【心理学・精神医学】タナトスとエロスってなんだ?【哲学】
エロス。このワードを耳にしただけで男子中学生はニヤニヤしちゃうよね。え、しない? ――しようよ(´・ω・`)
さいしょに結論だけ書いちゃいましょうか。
タナトス
死に向かおうとする衝動
エロス
生きようとする衝動・性的衝動
それぞれギリシャ神話の神がモチーフになった言葉です。タナトスは死神でエロス(エロース)は恋と性愛の神だね。ここじゃ心理学(精神分析)的な意味のタナエロを紹介するので、神話的なお話は各自でググってください。ちなみにタナトスもエロスも男性の神様だね。
ざっくり言っちまえば『生と死』みたいな感じ。で、これを提唱した『ジークムント・フロイト』さんは、自らの説にかなり性的な意味を含めたがる好事家ですので、エロスにはそういった意味合いが多分に含まれるようになった結果、世の男子中学生がドギマギするような単語と成り果てたわけです。
言い過ぎかなぁ……いやでもフロイトくんは壺を見て「これは子宮だ!」とか棒状のものを見て「これはチ○ポだ!」とか抜かす変態だもんなぁ……訂正せんでいいか。
閑話休題。えーそれぞれ物騒な意味が込められていますが勘違いしないでください。まずはタナトスについて書いてきましょうかね。
タナトス。こいつは『デストルドー』とか『デスドライブ』とか、まあ厨二病全開なワードに言い換えることもできます。どれもだいたい同じ意味だと受け取って良いでしょう。フロイトさんはデストルドーをもっぱら使ってたようです。
『死』に向かおうとする衝動を指しますが、これはべつに「うつだ死のう」とか「とりあえず死のう」みたいな発想をするヤバい人を表すわけじゃありません。細かく書くと『"死"に関連しそうなあらゆる行動』に対する衝動を意味します。
たとえば、なんかムズムズして暴れまわりたくなったり、物を壊したくなったりする衝動があったりしませんか? いわゆる『攻撃性・破壊衝動』などもタナトスのひとつなのです。ヤケを起こしたお方がアレコレ破壊的な行動をとったり、黒歴史を思い出して「ウワー!」となったりぃ、は違うか。哲学的な表現だと『有機物な生命を"無機物"へと還す本能』的な感じでしょう。そのまま本能を表すわけじゃないのでご注意を。
自ら死へ向かう、これは深い言葉だよね。生物には自ら"死"に向かうプログラムが組み込まれています。いわゆるアポトーシスやネクローシス。生き物つったら常に生存本能全開でいるはずだけど、その細胞を紐解いてみりゃ、実は最初から『死』が組み込まれている。現代にタイムスリップしたフロイトさんは、この事実をどう解釈するでしょうか。
ちなみに、フロイト自身は使いませんでしたが、後にタナトスを生み出すエネルギーは『モルティド』と名付けられます。それらが表に発露した結果、筋肉を介してなんらかの破壊衝動を引き起こすわけですが、これ以降は『本能論』という半ば哲学じゃね? 的な話に発展します。わたし自身その分野は不勉強なのでわかりません。気になる方は『本能論』でググってください。っていうか、本能論こそタナトスとエロスの深淵というか、本来の姿を語ってるようなんだけど、わたしは哲学的な内容あまり得意じゃないので、ええ。
じゃあなぜこの話題を書こうと思ったというツッコミは受け付けません。ちなみに、タナトスとエロスは相対する概念で常に内部で争っているとされますが、タナトスは容易に飼いならせる衝動ではありません。無意識の内に衝動が暴れまわり、エネルギーが尽きるまで繰り返されます。なので、タナトスは本来の意味で『無力化』はできなさそうですね。まあ、うまいことエロスくんに操作してもらいましょ。
エロスに操作してもらう? それはどういう意味だ? ――っということで、次はエロスについて書いてきましょう。
エロス。別の名に『ライフドライブ』というなんかスゴそうな名前があります。生に関するありとあらゆる衝動で、男性向けのラノベに必要とされる『リビドー』はエロスに向かうエネルギーを指します。
『生』に向かうあらゆる衝動を指します。なので性欲的な意味はもちろんのこと、なにかしらの喜びや幸福、はたまた建築、芸術、わたしやアナタが今やってるような物書きなど『クリエイティブに関する衝動』としてもエロスは説明されます。つまりクリエイターは全員変態。
防衛機制に『昇華』ってのがあるでしょ? あ、防衛機制ってのは『心理的ストレスを回避するための心の働き』ね。なんか辛いことがあったとき、心がどう反応するか? っていう話のなかに、ストレスをバネにメチャクチャ努力することを昇華と言うんだぜっていう話があります。
フロイトさん曰く、昇華には上記の"衝動"が必要なんだと言います。フロイトさんの主張をざっくり書くと「芸術家は"好きな人と結ばれたいのにできない"というストレスを、性欲エネルギーで昇華させてスッゴイ作品をつくるんだよ」らしいです。お絵かきだいすきなみなさま、あるいは絵師と呼ばれるみなさま、合ってますか?
答えはアナタの胸の中にあります。
で、タナトス解説の時に書いた『エロスに操作してもらうべ』的なアレね。えーっとタナトスとエロスっていう『本能』は、それを司る『モルティド・リビドー』がエネルギーとなっております。で、これらは体内で混合したり結合したり、その状態から解離することもできるんだけど、実はこいつら『モルティド ⇆ リビドー』って感じに相互変換できるんですよ。
死への衝動は破壊行動として表れます。が、こン時リビドーちゃんが待ったをかけてくれます。で、それでも有り余ったモルティドくんを筋肉活動の方へ向けてやり、外部へ『破壊衝動』を放射します。これが破壊的な行動として表れるわけですね。まあ現代科学からすりゃ噴飯モノの理論ですが、当時としては素晴らしい発想だったんじゃないでしょうか。
これ、ほんとにザックリしまくった概要ですので、ガチのマジでタナトスとエロスを(フロイトの精神分析的に)知りたい! っていう方は各自でググっていただくか、書店には多くの精神分析、心理学系の著書が並んでいるのでちょっと足を伸ばしてみてください。
これらはフロイトさんが「あれ? 人間の破壊衝動や無差別殺人、自傷行為なんかを精神分析してきたけど、なんか今までの概念じゃうまく説明できないぞ?」と疑問に思ったことから生まれた概念です。今までの常識が通用しない? じゃあ新しい理論を組み立てるしかないよねっていう流れが科学の定番で、フロイトさんの時代から100年以上経過した現代、人の心はおろか、生物学的にもありとあらゆる探究が進んでいますね。
もはや『心を宿したロボット』が作れる時代になっているのかもしれません。わたしがコレを書いてる時点で昨今異世界モノや転生モノが全盛期を迎えているようですが、フロイトさんが現代の心理学や精神医学を目の当たりにした時、どんな反応をするんですかねぇ。
っという妄想をしたところで、本日は終了しますわ。じゃ、また次の機会に。
エロス!