オスマン帝国の状況
趣味で書いているので温かい目で見守ってください。
イスタンブールの宰相官邸にて
(ムスタファ・ケマル・パシャ視点)
「取り敢えずだがこの、シャーム総督府とアラビア総督府の創設に関しては何か意見はあるか?」
「ではケマル大宰相、このことに関しては野党第一党である統一進歩党にお話はしておいてありますでしょうか?」
「それはしてあるよ、今回創設される2つの総督府の初代総督に大戦で実権を握っていた旧統一と進歩委員会(現在は統一進歩党)の大宰相タラートと海軍大臣ジェマルに任命してるから野党からの不満は一応解消しておる」
「それなら良いのですが、エンヴェル殿はどうしますので?」
イスマイル・エンヴェル・パシャか………
「あいつは現在統一進歩党の党首をやっているからな、総督に任命したら、事実上統一進歩党が連立入りすることになるからな、現在の改革と意見が合わん組織とは協力できない、じゃあタラートとジェマルはどうだ?と聞くだろうがあの二人は現在何の役職もついてないので使えるやつは使う、それが現在対立してる野党と関係がある人物だとしてもな」
まぁ本音としては楽隠居してやがるジジ共(私ももうすぐジジだがな)に仕事を与えようと思っただけだ、それに使えるからな(大事だから二回言った)
「わかりましたケマル大宰相」
「あと付け加えるとあの二人は死ぬまで総督だ」
「はい?」
「要するに死ぬまで働いてもらうということだ、引退もできなければ、自殺しようもんなら強制的に椅子に縛り付けて問答無用で仕事させる、それぐらい使える野郎がまだ帝国にはいっぱいいないんだ、だからさっき言った通りであるが使えるなら問答無用で仕事させる、それに尽きるな」
「な、なるほど」
実のところエンヴェルとも一応このことで話してこの二人を勧められたのはナイショだがな
オスマン帝国の某所
(イスマイル・エンヴェル・パシャ視点)
取り敢えずだがあの二人はご愁傷様だ、あの仕事と改革が生きがいと言っても過言でもない男に仕事させてもらえるんだまぁなんとも言えない数の紙の量を処理することになるだろうな二人は、ジェマル大丈夫か?あいつ海軍畑だからこんな専門外どうする気だ。
まぁいい、取り敢えず自分はこの統一進歩党の党首として、新たな次世代を育成して、そして有能で使えるやつを私の跡を継がせよう。
そしてその後楽隠居………にはならそうだな、あのムスタファ・ケマル・パシャ大宰相のことだ、今度は私に仕事させようとするだろうな、トホホ……
シャーム総督府都「ダマスカス」
(メフメト・タラート・パシャ)
大戦後追いやられたあと、その十年ぐらいで政界へ舞い戻るとはな……
人生どんなことが起きるかわからないものだ。
取り敢えずこの地方の国勢調査をしないといけませんな、戦争後に一時的に軍政下に置かれ、総督府が誕生したは良いが、オスマン帝国に対して不満を持ってるアラブ人は多く、そのアラブ人を何年に渡って同化しないといけないとなるとこの仕事はオスマン帝国を存続するためにやらなければならない事業だ。
あと大宰相と内務大臣をやってたときに重宝した「旧秘密警察」の人物を呼ぼうかな(オスマン帝国秘密警察は大戦後に解体され、諜報機関の「オスマン帝国情報機構」に取って代わられた)
アラビア総督府都「リヤド」
(アフメト・ジェマル・パシャ)
なんで海軍畑の自分がここへ?は?と思ってからそれなりに経って自分はアラビア総督府の初代総督となった。
もう一度言おう海軍畑の自分が何故ここへ?
「ジェマル総督?そんなに思い詰めて何をしてるんですか?仕事があるんですよ?」
「なんで海軍畑の自分がここに?」
「は〜なるほどそれ三回目ですか?」
「……………」
「無言ということは肯定としますよ?大宰相もあなたにこの役職を任せたのは大戦時の能力をここで使ってくれと言ってるようなもんですからね」
「それはわかってるが……」
「一応言いますと総督府の海軍も作れるのでそれを率いて治安維持でもしてみては?」
「それやっていいのか?」
「ええ、その代わり費用はこちら持ちですけどね」
「なるほど」
旧式の戦艦などの骨董品を買い取ってそれを治安維持に使おうかな?




