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私達、冒険者として生活します!  作者: あきら・たなか
第3章; 御嬢様の御弟子入り
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舎弟その名は黒い・・・

 ジョーとサイリアがカティアを弟子にとって数日がたった。

 正確にはカティアとそのお付きのメリーダも一緒に弟子として扱われていた。

 今日もカティア達と依頼をこなしてきたジョーとサイリアはギルドに帰ってきた所だった。


「カティア、依頼の報告は終わったか?」

「ハイ、師匠、バッチリです」

「そうか……、じゃあ、なんだ、喉も乾いただろうから、おごってやるよ」

「ありがとうございます、師匠!」

 カティアは喜んでいた。


 ジョーはそう言うと、そのまま受付の隣の空間にある飲み場に行こうとしていた。

 以前、キングゴブリン討伐時に使用した場所だった。


 ジョーの歩く後ろからカティアがピッタリとついてくる。

 親鳥とその子供のように仲良く歩いている。

 そのさらに後ろにサイリアとメリーダがついてきた。


 ジョーはそのままカウンターにいくと、女性従業員が木製の作業台の上でお酒を並べていた。

「大丈夫かい?」

「ハイ、ようこそ、ギルド酒場に、ご注文は何になさいますか?」


 ジョーに接客用の笑顔を見せる女性従業員。

 可愛い笑顔で対応され、ジョーは思わずキザな言葉を口走りそうになるがカティアが居る手前止めておく。

「カティア、何が飲みたい?」

「マップル果汁(ジュース)!」

「わかった、サイリアとメリーダさんは?」

「わたし、アルナ実とヒリードの葉を混ぜた飲みモノ、そしてカロッテーニサラダ」

「何でサラダまで?」

「イイじゃない、それ位、メリーダさんは何にする?」

「じゃあ、慮紅茶を冷たいヤツで1つ」

「わかった、今の奴に冷たい麦酒1つ」

 ジョーは諦めたように注文した。

「かしこまりました、マップル、アルナ実とヒリードの混合、慮紅茶、カロッテーニサラダ、麦酒ですね。 合計銅貨13枚になります、席についてお待ちください」

 ジョーはそのまま腰鞄から銅貨の詰まっている皮袋を取り出すとお代を払った。

 ギルドの酒場は先払い制になっていて、注文ごとに会計を済ませるシステムが出来あがっていた。

 ツケも無効だが、その分料金は割安になっている。


 ジョー達はそのまま近くにある食卓と椅子に座っていった。


「ジョー師匠、今日の私どうでした?」

「……まぁ、よかったんじゃないか?」

「そうですか、ふッふッふッ……」

 ジョーが褒めるとカティアは可愛く笑いだした。

(カティアは可愛く笑うなぁ~……なんだろう、この気持は師匠と呼ばれると嬉しい感じが……)

 この数日間、ジョーの気持ちにも若干の折り合いがつき、始めの事のようにモヤモヤとした気持ちが晴れていた。

 カティアはジョーが師匠になってから数日間、一緒に依頼をこなしている時もベッタリとジョーの傍を離れなかった。

 その間に仲良くなる2人だが――、そんな2人を心配そうに見守るメリーダだった……。


「ジョー、何か反省点は無いの? そう言う所が大事だって前に言ってたじゃない?」

「ああ、そうだったな、サイリア。え~と、どうしようか……」

 ジョーはそのまま考え込むと――。

「じゃあ、私から、カティアちゃん、前に出過ぎる所があるから、そこを注意してね」

「わかりました、サイリア師匠!」

 カティアはそう言って頷くとサイリアも笑顔になっていた。


 経緯(けいい)はともあれ、初めての弟子であるカティアにどこかしら、浮かれているのはサイリアも一緒だった。

 始めは領主の娘であるカティアと関係者のメリーダを教える立場になり、元々人との関係に慣れていないサイリアだったが、2人共、素直で可愛らしく、ジョーとサイリアを尊敬してくれているので次第に打ち解けていった。

 その他にも女子であるカティア達が入ってくれたお陰で、現在までジョーとだけ組んでいたサイリアなので“双蛇”の女子が3人になったようでそれも嬉しい事だった。


 始めはどうなるかと思われた師弟関係だったが――なんとかなるような和気(わき)藹藹(あいあい)とした雰囲気がジョー達の周囲から(あふ)れていた。


 暫くして店員が注文した料理を運んでくると、そのまま飲食を始めるジョー達だった。


 しかし――その時。


「ジョーの兄貴にサイリアの姉御じゃぁないですか!」

 ジョー達の座っている後ろから声が掛かると――3人の男性が寄って来た。


 1人目は黒髪をリーゼント風に固め、黒塗りの鋼鉄の胸当て、肩、肘、手首、腰周りと脚甲部分の防具を装備して、背中に短槍を背負っている。中に来ている服も魔物のなめし皮を使用した黒い服を着こんでいた。

 名前を『ガイヴ』と言う冒険者だった。

 2人目は黒髪に短髪にした髪型で、顔も胸もお腹もかなり太く、3人の中で最も背が高い大柄な男性だった。同じく黒いなめし皮を着こみ、脚回りを黒塗りの鋼鉄の装備で覆い、ガイヴと同じ様な格好だが、特に肩周りの防具が大きく、まるで盾のようでもあった。そして背中に大きな盾を背負い、腰まわりにハンドアックスを差していた。

 名前を『ラッシュ』と言う冒険者だった。

 3人目は同じく黒髪でオールバックの髪型、背はガイヴとラッシュよりも低くいが、この中で一番顔が良かった。前の2人と同じ黒いなめし皮の服を着こみ、装備も同じ黒塗りの鋼鉄製だが、胸の肩周り、そして手甲だけにみえた。そして、腰に短剣を2本差して、後は黒いマントの中に何か仕込んでいる感じだった。

 名前を『オルイガ』という名の冒険者だった。


 3人とも同じ服装で整えた冒険者チームで“黒三星(ブラスラ)”と言う名で活動している冒険者チームだった。


 そしてこの3人がジョー達に声をかけたのには訳がある。

 実は遡る事2年前、ジョーがベルンの町に来てすぐの頃、町で絡まれたチンピラの集団だった。

『オイ、おめぇどこ歩いてんだ』、『通行料払えコラ!』等の定番のセリフを吐いてジョーに(から)んできた3人組だったが……。

 その際――ジョーにボコボコにされ、以降、更生して冒険者になった3人組だった。


「へッへッ……、お久しぶりです。兄貴、姉御(あねご)

 ラッシュは小物のように頭に手をあてて、ジョーとサイリアに挨拶をした。

「お久しぶりっす、ジョーさん、サイリア姐さん」

 オルイカも素早いお辞儀を繰り返す。

「どうしたんですか? こんな所で会えるなんてオレェらついてるぜ!」

 そう無茶なテンションで迫ってくるガイヴだった。


(ああ、なんだろうか……凄い残念だな――)

 ジョーはニコニコしているジョーの舎弟達を見てそう思った。




わかる方もいると思いますが、ガンダムに出てくるあいつらです。

黒い三連星です。

名前は変えました。

好きなキャラなのでどうしても登場させたかった。

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