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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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【心理学】認知バイアスの対処法

さんざんっぱら認知バイアスの紹介ばっかしてたから、そろそろ対策方面の話しようかなと思って。

 認知バイアスは『脳がもつ認知のクセ』です。脳は情報を生データのまま飲み込むのではなく「こういうことじゃね?」と、ある種のフィルターを通して解釈してしまうものです。人間だれしもが無意識的に陥ってしまう機能(・・)なので、完全に認知バイアスから脱することは不可能でしょう。


 よくある認知バイアスとして『確証バイアス』というものがあります。自分にとって都合の良いデータしか見ない脳のクセですが、たとえば『コロナはただの風邪か否か?』という問題に対し「コロナはただの風邪だよゼッタイ」と思い込んでる方は、それに見合った研究データしか見ようとしなくなります。たとえ見せても「そのデータは改ざんされてるから信用できないな」と返されるでしょう。これを『悪』だと決めつけるわけではありませんが、コロナを"ただの風邪"とするにはけっこうなデータが多々ありますので、興味ある方は厚生労働省とか国立感染症研究所とかのサイトをチェックしてみるといいですよ。


・国立感染症研究所(NIID)

ttps://www.niid.go.jp/niid/ja/


 イロイロな問題がある認知バイアスですが、これは決して『悪』ではありません。たとえばわたしたちが普段見ている『視界』というもの、本来の生データは網膜表面にぶつかった光エネルギーで、光は水晶体を通って像が逆転してるし光を受け付ける神経は2次元的に広がってますから『平面で逆の景色』が、本来わたしたちが見るべき世界のはずです。が、そこは脳が「こういう感じじゃね?」と解釈をして3次元空間を判断し、わたしたちは『視界』を得ているのです。ついでに光エネルギーの強さにより『色』なんて機能もつけちゃったりね。ある種の認知バイアスであり、そのせいで人間は『錯視』という見たものの認知を勘違いしてしまう傾向があります。絵やアニメ、テレビなどは完全な2次元空間のはずなのに、わたしたちはそこに奥行きを感じているでしょう?


 認知バイアスは決して『悪』ではありません。しかし、認知バイアスはけっこうな『過ち』を犯す元になってしまいます。それらは以前までの『つれづれグサッ』で書いてきましたので、そろそろ『認知バイアス対策』に関する話をしていこうかなと思った次第。ってことで書いていきましょうか。




 とっかかりになるのは『脳は認知バイアスをもっている』と認知することです。それだけでもけっこー違いますんでよろしくお願いします。ただし、そのあと「脳は認知バイアスをもってるだから(・・・)勘違いしても仕方ないよね」っていう理論もまた認知バイアスなのでご注意ください。よく『クリティカル・シンキング』やら『メタ認知』的な能力をアップさせましょうというアドバイスが認知バイアス対策として挙げられますが、じゃあそいつらってなんやねん? っていう話ですよね。


 クリティカル・シンキング。日本語に約すと『批判的思考』ですが、これ決してなんでもかんでも否定的に見ろってわけじゃなく『自分自身の"脳"が下した判断に対し、再度合理的に問いかけてみる手法』です。ざっくりかけば「ほんとうにそれでいいのか?」をじっくり考える的な思考ですね。あ、じっくり考えるってのは『生データや客観的事実をもとにする』ってのが前提なので、アナタ自身の主観的な判断は捨ててください。


 昨今人類と戦いを繰り広げている『コロナ』くんですが、こいつに関してありとあらゆる憶測や情報が錯綜しています。コロナが流行りだした当時は「熱いお湯を飲め」とかいう意見があったようですがこれどういう根拠で発したんだろうか……まあいいや。これらを自分の思い込みをもとに「コロナは〇〇だ。□□すれば治る」と判断し、確証バイアスなどで都合の良いデータだけを得るのではなく、上記専門機関のサイトを訪れるなどして情報を集め、それらのデータを評価し、推論し、自身の答えを導き出すことが重要です。


 「コロナワクチンなど必要ない! 政府が言うことはコロコロ変わって信用できない!」という意見をお持ちの方、わたしはそういった意見を否定しません。なので、まずは厚生労働省など国のデータにアクセスし『アナタの考えが正しいかどうかチェック』してみてください。国は資料として『コロナ対策についての資料』を時系列順に発表しています。それらを過去記事まで遡っていくと『言うことはコロコロ変わる』の部分を確かめられるかもしれません。ただ、ずぅっと同じことが書かれていた場合きちんと受け止められるようにしましょう。そこで「いや、でもあの時はワクチンの必要性を訴えてなかったから」という発想をするのならそれは確証バイアスにハマってる可能性が高いです。あるいは、アナタが特定の情報媒体しか利用してなかった可能性もあります。情報源は常に複数持つ(・・・・・・)ようにしましょう。


 読書などでも、ある特定の方の著書ばかり読んでいたら隔ってしまいます。いや、決して『悪』ではないのですが、コロナを例にすれば以下のような本がありますよね。


・コロナワクチンの重要性

・コロナワクチンは病気になるから打つな

・コロナワクチンってなんだろう?


 アナタが『コロナワクチンって良いの? 悪いの?』と悩んでいる場合、ぜひともこういった主張の本を1冊ずつ購入し『3点読み』をしてみましょう。ワクチン賛派、反対派、中立や解説派の本を各1冊購入し、それらの内容をまとめてみるわけです。そうすると、各々の『正義 or 悪とする根拠やデータ』に『エビデンスや論文、私見』などがあることがわかります。アナタが最も重要視するべきは『エビデンス・生データ』です。それらのデータはどんな目的で(・・・・・・)書かれた論文(・・・・・・)か見極めましょう。たとえば『コロナワクチンは人種により効果が異なる』という目的で作成された論文を『コロナワクチンは日本人には効かない!』という()で紹介していたらどうでしょう? ――元の論文を読んでみたら「わりと日本人にも効いてるやん」なんて結果が待ってたりするかもしれません。まずは『ワクチンってなんだ?』的な本で基礎的な知識をゲットし、その後で『賛成派・反対派』の書籍を読み込んでみましょう。


 ちなみに、それらの本を書いた著者が『医学博士』とかの肩書きをお持ちならまだ良いですが、たとえば『日本をサイコーに盛り上げげちゃうぜ会代表』みたいなよくわからんモノだったら「ん?」ってなるでしょう。そういった著書を書く際、出版社や著者は得てして『その書籍を書く人として信用できるような肩書き』を書き込んでるものですから。




 メタ認知。メタは『高次元の・超・含む』的な意味を含む言葉(接頭辞)です。認知より高次元の認知、つまり『自分の"認知"を客観的に認知しよう』という意味になります。ざっくり書けば『自分がどんな認知をしてるか観察してみようぜ』って話。創作物とかでよく使われる『メタ』は、キャラクターがより高次元を認知してるってことで、キャラクターが自分たちの『作品としての枠』を超えた際に使われる言葉になっていますね。たとえばアニメのキャラクターがこちら(・・・)に向かって「ゲームばかりやってちゃダメだぞ」とかセリフを言えば「メタ発言きたこれ!」的なことが言えるわけです。


 自分の認知を客観的に観察する、これがなかなか難しいものでね。まずは『自分がどういう思考傾向をもってるか?』を理解する必要があるんです。


 わたしは野球が好きなので野球で例えますが、アナタが野球チームの監督でスターティングメンバーを考えてる最中だったとしましょう。その際、アナタはどういう選手をどの打順に置くでしょうか?


「1番打者はやっぱり(・・・・)俊足巧打タイプがいいよな。たとえばイチロー選手みたいな」


「2番打者はランナーをアシスト(・・・・・・・・)する選手が良い(・・・・・・・)からボールをよく見て粘るタイプがいいや」


 2番強打者論などもありますが、少なくともこの監督はいわゆる『スモールベースボール』タイプの思考傾向だということがわかりますね。1番は俊足巧打であり、2番打者が援護するんだという前提で考えている感じです。アナタ自身が監督だとしたらどういう打順にするでしょう? ――そのメンバー票を眺めてみると、アナタが打順を決定する際の思考傾向が見えてきます。


 と、ここで自身の認知とチームの状況、そして対戦相手のデータを眺めてみましょう。相手は速いストレートで臆せずストライクを取っていくタイプ。チームの守備力もかなりのもので、とくにバント処理は地区ナンバーワンという評判があります。球数を投げさせる戦術は難しいかもしれません。2番打者に据えようとした選手は選球眼がよく変化球によく対応できるのですが、速いボールに弱くポップフライを打ち上げてしまう傾向があります。自身としては理想のメンバーとして2番打者に起きたいのですが、この試合スタメンとして出すには難しいかもしれません。ならば2番手に出場するであろう技巧派投手への代打策として控えさせるのが得策でしょうか?


 メタ認知は『自分の思考傾向を知る』以外にも『自身の思考傾向を知った後、そのままではクリアできない課題をどう乗り越えるか?』という要素も入ってきます。つまり「自分はこういう認知をしてるんだな。よし解決!」じゃないんです。そのままじゃ乗り越えられない問題をクリアするために必要な知識を取り揃えてはじめて『メタ認知』なのです。自身の認知をモニターし、その認知ではクリアしきれない問題を『認知をコントロールすることでクリアする』。これぞメタ認知の醍醐味なのですよ奥さま。




 上記は認知バイアスを軽減させるため必要ですが、いきなりこれらを実践しようとするとややこしくなります。階段を1歩ずつ登っていくように、まずは『脳には認知バイアスというものがある』をしっかり理解し、自分自身がそういった認知バイアスに陥ってないか問いかけることから始めましょう。なんか、自身が認知バイアスに陥ってないかチェックできる『IATテスト』なるものが存在してるようです。アメリカ、ハーバード大学のそれが有名ですね。ためしに『IATテスト』で検索してみてください。自分の認知バイアス度をチェックだぜ! ほかにも認知バイアスをチェックできるサービスがいろいろあるから『認知バイアス テスト』的なワードで探してみると良いでしょう。あ、これちゃんとした研究機関が提供するサービスを選んでくださいね? どこぞの個人ホームページじゃなく『〇〇.ac.jp』とかそういう系のサイトにしたほうが良いと思います。


 人はパッと認知しパッと判断してしまうものです。早送りで実行されていく認知に「待った」をかけ、自身の考えや認知がほんとうに正しいのか、もっと別の道はないのか考え直してみましょう。人を見た目で判断しちゃいけないのといっしょです。じっくり触れ合ってみて、はじめて『その人』というぬくもりがわかるもの。もしかしたら、第一印象最悪だったアノ人と、1年後付き合う未来が待ってるかも知れませんよ?


 アナタの認知に幸あれ。

問:バットとボール、あわせて11000円です。

  バットはボールより10000円高いです。では、ボールの値段はいくらでしょう?

  ――1000円じゃないからね?


問:アナタはマラソンランナーです。序盤は遅れをとったものの速いペースで巻き返しを狙います。

  アナタは5位の人を抜きました。では今現在のアナタの順位は?

  ――5位の人を抜いたんですよ?

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