【野球】変化球のナゾ
日常のちょっとした疑問ってあるじゃない? それの野球バージョン、みたいな?
野球の歴史をたどれば、いくつかの資料で『ラウンダーズ』っていう競技に行き着きます。今での行われているスポーツで、ヨーロッパ(とくにイギリス)では野球より認知度があるんじゃないか? と思う程度の人気があるようです。
見たら「これ野球じゃん」的な感想を抱くと思いますので、興味がある方は『ラウンダーズ スポーツ』でググってみてください。ラウンダーズは『baseball』としてアメリカに伝わり、とある消防団チームから広がっていくのですが、それは以前までの『つれづれグサッ』で書いたと思うのでそれを参照してください。もしかしたら『ノベルアップ+』さんとか、ほかのサイトかもしれませんが、わたしもアチコチのサイトで活動してるからさ、いちいち覚えてないのよ(適当)。
初期の野球は、現代野球とはメッチャかけ離れた競技でした。ちょっとだけ紹介しましょう。
・21点先取制
・ボールは石などの芯に、草茎や牛皮などをグルグル巻き
・バットは木の棒
・グローブなし
・投手は下手投げ
・打者は9ボールで出塁
・ワンバウンドキャッチでもアウト
時代によって、徐々に現代の野球になっていったわけですね。YouTubeに1861年スタイルの野球が紹介されていますので、そのアドレスだけ紹介しておきましょうか。
The Day、投稿動画
https://youtu.be/D8AwvFkz6cM
野球の歴史、かるく見積もっても150年はあるわけです。その過程で様々なルール変更があり、それに合わせて道具も改良がなされてきました。現代のボールはより遠くへ飛ぶようになり、守備はグローブをはめる必要性が生まれたわけです。
球技ですから、野球にはボールが必要です。むかーしは単純に『"ボール"になってるならOK』って感じでしたが、現状ビジネスや興行がだいぶ絡むようになってから、ルールとして厳格に定められています。
中心はコルクの芯。ゴムで包み、毛糸に木綿糸を巻き込んで、2枚の求肥(馬皮も可)で包み、丈夫な糸で縫い合わせて完成。反発係数や圧縮荷重なども明記されており、これらは『公認野球規則』に則ったつくりとなっています。軟式ボールや準硬式ボールにもこういった規定が存在するわけで、ボールがどんくらい繊細に作られてるかがわかりますね。
ボールは完全な球体ではなく、縫い目があるため、そこに指をかけてより力を加えることができます。これがなかったら、どんなパワー自慢のピッチャーでも、170キロを出すことは夢のまた夢だったでしょう。まあ、そもそも170キロ投げるピッチャーってのがおかしいんですけどねぇ……なんやあのスピード。
縫い目があり、そこに指をかけられる。そこに目をつけた昔のプレーヤーたちはとっても先見の明がありますね。史上はじめて投げられた変化球は『カーブ』とされ、その後様々な変化球が誕生していきました。上手投げ、いわゆるオーバースローが解禁されてから、投手は相手を打ち取ることを重視され、変化球の価値がさらに上昇。どうしても変化球を投げたい! という理由から、ボールにキズをつけたり、異物をくっつけて曲がりをよくしたりっていう行為が横行していきます。
禁止されてなかったからね、しかたないね。
さて、これはけしからんと1920年にペケされたわけですが、ちょっと不思議じゃありませんか? ――ボールにキズをつけたり異物をくっつけたりすると、ボールの曲がりが良くなる。はたして本当にそうなのでしょうか?
そもそも、なんで『変化球』なんて投げられるのでしょう? ボールが勝手に曲がっていくのですか? ボールはいったいどういう仕組みで曲がっているのでしょう? 前座が長すぎましたが、今回はそんな話をしていきます。
率直に答えを書けば、ボールが変化球する仕組みは『マグヌス効果』と呼ばれる力です。
指先からボールが放たれた時、その力によってボールは回転します。メッチャシンプルに考えた時、ボールにはふたつの力がかかりますね。
① 回転に沿う気流
② 回転に逆らう気流
ストレートを考えた場合、ボールの上部が『①』で、下部が『②』になります。ボール表面の摩擦などにより、気流は①のほうが速くなっていきます。
そうなると、ボールの上部は『ボールに対する圧力が小さい』状態になります。結果、ボールは圧力が小さい方向に導かれ、上向きの力が生まれるわけですね。これをマグヌス効果と呼びます。
ちなみに、空気はボールから『下向きの力』を受けています。回転をかけるほどこの力は強くなりますので、現代野球の投手は、回転数が多いと評価される傾向があるようです。
しかし、人間の腕力ではボールをホップさせるのは至難の業ですし、地球という巨大な重力も存在します。野球では実質的に『ライズボール』は投げられませんが、ストレートって実は『"落ちない"という変化球』と呼べるかもしれません。
と、ここまで理屈っぽく書いてきましたが、わたし個人的に『変化球が曲がる仕組みはマグヌス効果だけじゃない』と思ってるんですよねぇ……わからんけど。
マグヌス効果がるのは事実だと思うんです。フォークとかナックルとかはまんま『マグヌス & 重力』の賜ですから……けどね、一時期ピッチャーやってた経験から、これだけじゃない気がすんだよなぁ。
マグヌス効果だけを考えたら、そりゃあもう『回転数が多いヤツが最も曲がる変化球を投げられる』ってことじゃん。まあ、統計とったらそういう傾向があるでしょうけど、なんか違う気がするんだよねぇ。
現役のころは「曲げよう」って意識で、手首をひねってカーブを投げてたんです。まあスライダーっぽい握りだったけど。そしたらメッチャ曲がるんですわよ。じゃあ「鋭く切る」っていう意識で投げてみたらぜんっぜん曲がんねーでやんの。そっちのが回転数かけられるのに。いや、勝手にそう思ってるだけならいいんだけどね、曲げようって意識してるときは回転なんてぜんっぜん考えてなかったし。
いや、マグヌス効果がメッチャ関係するのは確かですよね。たとえば『ウィッフルボール』見たらその力はわかるし、ピンポン玉はその力を利用して変化球の打撃練習で重宝しますし……でもなんか違うんだよなぁ(煮え切らない)。
なんだろ、終始悩んでばかりな気がするけど、とにかく『マグヌス効果 & 重力』が、現状ボールが変化する仕組みとして説明されていますね。とはいえ、スポーツに関するモロモロの研究は盛んですので、もしかしたら新たな発見があるかもしれません。
なんだろ、今回は「マグヌス効果はわかる。だけど……」的な感想をつれづれしただけな気がする。でもまあ、たまにはこういうのもいっかな。
うん、この話題は考えすぎちゃうからやめましょう。そんなことよりもみなさん、ぜひ『バッティングセンター』に通ってみませんか? いいトコやでぇ、バッティングセンター。スカッとするし、成長がたのしみな野球少年少女もいるし、バッセンの受付ってたいてい親切な人だし、けっこう快適空間なのよ。
日頃の運動不足解消をめざして、さあアナタもバッティングセンターで汗をかきましょう! っということで、わたしはこれから犬のさんぽに行ってきます。
バッセンに、ひとりでいくよ、おっさんが




