はたらけ細胞_その8
体内の細胞たちの奮闘を描く『はたらく細胞!!』のアニメ感想第8弾。免疫細胞たちの奮闘はガン細胞を打ち破ることができるのか?
身体のなかには37兆の細胞が働いているそうです。そのなかでもとくに割合が多い『赤血球』を中心として身体のはたらきを紹介するアニメ『はたらく細胞!!』の感想を書いていきますよ。本日は『がん細胞Ⅱ(後編)』。はたしてどのような決着に相成るのでございましょうかね?
注:はたらく細胞シリーズの感想を書く上での注意点はこれまでの感想で記述しておりますのでどうぞご確認ください。
前回から引き続き腸内環境とガンの話になるようです。モブ細胞くんは悪玉菌の集団レ――えー、まあ乱暴されているようですね。この薄い本は薄いままでいいです。
そして日和見菌の登場。お、ちょっとかわいいじゃん。調子の良いことばっか言ってる彼らは腸内細菌の7割を占め優位な方の味方につくという。
ちょっとフェンシング野郎の名前が気になる所だけど、そこは別としてこういうパターンではやってきますよ好中球。
おしおきの時間と叫ぶのもムリはなく、この領域は2話だったかどこかで説明された腸管免疫の働きがあるのです。腸ってばもっとも雑菌野郎がたっぷりいる環境ですから、そこに働くバリア機能も立派なもので、えー免疫組織の50%以上が存在するとも言われるのか、それはヤバイな。
しかし、悪玉菌が優勢になってる場合はそう簡単にいかないわけで、悪玉菌たちも反撃攻勢に――と、思ってたらなんか善玉菌がたっぷり加勢してきましたよ! やだおっきな乳酸菌もかわいい! 悪玉菌のなかにもかわいいやついっぱいいるけどね、悪いけどきみたちは排除します。
乳酸菌、ガセリ菌、ビフィズス菌などは免疫力の向上や腸の活動を促進させる働きがある。まあ人体の健康に有益なはたらきをしてくれる奴らは総じて善玉菌やね。しかしこの数は……おまえヨーグルト食ったたな?
あ、日和見菌寝返った。これは勝ちましたわ。
まあ、日和見菌は好中球にとっては単なる外敵なわけで、共存なんて許すわけないよね。じゃあヤっちゃいましょう。
腸内環境が改善されたおかげで有毒ガスの量も減ったようです。そこへガン細胞との戦いへフェードイン。好中球はガン細胞に捕らえられており囚われのヒロイン的な立ち位置。メモリーTとNKはだいぶ苦戦している様子。そして細胞分裂は倍々計算で増えていくので、たった30回分裂をするだけで10億を超える量になってしまいます。こりゃあやってらんねぇわ。健康的な生活がいかに大切なのかがわかる指標ですね。
で、メモリーTがなんか言いましたね。パーフォリンキャノンパンチ? パーフォリン。なんだろ。
おっと、胸腺がでてきましたね。これは子どものころにあって成長とともに無くなっていく部位のようですが、胸腺ではT細胞とかの免疫細胞がある種のトレーニングをする場所でもあるのですが……あ、実際にパーフォリンっていう物質があるのね。
キラーTが感染細胞やガン細胞相手に放出する物質と。ああなるほど。免疫細胞にはどれも貪食のほかに、化学物質を放出して戦うこともするんですが、これやりすぎると通常の細胞にもダメージを与える諸刃の剣でして、例えば脳細胞はグリア細胞という専属のガードマンがいるのですが、こいつは脳の内部しか知らない存在だから、頭部を打って血液が侵入すると、T細胞に出くわしたりするんですわ。となる最悪バトル勃発してしまって、T細胞もグリア細胞の一種であるアストロサイトも一緒になってサイトカインを放出しまくりんぐなものですから脳細胞(主に軸索を形成するミリエン)をドシドシ破壊してくれたりします。なので頭部を打ったら強さに関係なくすぐ医者に通うことをおすすめしますわよ。
さあ、制御性T細胞がガン細胞の変化に気づいて守る対象とみなさなくなりました。実際の条件がどんな感じになるかはわからないけど、まあガン化して性質が変わったとか、増殖の速度が常識外だとか、そんな感じかな?
さて、ガン細胞は巨大化しちゃいましたねぇ。で、突破された上にガン細胞くん、とうとう毒素のガスによるブースト機能が失われて弱体化してしまったようです。
そしてガン細胞にとどめを刺すのはやっぱりこの人(細胞)! ――この場面の好中球めっちゃかっこいいんだけど。マジ殺人鬼。この場面だけ見ると凄腕の殺し屋みたいでヤバイ。いや本当に殺し屋なんだけどね。
で、ガン細胞は「今回もボクの負けか」と。うん、この今回もってのがガン細胞の厄介なところなんだよなぁ……。
ほんっと、ガン細胞を作らなくするのって現時点ではムリなんだよねぇ。ちょっとしたコピーミスでガンが生まれてしまうって事実はどうしようもないし、遺伝子は普段の生活でどうしてもダメージをうけてしまうし、ほんとガン細胞くんにはもう少し大人しくしてもらえませんかね? なんだったらガン細胞専用の居住区用意しますからそこで大人しくぅ……むりか。
腸内環境は脳科学や心理学的にも重要なんです。みなさんも自らの腸内フローラを改善して、より晴れ晴れとした心をゲッチュしちゃいましょうね!
さて、細胞くんはすべての乳酸菌との別れを済ませました。で、さんざん観光を楽しんだツケとして栄養分は不在通知だそうで。ドンマイ。
しかし、エンディングがなくて、なんか知らんが1人称視点のアニメーションに最終回的な雰囲気。あれ、マジで? 全8話だったっけ? T細胞はナイーブくんたちを困惑させてるし、マジで最終回みたいな感じやんけ!
えーっと、続きがあるのかわからないですけど、とりあえずここまでで8話の感想を終わりにしたいと思います。原作漫画はどこまで進んでるのかわかりませんが、ガン細胞は手を変え品を変え次々と世界を危機に陥れてくるでしょう。その度に免疫機能がたくさん働いていることをしっかり学んで、みなさんも清く正しい生活習慣を身に着けましょうね。
はたらく細胞!! をきっかけに、ひとりでも多くの方が自分の健康を増進させられるようになることを祈っています。
このアニメを見てるとね、実際の免疫細胞とか血小板とかを見てると妙にかわいく見えてくるんですよ。好中球が貪食してる様子なんかは特に「あぁ~頑張ってますねぇ~」って感じでメチャクチャなごむ。




