はははははじょうぶだ_その6
歯を大切と思わないそこのアナタにこそ読んでほしい。お口のケアは人生の幸せに繋がるんだぞと。
歯は人生のお供。大切な歯を一生かけて守るために本日もやってまいりましょう歯のメンテナンス術。例によって『堀滋』氏著作『歯のメンテナンス大全 人生100年時代の正しいデンタルケア88のリスト』から抜粋して、わたしなりの解釈や知識を動員しつつお話していこうと思います。
前回は知識系と歯のケアに関する総まとめ的な内容でした。もう書くことないじゃん? とお思いでしょうが、まだまだ大切なことはたくさんあるので、今回はお口周りのマッサージやトリビア、ケアに必要な知識などをご紹介していきたいと思います。
歯を健康に保ちたい場合、実は歯の『かみ合わせ』というのが大きなポイントとなっていきます。1本の歯を失うだけでもその後のかみ合わせがジワジワと影響していき、最終的にはアゴの変形や新たなる歯周病の原因をつくることに繋がります。前回紹介した鼻呼吸に関する話題をもとに、舌の筋トレをして鼻呼吸をするように務めましょう。こうすることで自然と良いかみ合わせを実現することもできます。
ただし、抜いた歯をそのままにしてインプラントや部分入れ歯などをしなければ、どうあがいてもそこに菌がたまり新たな病気の温床となります。抜いた歯は必ずなにかしらで埋めるようお願いしますね。
歯やアゴに負担をかけない噛み方に『口をしっかり開ける方へ意識を注ぐ』と紹介しましたが、アゴ周りの筋肉をほぐして動きやすくすることも大切です。ここでひとつ『咬筋マッサージ』をご紹介しましょう。咀嚼に関わる筋肉であり、肩や首周りにまで影響を与えるので、もしかしたら肩こりが治るかもしれませんよ?
咬筋の位置は画像検索などで参照すると良いでしょう。文章で伝えると、口をギュッと噛み締めた時に頬の筋肉が張る場所があります。その筋肉が咬筋です。
まずは口の中をしっかりすすぎ、手を良く洗います。マッサージしたい咬筋を口の内側、外側両面から抑えるのですが、まず内側は親指で、外側は親指以外で挟み込むようにしましょう。頬の上側にある咬筋に親指を当て、外側の指を挟み込むようにマッサージします。それを咬筋の全体にくりかえし行い、少しずつ凝りをほぐしていきましょう。時間は数分間じっくり、温かい手で行うようにしたいので、手洗いはお湯が良いでしょうね。
これに平行して首や肩のマッサージも行えば、頭部の血流が全体的に促進されることでしょう。ついでに『こめかみ』も、指先で包み込むようにマッサージすればさらなる効果が期待できるかもしれませんね。
唾液の分泌もマッサージによって促進することができます。唾液はぜんぶで3箇所から分泌されます。その3箇所すべてをマッサージしてみましょう。
『耳下腺』――文字通り、耳の下あたりにある唾液腺から分泌されます。ここをマッサージするには、まず耳のやや前方、上の奥歯あたりを指の腹でやさしく撫でるようにしてください。顔の後ろから前へ撫でていくと効率よく唾液を線から押し出すことができます。ただし、他の唾液腺もそうですが、わりと肌の表面近くに存在するため強い力で押し付けないようにしてください。
『顎下腺』――アゴの下にある線、ですね。首元、アゴの下のやわらかい部分(舌があるあたり)を上に押し込んでいきましょう。舌を押し上げるのではなく、アゴの裏側に沿って押し込んでいく感覚です。両方の親指を当てて、最終的に耳の下の近くまでたどり着いたらもう一度最初から押し込んでいきます。しつこいようですが、強く押しすぎないようにしてください。少なくとも、痛いと感じるくらいまでやるのは逆効果と思われます。
『舌下腺』――舌の下の線。すごくわかりやすいですね。これはアゴの先のとがった部分から、両指を揃えて舌の下を上に押し上げていく方法でできます。それぞれの唾液腺が、どこから唾液を出すことに繋がるのかを感じながらやると、唾液やリンパの流れを知覚することにもつながります。人間、感覚的に実感できるっていうのは心理学的にも大きいですから、唾液が流れている! という実感と共にマッサージできると理想的ですね。
唾液は食事中に分泌されるものと、平常時に分泌されるものでは分泌される成分が異なります。このマッサージは平常時の分泌を促し歯周病にも効果があるのでぜひオススメです。とくに、脳の栄養物質である『BDNF(脳由来神経栄養因子)』まで分泌されるというのは驚きですね。
以前、うがいのしすぎは口内環境を変えてしまうため多用しないほうが良いと書きました。それでも不安だ! という方にぜひオススメしたいのが『ココナッツオイルプリング』です。水汚れを水で洗い流すのと一緒で、歯に付着した汚れは油分が含まれていることから、油分であるココナッツオイルで口をゆすぐ手法になります。ちなみにプリングというのは『引き出す・引き剥がす』という意味が込められています。
やり方は簡単。ココナッツオイルを大さじ1杯口に含み、5~10分転がすようにすすぐだけです。唾液がほどよく混じって水っぽくなったら、ティッシュなどに吐き出しましょう。ココナッツオイルは温度環境によって固まってしまうので、水道に流すのは危険です。
ココナッツオイルには強い殺菌作用、抗炎症作用があります。たとえば『ラウリン酸』などは肌に塗ると湿疹やニキビなどに効果があったりします。まあ、だからといってすすいだココナッツオイルを「もったいないから飲んじゃえ!」とか考えないようにしてくださいね。そこには雑菌野郎もたくさんいるのですから……。
ちなみに、歯の環境はストレスによっても影響があります。そのため『瞑想』なんかもオススメの口内ケアテクニックですね。瞑想に関しては、わたしが以前までに投稿した『つれづれグサッ』内に記述があると思います。なければ、他のWeb小説投稿サイトである『ノベルアップ+(現在活動中)』や『マグネットマクロリンク』、『ノベリズム』にも記載があると思いますのでどうかそちらも参照にしてください。
寝たきりだったお年寄りが、ガムを噛み続けるという治療法で歩行まで可能になったというデータがあります。噛むという行為はたとえ寝たきりになっても続けられる行為であり、良く噛むだけでも脳を活発にさせる効果が得られるという大きな示唆になります。口は、多くの生物がエネルギーを取り入れるためにまず利用する最初の道具です。この環境を整えるということは、身体に入る栄養を整えることに繋がります。みなさんもぜひ、普段からお口のケアに邁進してみてはいかがでしょうか? 健康的な歯はすばらしい笑顔を生み出します。すばらしい笑顔は良い人間環境を築くことにも繋がり、さらに良い歯でいようと意識させてくれます。そんな口腔ケアの意識が高いアナタがちょっとしたメンテナンスのためにおとずれた病院の歯科医師は、アナタのあまりにも美しいお口、歯にまぶしさを覚え、おもわずこう口にしてしまうことでしょう。
「なんで来たの?」
つまりキシリトール100%ガムは噛み(神)。




