第六十話『こいつ百合狂いか!?』
「あっほら開いたよ!」
「あっホントだ」
「……ん?コノオはどこ行った?」
何とかキスをする前に口を話すナラ。クマは残されたチュロスをもきゅもきゅしている。ギンはコノオがどこに行ったのかと疑問に思っているようだ。とりあえず一回外に出て、一人一人別で探そうとするが、その前に忠告だけされる。
「あぁ言い忘れてたが……。俺は百合狂いだぞ!一人で部屋に入った奴はこうだぞ!」
「あっコノオが拘束されてる!」
「こうなりたく無けりゃちゃんと二人以上で入るんだなぁ!」
どうやら、一人で他の部屋を探していたコノオは、一人で入って来た事により捕まってしまった模様。後ろには一応ミルの姿が見えるが、ミノムシみたいにプラプラしていた。
「……」
「ま、待っててミル!すぐ助けるから!」
いても経ってもいられなくなったナラは、とりあえず近くの部屋に走る。行先はベッドルーム。とりあえずカギはかかっていないようなので中に入るが、誰もいない。クマもシレっと部屋の中にいる。ギンは外にいるが、映像を見ていたのでとりあえず情報だけ共有しておく。
「あー……あいつらのいる部屋は多分、本がある部屋だな。後ろに本棚が見えるし……」
「じゃぁ次は図書室……」
「おぉッと!その前にペナルティですから。抱き合え!寝ろ!」
「分かったよやればいいんでしょやれば!」
若干イライラしてきたナラだが、クマは喜んで両手を広げる。まぁ抱き合う程度で部屋が開くなら……と、さっさと抱き合い開けようとするが、中々開かない。
「……?」
「おいおいただ抱くだけで開くと思ってんのかよ!ほーら舌入れろ!キスしろ!抱け!」
「お前なんなんだよ!」
流石に付き合っていられないとドアを殴るが、まるで歯が立たない。クマも一緒に殴ってみるが、扉が凹む程度で開くことは無い。頭を抱えるナラだが、まぁええかととりあえず扉が開く。
「次は図書室だ!」
急いで図書室に向かうが、ミルもコノオもいない。後から入って来たギンだが、やはり一緒に閉じ込められてしまう。
「で、何すればいいんだ?」
「え?あぁじゃぁ……。どうしようかな」
「決まってないなら今すぐ決めてくれない?!」
「ウググ……。まぁいいやキスでもしてろ!」
「適当の極み!」
その瞬間、ギンはミルの顔を掴みあげ、そのままえげつないキスを始める。普段はミルがいるから割と抑えているが、コレが本心なのだ。
「ん-っ!?」
「へへっ、まだ開かねぇからもっとしなけりゃな……」
そして三十分もキスしまくった後、ようやく扉が開いたのであった。




