だい、いちわ『純粋なる同士』
何も起こらなかった。
朝起きても全裸の女の子は隣で寝ていなかったし、いつもと違うことがあったと言えば、あいつがやっと自分の能力を話してくれたことだけだ、ちなみにメール。返信遅いよ馬鹿。
そんな振り返りもそこそこに、世界は平凡なまま今日は終わった。
翌日。
放課後の学校にて、廊下を一人で歩いてるあいつに声をかける。
「よう、赤木。今日は一人か?」
「夏美って呼んでってば」
珍しく笑いながら話しかけたのに、そこには触れず、溜め息をつきながらいつも通りの発言をしてくる。
「あーはいはい夏美ちゃん夏美ちゃん。でさ、赤木。唐突で悪いんだけどさ。その、人気の無い場所に......」
言い辛くて歯切れが悪くなってしまった。
だけどしょうがないじゃん?男の子だもん。
「ちゃん付けと苗字呼びやめたら聞いてやらんでもないけど。なに?告白?」
「良いから早く!」
「はいはい」
この学校の屋上に行く扉は閉まっていて、その手前には階段の踊場のようなスペースがある。昼休みにはここに人が居る時もあるのだが、今は放課後なので気にする必要は無いだろうと思い、そこを選んだ。
閉まった扉から見える夕焼けが綺麗で、どこか儚い。
「夏美。大事な話がある。お前じゃなきゃ駄目なんだ。お前は何だかんだで優しいし、それなりに運動神経も良い。そんなお前に、了承してくれると信じているから言わせてくれ」
「......え、マジで告白なの?え。あたしなんかで────」
「超能力バトル、しないか?」




