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09

他の国の担当者がクラインに尋ねました。


「ほう?なんでございましょうか?」


クラインが他の国の担当者に言いました。


「実はアニア様は我が国に滞在しております。」


他の国の担当者が驚いて尋ねました。


「おおベスタール帝国にいらっしゃるのですか?」


クラインが他の国の担当者に言いました。


「はい、それでアニア様と話し合った結果、今後はリヒテル王国ではなくベスタール帝国において魔法石の恩恵の付与を行っていく事となりました。」


他の国の担当者がクラインに尋ねました。


「つまり今後はベスタール帝国にて魔法石の恩恵の付与をして頂けるという事ですね?」


クラインが答えました。


「その通りでございます。」


他の国の担当者からは安堵の息が漏れたのでした。


「おお、それは心強い。」


すると国王がクラインに言いました。


「クライン殿!!すぐに我が王国にアニアを返すように!!」


クラインが国王に言いました。


「はて??私はアニア様の意思をちゃんと確認してからベスタール帝国にお連れしたのですが?」


国王がクラインに言いました。


「嘘だ。ベスタール帝国が無理矢理アニアを連れ去ったかもしれないだろう?いやそうに決まっている。」


するとクラインについてきた亜麻色の髪の女性が顔を見せたのでした。


その女性はアニア本人でした。


私は国王に言いました。


「クラインはそんな事していません。ちゃんと私に選択を委ねてくれました。」


国王やバイルが驚いた様子で私を見ていました。


「アニア??」


私は他の国の担当者の方々に言いました。


「みなさまご無沙汰しております。」


他の国の担当者の方々は私に言いました。


「おおアニア様、お元気でございましたか。」


「愚かなリヒテル国王に追放されたと聞き、心配しておりました。」


私はみなさんに言いました。


「はい、クラインの言う通り私はベスタール帝国にいます。極力他国のみなさんにはご迷惑をかけないにしたいと考えております。実はもう恩恵を付与した魔法石の準備がすでに完了しておりまして。皆様の準備が整いしだいすぐに送りたいと考えております。」


他の国の担当者達は私にこう言ってくれました。


「おおさすがでございますな。ではすぐにこちらも準備に取り掛かります。」


「さすがはアニア様だ、手際がいい。」


すると国王が私に言いました。


「おいアニア??何勝手な事をしているんだ?お前は余やリヒテル王家に対して大きな恩があるだろう?こんな事をしていいと思っているのか?」


バイルが私に言いました。


「そうだアニア、王家に大きな恩があるはずだ。」


するとクラインが私の前に立って国王達に大きく言い放ちました。


「それは真逆だ!!お前たちがアニアに対して大きな恩があるんだ!!これまでお前たちはアニアのおかげで優雅に暮らしていく事ができたんだ!!」


クラインの一喝に国王もバイルも黙り込んでしまいました。


クラインが大きな声で尋ねました。


「ベスタール帝国といたしましてはアニアには引き続き聖女を続けてもらいたいと考えておりますが如何でしょうか?」


そして大喝采が起こりました。


「異議などあろうはずがない。アニア様こそ聖女にふさわしい。」


「アニア様こそ聖女の地位にふさわしいでしょう。」


そして私は国際会議に参加しているリヒテル王国以外の全ての国の賛成によって、帝国で引き続き聖女として活動していく事が認められました。


さらに私を追放した王国の判断は無効であり愚かであるとも宣言して頂きました。


国王やバイルやお父様はこの事態を意味が分からずにただポカーンとしていました。


すると国王がクラインに尋ねました。


「なあ?クライン殿?私はこれからどうすればいいんだ?」


クラインが国王に言いました。


「そんなものアニアに謝罪しなければいけないに決まっているだろうが。リヒテル国王、バイル王太子、パルシス伯爵、そしてリゼラの4人はアニアに謝らなければならない。」


国王がクラインに言いました。


「クライン殿、余は国王だ。下の連中が余に謝るのは当然だが、王国で一番偉い余が謝る必要などどこにもないと思うのだが?」


クラインが国王に言いました。


「どうもリヒテル王国がこれから大変になるという事が分かっていないようだな?いいかこれまではアニアが恩恵を付与した魔法石を大陸中に輸出して大きな収入を得ていたが、これからはそれは無くなるんだ。これからは恩恵が付与された魔法石をお金を払って輸入しなければならないんだ。アニアにひどい扱いをしたお前達が誠意ある行動を取らなければ魔法石の王国への輸出を認めないからな。」


だが国王もバイルも話を全然理解できていないようでした。


「つまりどういう事じゃ?」


「そうそうどういう事?」


クラインが呆れた様子で言いました。


「これまでみたいな優雅な生活を送っていくのは無理だという事だ。」


国王が驚いていました。


「ええ~??」


すると他の国の担当者達が国王に言いました。


「もちろん今回の騒動の補償も当然リヒテル王国に請求するつもりです。」


「大陸中の魔法石が使えなくなった訳だから補償だけでとんでもない金額になるでしょうな。」


これを聞いた国王は顔を青くしました。


事の深刻さをようやく理解したようでした。


するとリゼラがクラインに言いました。


「クライン様って帝国でもいい家の出身なんですか?」


クラインがリゼラに言いました。


「ああ、ユーゲント侯爵家の家柄だがそれが何か??」


するとリゼラはとんでもない事を言い出しました。


「だったら私を婚約者として貰ってくださいよ?アニアなんかよりよっぽど若いしかわいいですよ。クライン様に尽くしますから??ねっ??いいですよね。」


クラインはリゼラにこう言いました。


「それは無理だ。リゼラ?君みたいな心の汚れた女性とは関わりたくない。それになにより俺はアニアを愛しているからな。」


リゼラはクラインにこう言いました。


「だったら愛人でもなんでも構いませんから?私をもらってくださいよ?」


クラインが毅然と断ります。


「だから無理だと言っている。」


するとバイルがリゼラに尋ねました。


「さっきから何を言っているんだリぜラ??君は僕の婚約者で僕の事を愛しているんだろう。そんな事を言ったらダメじゃないか?」


リゼラはこうバイルに言ったのでした。


「だってもうバイル様終わりっぽいじゃないですか?王位継承権も取られてしまいましたし。もうあなたにひっつく理由もなくなりましたし。」


バイルが驚いた様子でリゼラに尋ねた。


「俺の地位目当てで近づいてきただけなのか?俺の前ではいい子ぶってただけなのか?」


リゼラは悪びれる様子もなくこうバイルに言いました。


「そんなの当たり前じゃないですか。私は国王やバイルみたいにバカじゃありませんから。」


リゼラがショックな様子で言いました。


「そんなー。」



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