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君は何度でも嘘をつく  作者: じゅん
水星支配編
2/2

1話 「君は初めて嘘をつく」

 これは今から10000年後程の遠い遠い未来の話。

 この10000年の間に、地球は色々と変わっていた。

 10000年もあれば生物は進化する。過去から現在に至るまで、人類というものは様々な進化を経験してきた。

 今から約700万年前には、最初の人類の猿人が誕生した。猿人は二足歩行を取得し、道具が使えるようになった。

 約240万年前に、猿人は原人へと進化した。原人は火や言葉を使い始めた。

 約60万年前には旧人へと進化した。旧人は心が発達していた。仲間を弔うことが出来るようになったと同時に、「嘘」の存在が現れた。

 約30万年前には新人へと進化した。新人は高度な知能を得て、国を作ったり、戦争をしたりした。また、技術の進歩も凄まじく、コンピューターやAIなども創り上げた。

 そして現在、人類は超人への進化が進んでいる。

 超人は、今までの人類とは大きく違う点が一つある。それは、生まれた時に超能力(スーパーパワー)が与えられているというところだ。例えば、火や水や電気を操ることができたり、かっこいい使い魔みたいなものを召喚できたり、瞬間移動ができたりと、新人たちが夢見るような能力が与えられる。

 そんな超能力を持った人類が一人現れたら、世の中はどうなるだろうか?無論。戦乱の世となる。10年前ほどには、第5次世界大戦が行われた。勝ったのは、超能力者(スーパーマン)を保持していたドイツだった。ドイツでは、戦争後、超人が繁殖し、ほとんどの超人をドイツが保有する形となった。

 もしドイツが戦争を仕掛けてきたら負ける。そう思った各国は、ドイツと統合することを決意した。その結果、地球は一つの国となった。


 では、戦争はなくなったのか?否。なくなっていない。

 人類は進化をし続けた。それは地球で。宇宙で。

 人類が超人へと進化し始めた頃、太陽系の中でも新たな生物が出現し始めた。起源は不明。

 その生物たち、以降宇宙人とするもの、はありえないスピードで成長した。今では地球よりも高度な文明を築いているところもある。


 ある時、そんな宇宙人が地球に攻めてきた。地球は負けた。超能力者を唯一保持していながらも負けた。これを火星地球全面戦争と呼ぶ。

 火星地球全面戦争のせいで、地球が弱いと宇宙に知れ渡ったのか、水金火木土天海で太陽同盟が組まれた。

 太陽同盟は、地球に戦争を仕掛けた。第一次宇宙大戦の始まりである。


 そして今。第一次宇宙大戦の真っ只中である。




「あっ、アーサー君が起きた!!」

 可愛らしい、女の人の声が聞こえた。アーサー君っていうのは誰のことだろう。分からない。

 目を開ける。目の前に、女の人が立っている。この人が声の正体か。

 周りを見渡すと、俺は白い部屋にいることが分かった。

 窓がある。窓の外を見ると、そこにはあたり一面の星空が広がっていた。

 やけに体が軽い。俺、今なら空を飛べるんじゃないかな。

 というか、アーサーって誰のことだろう。この流れ的に、俺のことっぽいが、俺はそんな名前を授けられた覚えはない。そもそも名前を覚え出せない。

「アーサー君、おはよう!」

「あ、おはよう。」

 おはようと言われたので反射的に返した。

「ちょっと聞きたいことがあるんだが、俺ってアーサーって言うの?」

 女の子はものすごく驚いた顔を見せた。

 なんか俺変なこと言ったかな?いや、そりゃ自分の名前を知らないって急に言われたら誰でも驚くか。

「え、自分の名前を覚えてない?」

「うん。」

「てことは、記憶喪失かな?私のこととか、この船のこと、覚えてない?」

「全く覚えていないです。」

 そう、俺は何一つ記憶がない。記憶喪失というものになってしまったらしい。


「君の名前は、ディープルート(Deeproot)アーサー(Arthur)だよ。」




 彼の名前はディープルート・アーサー。

 ―人類初の超人だ。

 能力は重力。

 彼は任意の相手に重力をかけることが出来る。

 能力ランクは唯一のSランク。

 誰もがチートだチートだと叫んでいる。(本人はこれらのことを現時点では知らない)


 ちなみに、能力ランクは下からG・F・E・D・C・B・A・Sの8ランクにわけられる。

 Gは一般人と変わらない。

 Fは木刀。

 Eは鉄バット。

 Dは刀。

 Cはガトリング。

 Bは戦車

 Aは核爆弾と同レベルだ。

 そして、Sは天変地異を起こせるレベル。やろうと思えば、全人類絶滅させることも可能だろう。




「君の名前は?」

「私の名前はスターブルーム(Starbloom)アネット(Annette)




 彼女の名前はスターブルーム・アネット。

 能力は星座。

 全88種類の星座を召喚することが出来る。しかし、同時に召喚出来るのは一体まで、という制約がある。

 能力ランクはCランク。

 結構強い。(アーサーは知らない)




「そっか。記憶喪失になったってことは、アーサー君、ここがどこなのかも分かんないか。」

「まぁ、そうですね。」

「じゃあ、私がいろいろ教えてあげる。それよりも、敬語、やめてくれないかな?アーサー君が敬語なのはなんか違和感。」

 俺は初対面の人にタメで話せるほど陽キャじゃない。

 というか、記憶喪失前の自分はアネットさんとどんな関係だったんだろう。こんな親しく接してくれるなんて⋯。

 もしかしてカップルとかだったり。なわけないか。

「こんな感じでいい?」

「うん、まあ違和感あるけど、今回は許してあげる!」


「敬語外してくれたことだし、説明するね。」

「私たち、地球は今戦争をしているの。地球 vs 太陽系の第一次宇宙大戦。」

 そんなん圧倒的に地球にとって不利じゃないか。

「今、地球勝てるわけないじゃんとか思ったでしょ。」

 すごい。人の心を読む能力でも持っているのではないだろうか。

「やっぱり。全部顔に出てるよ。」

 俺ってそんなに顔に出るのか。意外だった。

「大丈夫だよ。私たちには超能力者がいるから。あなたも、私も超能力者。」

 俺が?そんな感じは全くしない。

「アーサー君の能力は重力。能力ランクはSランク。いいよね。強いって」

 Sランク。分かんないけど響き的に強いんだろう。

「私の能力は星座。Cランクだよ。」

 Cか、そんな強くないのかな。どんまい。


「それよりも!今、私達は第一次宇宙大戦の最初の作戦である、水星支配に向かってるの。」

「そして、今は宇宙船の中。」

 どうりで体が軽かったり、変な感覚だったわけだ。

 というか、宇宙で重力って最強じゃないか?

 俺は気づいてしまった。

「これは国の指示でね。一旦水星は弱いから倒して仲間にさせておけって。」

「後もう一日ぐらいで水星に着くの。そのときは、アーサー君も戦ってね。」

 戦う⋯。なんにも戦闘についての知識がないのに大丈夫なのだろうか。


「だいたい分かった?」

「分かった⋯はず。つまりは今は水星に戦いに行ってるんですね。」

「まあそんなところかな。」

「じゃ、私は船長としていろいろ仕事をしてくるから。アーサー君はここでくつろいでたりしといて!」


「そうだ。一つ言い忘れてたことがあった!」

「アーサー君は私の彼氏だから。これからもよろしくね!」

「え?」

 そういった後、アネットはドアを閉めて部屋から出ていった。

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