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くず鉄の艦隊  作者: 万年二等兵


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さらばマジュルアット

「てめえらいい加減にしろよ?」


足止めされて1週間が立っても尚終わらず、しまいには更に2日経つともう流石に無理だった

キレた祐一の静かな言葉と、同じく後始末に追われている帝国協定中央軍の無言の警告によりマジュルアット自治政府から行動の自由を勝ち取ったくず鉄の艦隊は、進路をアルテラ宙域に取った

尚その間艦内工廠では成長により乗れなくなった『ワルキューレ・ラーズグリーズ1型』を改良した23メートル程の『ワルキューレ・ラーズグリーズ2型』が生産されていた


「まあ中身はそこまで変わっちゃいないけどね、あくまでも成長したお前達に合わせて機体を大型化させただけに留めてある。」


「「キュイキュイ(はいはーい)」」


「とはいえまだ仮想空間でのテストしかしてないから、間違えてもリミッター以上飛ばすなよ? いやマジで飛ばすなよ振りじゃないからな?」


「「キュイ!(はーい!)」」


尚その5分後には爆走する2機の機動兵器とそれに追従する機動砲撃艇に、顔を引きつらせていた


「御感想は?」


「「クオーン!(さいこー!)」」


『サイコー!』


「もう突っ込むのも疲れたわ...」


「「おしおき!」」


「しねぇからな。」


目を輝かせてそう言ってきた2人に、祐一は疲れを感じさせる声で返した

尚某メイドロイドも目を輝かせていたがスルーした


次元跳躍機関の冷却中に行われた実機試験での問題も出なかったので、暫くの間はくず鉄の艦隊内で各種試験が繰り返され貴重なデータが蓄積されていく事となる

また祐一の『アグニ』もまた新造されていた


「『長らくの課題点だった前線での支援能力の低さを補う為に、後方に追加推進機関付きの統合工作支援艇を増設し、前線で同時に最大4機の機動兵器の補給と簡易修理を可能にした支援強化型』...バカでかくはなったが、その分機関出力に余裕が出来てシールドと突破能力が強化されているか...」


従来のアラクネモドキとも称される『ケーニクス・パンツァー搭載火力支援型アグニ改』の後方に50メートル程の工作支援艇が接続され、140メートル程のもはや大型コルベットとなっていた


「まあ、前まで使ってたのもあるから2機体制になった感じか。」


「今まで酷使しすぎたし、何より囮に使えるから良いじゃろうて。」


古いほうも何だかんだ使う事になるらしい

新しいアグニは体が成長したセレナとサミエラの2人が寛げる程度に大型化されているのは言うまでも無かった

そんなこんなでアルテラ宙域への航行中は過ぎていった

尚航行中2人からの求愛攻撃に晒されている祐一は寝る際にメイリから搾り取られ、次の日起きた際にメイリが2人に色々と教え始めているのに、祐一は敢えて気づかない振りをしだしたのは言うまでも無かった

そんなこんなで航行していた所、最終報告が上がった


「で中規模の宙賊部隊からの襲撃があって護衛戦隊は小中破したねぇ...」


「『ピアー』の艦載機もかなりの連戦で修理するよりも新造した方が速そうです。」


「たぶん何か動きがあるって捕まれたな。」


「私達も出ようとしましたが『ピアー』さんに止められて。」


少しばかり表情を苦くする祐一にメイリが返し、祐一を背後から抱きかかえたセレナと祐一の腹に顔を押し付けていたサミエラがそう話した


「艦隊司令官として『ピアー』の判断を支持する、幾ら何でも護衛対象が暴れまわるのは流石に不味いから...カットラス級2隻は損傷が激しいから解体して部品取りで、どうせまた鹵獲できるだろうからそれで補充で無理なら長良型を追加で2隻建造...『ピアー』は追加格納庫増設させといて、せっかくだから強化改修で。」


祐一はそう話すとそのまま2人を引っ付けたまま動き出した、アルテラ宙域帰還まであと少しだった

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