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8月短編集  作者: 天雲 律
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水鏡


兄ちゃんと二人で、夏休みに始めてのお使いをする、駄菓子屋さんには行った事があるけど、今回の目的地はスーパー、狙うは醤油、みりん、ポカリ、アイスの4個だ。


「兄ちゃん、ポカリ、開けてのも」


二人かわりばんこで、母ちゃんから貰ったバックを持ってるけど、重くて辛い。


「ダメ、怒られるかも」


雨に濡れた地面からの匂いと、頭がクラクラして地面に手をつく、手の平に小石が刺さって痛い、水溜りに泣きそうな顔が見えた。


「ごめん千歳、そこの公園行こう」


兄ちゃんと二人ベンチに座りポカリを飲む、隣から今にも泣き出しそうな兄ちゃんの顔があった。


「ごめん、自分勝手だった兄ちゃんだから、これからは兄ちゃんに任せろ」


「醤油一本だけ持つ、一緒にがんば、る」


知らない道を通り抜け、いつもの信号を渡りきり、ラジオ体操の神社の前を通り、見慣れた屋根の前に母が立っていた。


「おかえり」


母ちゃんも、私たちに会えて泣きそうな顔をしていた。

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