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第四十二話『ごめんこっちが新しい出会いだったわ』

 

「……火山?」


「ん。ここに『死:A(スペードのエース)』が眠ってる」


「んだよ、その……。なんちゃらってのは」


 豪華客船の旅の、最期の島。火山島『ゲロニカ』。基本的にここで降りる奴はいない。大概がそれ以前に降りるか、このまま船に乗って帰るかの二択。一応町が無い訳じゃないが、ほとんど原住民はいない島。今回降り立ったのは、ここに刺さっている杖……Aを取りに来た為である。


「そこは私が説明するわね?……キング。貴方もちゃんと説明なさい」


「お前だってホントは嫌だろ?……アレと出会うの……」


「まぁ。仕事なので」


 Aがどんな人物(?)なのか知っているからか、Aの事を結構ボロクソに言う両武器。どういう奴なの?という疑問は尽きないが、まぁその辺はなんとなく想像はつく。どうせ面倒な奴なんでしょ?と。


「で、どんな奴か言えよ」


「……百合厨だよ。それもクソレズって付く感じの」


「……武器が?」


「いや他人に強制するタイプの」


 別ベクトルで面倒な奴が来た。しかしそれなら好都合。何せこちらにはミルがいるのだ。そんな事を考えながら、一軒だけある宿屋に向かうナラ一行。マジでここに一つしか存在しないのだと言う。


「逆に人いるの?」


「なんかヤバそうだが……、最悪やって来たらぶっ飛ばせばいいだろ」


 とりあえず誰がいるのかと確認するナラ。宿屋を運営しているのはただ一人、片目を眼帯で覆っている、かなりやさぐれた感じのスカンク娘。


「……あ?客か……。……ん?」


「え、なんですか僕を見て……」


「……いや。んな訳ねぇか……。ま、良い。ガレは『ガレ』だ」


「……えっと?」


「悪いな、一人称ガレなんだよガレは。気にすんな。上に部屋あるから寝るなり休むなり好きにしろよ」


 かなりやさぐれの極みと言う感じである。とりあえず気にしないで上に行く一行。デカい部屋にベッドだけと言う、本当に寝る場所だけの存在。安いビジネスホテルでももっと上等な物があるぞと言う程。まぁ泊まる人がいないのだから仕方がない。


「はぁ~……。やっと船から降りれたぜ……。お前ら船酔いしてないのか?」


「ん?僕は全然……」


「私も」


「って事は俺だけかよ……。酔ったのは……。んまぁいいや、それよりこれからどうすんだ?」


「私一人で山に行く。あそこは危険すぎる。ギンはともかくナラを連れて行く訳にはいかない」


「はぁ……。そうなのか。んじゃ行ってこいよ。俺らはここで待ってっからよ」


 そんな訳で、明日以降の話がまとまったところで、寝ようとするナラ。……だが、ミルがそれを許さない。


「明日無事に帰ってこれるように……。最後でも大丈夫なように……。ナラの全部を味合わせて……?」


「あ、あうぅ……」


「おぉお盛んだなぁ……。俺は寝るからな。ちょっとこのクイーンのせいで最近頭痛ぇんだよ……


 眠るギンの隣で、イチャイチャしまくるミルとナラ。


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