなんて取れないよ」
MAX150キロ近く出るボールなんて、私は捕る自信なんてない。
春風「そんなのわかんないよ」
私 「無理だよ」
やらなくてもわかる。それは、スキルの問題ではない。メンタルの問題だった。昔なら、なんとなくできるだろうと思ったけど今はそういう気持ちがまったくわかないのだ。
春風「今度、よかったら練習見に来る?」
私 「練習?」
春風「うん」
何を私にさせたいのだろうか?
私 「どこでやるの?」
春風「友だちの家かな」
私 「友だち?」
春風が何をしたいのかわからない。
春風「ああ。一ノ瀬って知ってる?」
私 「いや知らないけど」
聞かない名前だけど、珍しい名字だな。
春風「一ノ瀬蓮って奴が、海美にいるんだよ」
私 「へぇー。その子の行くの?」
春風「うん」
なんで、見ず知らずの男の子の家に行かないといけないのよ。
私 「なんでその子の家なの?」
春風「そいつ金持ちなんだよ」
私 「ハハハハ。そうなんだ」
春風「家に練習場あるんだよ」
練習場かぁ、、、、、、、、、、、、、、、。
私 「凄いね、それ」
春風「でしょ?そこに来てよ」
私 「えー。私一人で?気まずいよ」
春風の練習を見ても仕方がない。
春風「一ノ瀬にも会えばいいよ」
私 「一ノ瀬って人がまずわからないから」
春風「面白い奴だよ」
以前の様なトゲがなくなったように感じたのだ。




