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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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風呂特化型忍者!?

 俺たちは並んで湯舟につかっている。

 草原の柔らかな日差しと風が心地よい。


 リンが湯をちゃぷりと揺らし、笑顔で俺に尋ねる。


「湯加減はどうですかー?」

「いつも通りバッチリだ。

 ふう、生き返るな!」


 俺は湯にゆったりと浸かる。

 暑すぎず温すぎず、ちょうどいい湯加減である。


 お湯はリンが()かし直してくれた。

 家事炊事(かじすいじ)は火魔法でお手の物というわけだ!


 トウコが湯を手ですくう。


「このお湯も店長水っスね!」

「湯舟やタンクに残っていた水が大部分だけどな」


「言われてみれば、いつもより温まる気がしますー!」

「さすがに気のせいだぞ、リン!」


 妙な思い込みで変な水を高値で買わされそう。

 そうなったら俺が止めねば……!


 トウコがわざとらしい口調で言う。


「いやー、店長水は最高っスねえ!

 おかげでお肌はスベスベ!

 店長が水を入れて、リン姉があたためる!

 水入らずでアツアツな共同作業っス!」


 なんだ、このヨイショは……。

 おだてても水しか出ないぞ!


 って、こいつめ。


「おいっ!

 水汲みを逃れようと適当なこと言ってるだろ!?」


 トウコがぺろりと舌を出して笑う。


「へへー。

 バレたっスね!」


 湯舟は三人で入れるほど広い。

 水生成でこの湯舟を満杯にするのはムリだろうな。


 でも瞑想(めいそう)で魔力を回復しながら時間をかければ……。


 うん、練習法としてはアリだな!

 いずれやってみよう!


 使うほどスキルは使いこなせるようになる。

 システム的な熟練度も貯まるしな。


 でもま、それは後!

 今は癒しの風呂タイムだ!


 ゆったりのんびり休む時間だ。



「そうだ。

 さっきトウコと話してたんだけど【水生成】のほかにもスキルを取ろうと思ってるんだ。

 【濃霧(のうむ)】か【防水】がよさそうだと思うんだが……。

 リンはどう思う?」


 リンは少し考えてから口を開く。


「防水もよさそうですねー。

 でも、私は【水探知】がいいと思います!」

「お?

 どうしてそう思うんだ?」


 また渋いスキルを勧めてきたな。

 理由が気になるところだ。


「お借りした【岩石探知】のナイフが便利だったんです。

 トカゲさんが隠れていたのも、これのおかげで見つかったみたいな……」

「ほう?

 【魔力知覚】で見つけたんじゃないのか」


「それもあるんです。

 ただ、トカゲさんは多分、隠れるスキルを持っているんだと思います。

 魔力知覚でもぼんやりとしか見えなくて……」


「うぇっ?

 【岩石探知】でトカゲを見つけたんスか?」


 俺も使ってみたからわかる。

 【岩石探知】はその名の通り岩や石を感じるスキルだ。


 トカゲは岩場に潜んでいる。

 だけど岩石そのものじゃあない。


 岩を隠すなら岩の中。

 似ているけど違う……。

 なるほど、そういうことか!


「岩が分かるのでトカゲさんが目立って見えるんです。

 魔力知覚と、岩石探知と、自分の目で見たものと……。

 それで見つけられたんです!」


 ほう。

 俺は感心して眉を上げる。


「複数の知覚力で索敵したんだな!」


 岩を見ることで、それ以外を見つける。

 さらに魔力知覚と自分の目も加わる。


 ただ足すだけでないだろう。

 掛け合わせるような相乗効果が生まれたんだな。


 リンが大きく頷く。


「そうなんです!

 なので、水探知でも同じことができないかなって……。

 それと……」


「それと?」

「私が魔法を使うときは、魔力を感じながら使っているんです。

 だから、お水も同じじゃないかなと思って……」


「ふむ……。

 俺はなんとなくで魔力を使っているな。

 疲労感で判断してる感じだ」

「あたしもそうっス!」


 魔力の残量は感覚でしかわからない。

 俺やトウコには魔力を感じる能力がないのだ。


 【魔力知覚】は魔法使いの特権なのかもしれない。

 魔力を感じながら【魔力操作】も使い、豊富な魔力で高威力をたたき出す職業。


 忍者の魔力量は平凡だ。

 さっきも使いすぎて魔力欠乏症状が出てしまった。


 普段の俺は余裕を持って魔力を運用している。

 術を使った回数を数えたり、休憩しながら【瞑想】で回復したりしているのだ。


 だからカツカツにならずに戦える。

 限界まで使うことは、最近ではめったにない。


 これはソロプレイ時代に決めたスキル構成が活きている。

 継戦能力と生存能力は人並み以上に高いという自負(じふ)がある。


 魔力操作は……あまり意識できていなかったな。


「つまり、水を感じられれば操作が上達するってわけだな!」

「はい、そうです!

 ……どうでしょうか?」


 リンはやや心配そうな表情を浮かべている。

 差し出がましいかな……とでも思っているんだろう。


 そんなことはない!

 リン自身の経験に根差した素晴らしいアドバイスだ!


「ナイスな助言だな、リン!

 さっそく【検証者】にセットしてみよう!」


 空き枠を遊ばせておくわけにはいかない!

 気軽に試せるんだから、バンバン使っていくぞ!

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― 新着の感想 ―
そっか取らなくても枠空いてるから検証者で試せるのか! 最近はスキル伸びてなかったから忘れてた(;´∀`) 風忍法も早く熟練度上がると面白そうだな
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