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第三十五話『また海賊かい!』

 

「で、何が置いてるの?この船に……」


「んまぁその……。シンプルに言えば凄い黒ダイヤ」


「何が?」


「売値?」


 なんかもうぶっ飛ばしてやりたくなったが、何やら重要そうな話をするらしいので、一旦エアと合流する事を決める三人。だが自室におらず、どこに行ったのかも分からない。船内を探すことになったのだが、バイオリンは室内に置きっぱなし。


「どこに行ったんだろう……?」


「レストランじゃないか?」


「とりあえず探しに行くか」


 そんな訳で、レストランに向かうナラら一行だったが、その途中で船尾に向かうエアの姿を見かけるナイブ。何も言わずに走り出したナイブを追う二人。何故最後尾にやって来たのかは分からないが、とにかく話しかけるナイブ。


「エア!」


「あっナイブ!……どこに行ってたの?」


「いやちょっと色々あってだな……。それはそうと、なんでここに?」


 互いに分からない事ばかりで、質問しあう二人。そんな中、急に何かが船に突っ込んでくる音が聞こえた。なんだと船の横を確認してみると、なんと他の船がこの船に突っ込んでいるのだ。何事だと思っていると、続々と海賊の連中が船に入ってくる。


「また海賊!?」


「またってなんだよまたって」


「二回目って事!……あっ!キング部屋に置きっぱなしだ!」


 武器があるから大丈夫だろうと思っていたナラだが、考えてみれば部屋に置きっぱなしなので、ここにいるのは良く分からん奴と戦闘力が無さそうな奴と、一応強い奴とザコリス娘。不味いだろうと、剣を取りに戻ろうとする。


「ど、どうしよう?!」


「しかし海賊かぁ……。俺ちゃん初めて見るよ。海賊とか」


「言ってる場合かなぁ?!」


 だがシレっと骸の手で止められてしまう。流石に一人で向かっても捕まるだけだと分かっているからだろう。そして、現在の現状分析を始める。


「んまぁ現状、俺ちゃんと、他三人。戦えるのは俺ちゃんとその騎士だけ!つまりお荷物二人もいるって訳よ」


「じゃどうするの?」


「言うて戦えない奴ばっかじゃないとは思うがよ、今回やって来た海賊ン中に、二人厄介なのがいるんだよ」


「じゃぁ……どうする?」


「んまぁ俺ちゃんに策ってのがあるでよ。剣なら持ってきたるからここで待ってーな!」


 そう言って駆け出す骸。何がしたいのか分からないのだが、実際問題足手まといが二人いるのは正解である。だが、それでもナラは勇者なのだ。こんな状況でも、とにかく武器を回収するために駆け出すナラ。


「僕は武器を取りに行きます。あいつ信用出来ないし……」


「まぁそりゃそうだな。ところでエア、お前確かバイオリン置きっぱなしだよな?」


「……取りに行こう」


「分かりました!じゃあ一緒に行きましょう!……足手まといにならない程度に頑張ります!」


 そんな訳で、結局三人も自分の部屋に向けて歩き出すのであった。


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