第四十一話『別れ、そしてまた出会い』
「それじゃあ私たちこの島で降りるから!」
「また会おう!ナラ!」
「うん!じゃあね!」
約三週間の船旅を終え、エアとナイブの二人は一行の目的の島二つ前の島で降りた。ちなみにナラ達はこれから更に一週間船に乗る事になる。ここまで来ると、客もかなり減ってきていた。海賊騒動やら何やらで、乗っているのはほぼナラ達と数名程度……。と言う感じ。
「うぅ……。今度の音声魔記録も買うぅ……」
「ミルが壊れちまったぞ」
「そんなに好きだったの?」
「バカ師匠にシゴかれてた時の唯一の縋り路だった……」
「あぁそう言う……」
エアはこれから、歌手としての活動を始めるとの事。ミルは全力で応援するつもりらしい。それに奴らは奴らで仲がいいようなので、これ以上関わるのは野暮と言う奴だろう。それに、あれだけの才能があるのならどこでもやっていける。
「中々見ねぇよな、こいつが取り乱すの」
「そうだね……。今日は僕の尻尾モフモフしていいよ?」
「うぅ……。する……」
そんな訳で、一週間後。島に降り立った三人であるが、出迎えるように骸がやってくる。
「ハロッ!」
「死ねッ」
「うわぁっ危ない!」
ミルは骸を殺す気で魔法をぶっ放した。マジかこいつと骸は思ったが、他二人は何故か納得している様子であった。実際問題、偶に会うならともかく、常に付き合うなどとは考えられないレベルのバカである。ここで始末するのが……と考えたらしい。
「殺す気かなぁ!?まぁ死なないんだけど!」
「うるせぇ……。それより何故いる?お前乗ってないだろ船に」
「あ、ごめん言い忘れてたけどコイツ普通に船に乗ってた……」
「……」
露骨にテンションが下がるミル。どうしてそんなに目の敵にするのだろうか。原因はタマとの関係性にあるらしい。
「師匠はコイツの弟子……つまり師師匠に当たる人物」
「えっコレが!?」
「無駄に強いから無下にできないし、偶に来たら滅茶苦茶煽ってくるからムカつく」
通りで一回目の相対時には、ほぼ無視していたんだなぁと思っていた。それはそうと、何故こんなところにいるのかと聞くナラ。ギンはとっくの昔に興味を失っていたのか、とりあえず宿屋を探していた。
「ま、まぁまぁ……。と言うか、勝ったんですねあの後」
「そりゃなぁ!俺ちゃんが負ける訳ないのだよ!HAHAHA!」
「……」
「あ、そうそう……。お前らが探そうとしてる今回のブツ、中々面倒だから気ィ付けな?ちょっと行ってきたが目玉に石が……。あぁこれ目玉じゃなくて石か!ワハハ」
ゴロッと目玉を眼球内からくり抜き、その中に埋まっていた石を取り出す。そしてまたはめ込み、何事もなかったように喋り出す。
「ま、とりあえずヤバヤバだから気を付けなって話さね!じゃ俺ちゃん帰る!」
「じゃぁ吹っ飛ばしてやるよ」
そして、骸はミルの魔法で遠くに吹っ飛ばされる。しかし一体この島に何が……。と怖くなってきたナラなのであった。




