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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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へこんだ心とフライパンを修復しよう!

 フライパンバックラーの使い勝手は悪くない。

 体全体を守ることはできないが、攻撃をうまく弾くように使えば……。

 リンは筋がよさそうなので、練習次第では使いこなせるだろう。


 しかし強度には課題がある。

 強く叩くとへこんでしまうのだ。


 採用するなら強度の改良が必要だな……。


 せっかくなので、リンの新スキルを試すことになった。

 【調理器具・修復】の出番というわけだ!


「じゃ、さっそくやってみてくれ。

 材料が必要なら、魔石や鉄鉱石があるぞ」


 俺は忍具作成台(クラフトだい)と、資材置き場を指差す。

 そこには各種の現実素材や、ファンタジー素材が揃っている。


「はい、やってみます!

 ゼンジさんはいつも魔石を使っているんですよね。

 じゃあ魔石と……鉄鉱石を使わせてもらいますね!」


 リンは素材を忍具作成台に置くと、真面目な顔で手をかざす。


修復(しゅうふく)ー!」


 かけ声と共に、魔石と鉄鉱石が淡く光る。

 俺の忍具作成の発動と似ているな。


 その光が盾のへこみに集まっていく。

 時間がかかるのも同じようだ。


 そして――キラキラと輝いた。


「おお、エフェクトがちょっと違うんだな!」

「ピカピカになった感じですねー!」


 そういうイメージで発動したのかな?


 忍具作成の場合はもうちょっと地味だ。

 これはこれでいいのだ。

 ダンジョンで使う場合、目立ったら困るし。


 俺はへこみを確認する。


「すっかり直ったみたいだな」

「はい!」


 リンが嬉しそうに笑う。


「こうなると、現実素材でも直せるか気になるな。

 クギでも使って……でもまあ、それは次回にしよう!」

「そうしましょう!」


 わざわざ壊してから直すのは馬鹿らしい。

 もったいないことはしないのだ。


 それに、これはあくまでも試作品。

 とにかくどんどん試してもらおう!


「フライパンバックラーについてはこれくらいにしよう。

 強度については素材や強化の仕方を考えるよ。

 次の品は、これだ!」


 ここに取り出(とりいだ)しましたるは鍋のフタ!


「これは……フライパンのフタですね?」

「そうだ。

 さっきのフライパンとセットなんだ。

 サイズ感はほとんど同じだな」


「あっ!

 透明になっていて中が見えるタイプですね!

 こういうの、焼き具合が見えていいんですよねー」


 料理に便利な設計である!


「さすがにガラスは盾に使えないからポリカーボネートにした。

 残念ながら熱には強くないんだ。

 料理には微妙かもしれないな」


 ポリカーボネートの耐熱温度は百二十度前後だ。

 変色したり変形したりするかもしれない。


「そうなんですねー。

 でも私が【防火】をかけながら使えば大丈夫ですよ!」

「お、さすが家事万能の火魔法だな!」


 家事から火事までお手のもの!


 リンがフタ盾を手に持って構える。


「これは軽くていいですね!」

「強度はいつものトンファー盾に近い。

 攻撃されれば傷がつくが、修理……修復(しゅうふく)すれば問題ないな」


 いつもは俺が忍具作成でリメイク修理していた。

 これからはリンが自分で修復できる。


 これまでと同じように数回の攻防で使い心地を試した。

 ほぼフライパンバックラーと同じ結果だ。


 確認を終え、リンが言う。


「素材のおかげか、いつものトンファー盾に近い感じですね。

 扱いやすい気がします」

「それなら、取っ手もトンファー風のほうがいいか?」


 今はバックラー風だ。

 トンファー風にするなら、握りのでっぱりを追加すればいい。


「いいですねー!

 それでしたら……形もいつものトンファー盾みたいにできますか?」

「できると思うぞ。

 形としてはフライパンから遠ざかるが……」


 横幅をやや狭め、縦長の楕円形(だえんけい)

 取っ手部分を幅広にして……。


 そこまですると、もはやフライパンとは言えない気がする。

 しかしリンは自信ありげに頷いている。


「きっと大丈夫だと思います!

 ()()()()()()()()()、私も調理器具さんと仲良くなればいいんです!」


 忍具作成君のことかー!


 俺が心中でスキルを擬人化していることはとっくにバレている。

 やや気恥ずかしさを覚えながらうなずく。


「う、うむ。

 それなら大丈夫そうだな」


 ひ、必死に隠してなんかいないんだからね!


 別に恥ずかしいことじゃないけど、なんか恥ずかしいぞ!


 ともあれ、リンが意識してスキルとの友好関係を築こうというなら好都合。

 きっと武器寄りにカスタマイズしても使いこなせるだろう!

没タイトルシリーズ

■お手並み拝見、【調理器具・修復】!

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― 新着の感想 ―
「ヘコんでるー!」(某CMの神○うの口調) 鍋と蓋がワンセットなら蓋シールドと鍋ヘルムで料理にも使えるね。(通常のヘルメットは内側に衝撃緩衝材が入ってくるので、防空頭巾のようなものが必要になるかも。…
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