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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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試作品二号:フライパンのバックラー!

 デカくて重い中華鍋大盾のお試しが終わった。

 効果だけ見れば、まあまあの印象。


 まだ改良の余地はあるが、次の品へ移ろう!


「次はこれだ!

 フライパンのバックラー!

 こうして持ち手を内側に曲げて固定できるように作ったんだ」


 俺はフライパンを取り出し、取っ手を内側に曲げる。

 持ち手がフライパン中央の内側を渡すようになる。

 そして反対側のへりに固定される。


 取っ手が取れて、かちっとハマるタイプのフライパンに似ている。

 ややガタつきが残っているが、正式採用されたらもう少し改良するつもりだ。


「あっ、今度のは小さいですね!」

「中華鍋と比べると小さいが、フライパンとしては大きいほうだぞ。

 一人暮らしでは使わないようなサイズだ」


 内径が三十センチほどの品である。

 四人家族とかで使うサイズだ。


「そう言われてみれば大きいですねー?

 それに、ちょっと厚みもあります」


「お、そこに気づくとは、さすが料理人だな!」

「ふふ、ありがとうございまーす。

 お肉を焼いたりするのに良さそうですねー」


 厚みによって熱の伝わり方が違う。

 野菜炒めなどを作るなら薄いほうがいい。


「薄いと、すぐ壊れるんだ。

 強度強化の付与をかけてあるが、ちょっと怪しいかもな。

 壊れても気にしないでくれ。

 もし気に入ったら、正式版は材質を改良するつもりだ」

「はい、試してみましょう!」


 何しろこれは試作品。

 見た目もかなりフライパン寄りである。


「じゃあ、持ってみてくれ!」

「ええと……こうですか?」


 リンが迷った様子で取っ手を握る。

 ああ、なるほどな。

 いつもはトンファー盾だから握り方に違和感があるらしい。


「手の甲を相手に向けるように持てばいい。

 握りと、腕の一部で支える感じだな」

「わかりました、こうですねー」


「改良すれば、腕にバンドで固定して手をフリーにできるぞ」

「便利そうですね!」


 フライパンの形状を維持しようとすると、ちょっと難しい。

 その場合は折り畳み機構を考えないといけないだろう。

 ベルトを通す穴をあけたり、取っ手を工夫したり……。


「じゃあ攻撃してみる。

 構えてくれ」

「はーい」


 リンがフライパンバックラーを構える。

 大盾と違って、体はあまり隠れない。


 盾を狙って、軽めに叩く。

 受けたリンの手がぶれて、ややバランスを崩す。


「あっ!?

 難しいですねー」

「こういう感じで自分から動いて、打ち合うようなイメージで使うんだ」


 リンの後ろから腕をとってイメージを伝える。


 作ったときに分身を相手にテストしたので、使い方はわかっている。

 バックラーはパリィ特化みたいなところがある。

 どっしり構えて攻撃を受け止めるには小さすぎるのだ。


「じゃ、同じ強さで振るぞ。

 受け払ってくれ」

「はーい」


 俺の刀を、リンのバックラーが弾く。

 タイミングはやや遅れたが、一応防げた。


 俺は再び刀を構える。


「じゃあ次は強めに。

 ていっ!」

「えいっ!」


 今度はタイミングが合った!

 きぃん、と音を立てて刀が弾かれる。


「うまくいったな!」

「はいっ!

 あっ……!?

 でも……へこんじゃいましたぁー」


 泣きそうな顔で、フライパンのへこみを指でなぞるリン。

 リンがへこんでどうする!?


 俺は笑顔を作ってフォローする。


「安物のフライパンだから気にしないでいいぞ。

 忍具作成ですぐに直せるし……。

 ……と、思ったけどリン。

 せっかくだから新しいスキルを試してみたらどうだ?」


 一瞬リンは考え、すぐにうなずく。


「スキルですか?

 あっ、あれですね!

 【調理器具・修復】があるんでした!」


 これは道具を修復するスキルのはずだ。

 さあ、お手並み拝見(はいけん)といこう!

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