表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦力外通告は妥当でした。なお国家レベルでは必須人材だった模様 ~戦えない参謀は評価される場所を選び直した~  作者: 黒川レン


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/87

第57話 六度目の前に

 例外回数:五。


 次が六なら、

 協定は強制的に再設計段階へ移行する。


 だが世界は、

 制度の都合を待たない。


---


 警報は、静かに鳴った。


 今度は大規模ではない。


 小さな位相歪みが、

 三文明の複数地点で同時発生する。


「閾値〇・九四」

「〇・九六」

「〇・九三」


 いずれも、未到達。


 だが同時。


---


 辺境領。


「分散共鳴」


 レインが即座に言う。


「六に到達させる形ではなく、

 六を“避けながら”圧を高めている」


---


 中央評議会。


 レオニスは立ち上がる。


「予備評価、全域展開」


「それは揺らぎの圧縮だ」


 補佐官が小さく言う。


「承知している」


---


 三文明通信。


「六度目を発動させるべきだ」


 ゼルが言う。


「強制再設計に入るべき」


「発動は危険」


 ミラが反論する。


「六は象徴になる」


---


 Σの演算が走る。


「未到達事象の累積値、臨界接近」

「六を回避しても、圧力は消えない」


 Δの波形が重なる。


「六は数字」

「揺らぎは数値ではない」


---


 沈黙。


---


 レインが、静かに言う。


「六を待たない」


 視線が集まる。


「強制再設計ではなく、

 自主再設計に入る」


---


「条文にない」


 ゼルが言う。


「補則第五条は“到達時”発動」


「準備段階は既に始まっている」


 レインは応じる。


「六は、制度の都合の数字だ」

「世界は数字を待たない」


---


 レオニスが、ゆっくりと頷く。


「自主再設計なら、

 六を象徴にしなくて済む」


---


 サエルが言う。


「百年後の予測は空白」

「今は、柔らかくするしかない」


---


 空の歪みが、さらに増える。


 だが閾値は越えない。


 世界は、六を誘っている。


---


「協定を」


 レインが言う。


「境界保護型から、

 揺らぎ吸収型へ変更する」


---


「吸収?」


 セシリアが問う。


「揺らぎを一点に集めない」

「三文明で分担する」


---


 Σが即座に演算する。


「負荷分散モデル、構築可能」


---


 レオニスが言う。


「制度強化ではなく、負荷共有」


 初めて、

 彼の言葉がレインに近づく。


---


 ノクス残骸圏の地下。


 沈んでいた揺らぎが、

 わずかに軽くなる。


 分散の兆し。


---


 例外回数:五。


 六は、発動していない。


---


 戦えない参謀は、

 数字を超えた。


 制度は守られたのではない。


 更新された。


本話もお読みいただき、ありがとうございました!


少しでも続きが気になる、と感じていただけましたら、

ブックマーク や 評価 をお願いします。


応援が励みになります!


これからもどうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ