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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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上級者向けの犬について考える

犬はすきですか? はじめて犬とともに暮らす決意をしたなら、まずは初心者向けのわんこをお迎えしましょう。

 犬を飼うとき、よく『初心者向きじゃない・上級者向け』なんてアドバイスをもらいます。おそらくもらうはずです。とくにボーダーはありませんが、たとえば「初心者におすすめする犬は?」と問われた時、そして「初心者向けでない犬は?」と問われた場合、犬好きの方はなんとなーくいろんなわんこの顔をイメージすることでしょう。


 世界のわんこ、おおよそ1000種類以上いるとされますのでね、それだけいると、けっこう初心者向けとか上級者向けの犬がでてくるもんです。とはいえ、先程書いたとおり、とくにボーダーラインはありません。同じ『柴犬』でも――


「初心者向けですよ。飼い主に忠実で番犬としても活躍しますし、多くの方が飼ってらっしゃるので"シバ友"の間でコミュニケーションもできますし」

「上級者向けですよ。ガンコで言う事聞かないし、ヘタするとワガママに育っちゃうし」


 っていう意見があったりで、ぶっちゃけ"人によりけり"なんですね。とはいえ多くの方が公認(?)する上級者向けの犬がいることも事実です。そこで、わたしなりに考える『上級者向けの犬』をご紹介しましょう。


① デカい

② 運動量がメチャクチャ多い

③ 犬に関する知識が要求される




 『①』は大いに上級者向けでしょう。まずさんぽ中力負けしないパワーが必要ですし、大型犬はもれなく『②』がついてきます。食事量もうんちの量もはんぱねーので、そっち系の費用も小型犬より上積みになります。さらに、室内で暮らす場合大いに暴れて家具を粉々に粉砕してくれます。


 あ、ちなみに実体験です(我が家の黒ラブを見つめながら)。ヤツのしっぽは凶器だ。


 大型犬の代表として『グレート・デーン(Great Dane)』にご登場いただきましょう。シックな短毛、気品ある佇まい、落ち着いた物腰はもう『ザ・キング』って感じ。体高80センチくらにもなるので、ちょっと飛びつくと成人男性の顔面へパンチをぶっこめます。猟犬としてデザインされたので運動好きな子が多いですね。


 どうでしょう? まさに上級者向けの犬ではありませんか?




 『②』はとても重要です。犬は基本的にさんぽ大好き生物なので、この時間は"ながーくかかる"前提で考えときましょう。犬に関する本では、だいたい以下の時間が基準になってる感じですかね。


小型犬:朝夕各10~30分

中型犬:朝夕各30~60分

大型犬:朝夕各60分以上


 大型犬の場合、1度のさんぽで1時間を要する計算なので、大型犬とご一緒する場合『2時間のさんぽ』が要求されるんですね。運動好きのわんこはそれでも満足せず、飼い主に「あそぼ!」攻撃をしかけてきます。あそんであげましょう(微笑)


 まあ、これはひとつの基準と受け止めてください。小型犬でも「オレはずっと走り続けたいんだぜ!」ってやつもいれば、大型犬でも「いや、さんぽはちょっと……いいッス」ってタイプもいます。


 ひとつ注意。これも犬に関する本でよく書かれてるのですが『〇〇という"犬種"は穏やかで賢く~』とかいう文面あるよね。基本はその理解でも良いのですが、犬だって人間と同じそれぞれの性格があります。同じ『ダックスフンド』でも、遊び好きなダックスがいれば孤独を愛するダックスもいるのです。あなたがもし"あらたな家族"を迎え入れた時は、きちんと『その子の個性』を見てあげましょうね。




 『③』に関しては完全に『人間側の問題』です。そうだなぁ、なんか良い例があれば――せや!


 よく『賢い犬』という評価をもらう犬がいるでしょう? たとえば『ボーダー・コリー(Border Collie)』とか『ラブラドール・レトリーバー(Labrador Retriever)』とか。この『賢い』ってどういう意味でしょうか?


 その犬種は(・・・・・)本当に賢い(・・・・・)のでしょうか(・・・・・・)


「ボーダー・コリーは賢い!」 ――この根拠としてよく挙げられるのは、カナダの『コロンビア大学』で行われた研究ですね。わたし自身これを否定するつもりはありませんが、当該論文をちょっぴり読むだけで、これは『犬の知能全体』に関する研究ではないということがわかります。詳しくは以前『つれづれグサッ』に書いた『犬の知性 ~賢いorおバカなんて、人間が勝手に決めつけただけなのよ~』をご参照ください。


 で、わたしたち人間は「この子は賢いから(・・)だいじょうぶね」と勝手に期待し、自分がうまくしつけられないのに「なんでこの子は言うこと聞かないんだろう。バカな子(・・・・)ね」と勝手に決めつけてしまう……アナタはボーダー・コリーの本当の賢さをご存知でしょうか?


 知らないでしょ? わたしもです(爆


 ボーダー・コリーは上級者向けの犬だと思います。運動量などもありますが、あのわんこを世話するには備えるべき『犬知識』がちょっち多いと思うのよ。コンパニオン・ドッグはそのヘンを考慮してデザインされたので、初心者でも安心(?)して迎えることができますが、もともと猟犬や牧羊犬、さらに闘犬などを目的としてデザインされたわんこを家族として迎えるには、それ相応の準備と覚悟と知識が必要になります。


 知識という点で『アフガン・ハウンド(Afghan Hound)』も忘れちゃいけんね。彼らは人間から「頭が悪い」という評判を受けガチです。そんなことない? だとしたわゴメンねアフガンちゃん。


 上記の『コロンビア大学』の件で、ボーダー・コリーはランキング1位だったんですが、アフガン・ハウンドは最下位だったんです。でもこれは『人間の命令にただ従うだけの犬じゃない』ということ。アフガンくんは根っからの狩猟犬で、自らの手(足)で獲物を仕留められる充分に賢い(・・)わんこです。


 アフガンをバカだと決めつけてるのは人間のほう。それもこれも充分な『③』を蓄えてないからなんですよね。




 『①・②』に関しては、アナタがきちんと『それぞれの犬』を見てあげましょう。『③』に関しては人間が自ら(・・・・・)上級者向けに(・・・・・・)仕立て上げてる(・・・・・・・)感が否めないですね。アナタがきちんと『犬力(いぬりょく)』を身につければ、ボーダー・コリーもアフガン・ハウンドも『初心者向け』レベルのわんこになってくれます。


 アナタがわんこにとって『上級者向けの人間』にならぬよう、気をつけてくださいね。


 アナタと、アナタの"家族"に幸多からんことを。

こんにちわ、犬です。


ちかごろジャーキーがうまかです。どうやら主人が新しいモノに変えたようで……


これは以前のジャーキーにゃ戻れんなぁ!


わりとよくある。

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