↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
79/127

王宮へ向かう

ペナン村の教会から出た火は教会を全て燃え尽くした。


王宮騎士団にとって火災を鎮火させる事も出来たが、ユリアが消さないで欲しいとトーマスに言ったのだった。


「だって、ライカさんを静かに眠らせてあげたいんです。」


火が途中で消されてしまえば、地下から白骨と化した2人が見つかるだろう。

ユリアは訳ありの2人をそっとしておきたいとの事だった。


とは言え、火災の後を調べない訳にも行かないので

ここは事情を知っているエディとハンターが残り上手くやる事になった。


ユリアはまだ魔力に波があるものの、だいぶ元気なようだったがトーマスはユリアが心配で仕方ない。

教会の地下から横抱きで出てきて以来、ユリアの側を離れない。


「トーマス様、残らなくてよかったのですか?」


「ああ、エディとハンターが居れば大丈夫だ。」


トーマスはユリアの手を握る。


「ひとときも離れたくないんだ。」


「……!!ト、トーマス様」


「ユリアは俺が居なくても平気なのか?」


「い、いやそう言う訳ではなくて…だって…その」


ユリアとトーマスの目の前には、ミュゼットが座ってこちらをじっと見ていた。


「お気遣いなく。」


ミュゼットはユリアにニッコリ微笑むと、トーマスには無表情の顔を見せた。


「トーマス様!ハンター様をペナン村に置いてくるなんて…私の恋を応援してくださってるの?それとも邪魔しているんですの?」


トーマスはユリアの手に軽くキスをしながら言った。


「これくらいでダメになるようなら、最初からやめとけ。」


「……!!そんな訳ないですわ!ハンター様と私はそんな事では心が離れたりしません。」


「そうだろう?ならいいじゃないか。ハンターも後で必ず会いに行くと言ってた訳だし。」


「え、ええ。まぁ、そうですわね。」


トーマスはそれだけ言うと、またユリアの手を握りしめた。


「ユリア、体調は大丈夫なのか?」


「はい、今は大丈夫です。帰ったらコートおばあちゃんに薬草を煎じてもらいます。」


「無理するなよ。」


「はい。」


「王都に帰ったら、おそらく俺は忙しくなる。今頃ハンプトン辺境伯殿が王都に到着するだろうから。」


「ハンプトン辺境伯様が?」


「詳しいことは、色々分かってから話す。あの守り神の女の正体も分かるだろから。ミュゼットもその時は一緒にな。」


ライカの心の中にある悲しみや憎しみを感じてから、とても気になっていたユリア。


もう居なくなってしまったけれど、少しでも理解してあげたいと思っていた。


「今日はこのまま走るから2人とも少し休むといい。」


トーマスは馬車を降りて、馬に乗り換えた。


ミュゼットは疲れたのかすぐに寝てしまった。


一方、ユリアはしばらく外を見ていた。


「帰ったら、色んな事が変わりそうだわ…1つずつ整理しなきゃ…」


そう言って、ユリアも横になった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。