第四十六話『斧と、三人目』
「人の影を発KEN。直ちに処刑しまSU」
「なんだこいつ!?」
「げっ、なんか面倒な奴が来た……」
BADが出て来た瞬間、困惑するナラと露骨にテンションが下がるコノオ。特にコノオの方は、即座に魔法の準備をしていた。氷魔法で足を凍らせた後、魔弾を放ちBADの腹部を破壊する。……だが、すぐに修理が始まり襲い掛かってくる。
「……もっと面倒なのが出た……」
「うわ全然いいカードが出ない!えぇい1ペア!」
敵を見た瞬間、すぐに攻撃しようとカードを引くが、全くと言っていい程ロクな物ではない。ブタよりマシと言う感じだが、まぁ弱い。アッサリ防がれ蹴り飛ばされる。
「ふぎゅぅ!?」
「はぁ……。仕方ない。ちょっと本気で行こう」
そう言うと、コノオは尻尾の一つを武器に変え、大きな槍を作り出す。それは、クイーンと同じような見た目をしている武器であった。
「『疑似武器生成』『偽・愛の女王』」
「おぉ!?あの武器……あいつに似てんな?」
「た、確かに……!」
「『太陽の正位置』射出!」
燃え盛る槍を、BADに叩きこむ。普通の槍なら刺さってもすぐ直す事が出来るのだが、何せ燃えているのだ、中々再生が出来ない上抜くことも難しい。そうこうしていると、ナラが役を作り終える。作った札はストレート。
「『数字揃』!」
真っすぐに叩き込まれた突きは、BADの顔を破壊する。どうやら機能を停止したらしいが、修理自体は続いている。放っておいたら復活しそうである。とりあえずBADは海に投げ捨て、コノオは斧を手にする。
「おぉ……、偽物か」
「えっ偽物?」
「あぁ。そうらしい。まぁ良いのだが……、な」
どうやら、これもまた偽物であるらしい。ため息を付きながら、その偽物の斧を尻尾に変えて収納する。もふもふが増えた。そして、ギンとミルの二人が上から降りてくる。騒ぎを聞きつけたようだが、来た時点でもう全部終わっていた。
「さてと……」
「あ、コノオだ。久しぶり」
「久しぶりだな、ミル。しかし貴様。何故このもふもふ可愛いのと一緒にいる?」
「……え?」
なんかいきなり聞きなれない単語が出て来た事に驚愕しながら、今の一言は何なんだと聞く前に、コノオの唇でナラの口は塞がれる。
「や、やった!」「この野郎ぶっ殺すぞお前」
やりおったと言うテンションでそれを見たギンと、本気でブチ切れるミル。そしてキスを終えナラの尻尾をモフモフすると、いきなりこんなことを宣言してくる。
「こいつは私の嫁にする」
「お?戦争する?」
何やら修羅場になりそうな予感がする。




