ぷろろーぐ『始まりの合図』
続きが気になった方は是非気兼ねなく、気軽に要望してください。
次話をジワジワ投稿しますので。
なんつってははは。
前屈みになりながらポケットに手を突っ込んで歩く昨日見かけた見知らぬおっさんの姿が、とてつもなく格好良かったことを何故か唐突に思い出した。まぁ本当に唐突であり、脈絡が無さ過ぎるのでその辺は割愛する。閑話休題。
夏を満喫するという非道な行為は、恨まれて当然だと思っている。
よく彼らをリア充と呼ぶ輩が居るが、おれだってリア充なはずだ。リアルが充実している、と言うかリアルが少しおかしい。
否、おれがおかしくなったと言うべきか......黄昏と哀愁を織り交ぜながら、昨日見たおっさんの真似をしてみた。
幼い顔だと格好良さが半減するのだろうか、自分でもあまり格好良いとは思わない。あのおっさんは格好良くて羨ましい。
尊敬する人物が見知らぬおっさんって何だよ、という意味不明な自分に突っ込みを入れた。
閑話休題。おれの人生は少しおかしい。凡人とは違う。見知らぬおっさんとも、だ。最近はこの状況に優越感を感じざるを得ない。
七月七日から。つまり一週間前から、超能力を使える人間になってしまった。なんと!
......まぁ、友達も覚醒してしまっていたらしい。あいつも超能力を覚醒していたと知った時、少し優越感は薄れてしまった。
あいつ曰わく、「超能力は性格や考えによって違ってくるっぽいのかな、ほら、君えっちだし」
黙れよ。
明日から非日常の出来事とか起こらないかな、何たっておれは超能力者なんだから。