表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/20

スーパーチートタイム

 涼しい顔をしてるチートさん。堂々としててカッコいい。ターバンと道着に剣とチグハグな最初の印象がひっくり返っちゃった。熱い掌返し。

 ほらん見てみて。イケメン白ゴブリンが動揺しちゃって可愛いったらなんの。あははのは。


「俺に攻撃は効かない。攻撃以外に攻撃する方法を考える時間をやろう。ついでに隙もやろう、五分やろう。俺は心が広くて優しいんだ」

「上から目線の天狗野郎が! 今に後悔させてやらああ!」

「キャラ変わっちまってる舞ってる。キャラがブレると大変だよ?」

「ちっ、……頭を冷やす頭くらいある。怒りが一周回って治りました。冷静になれば簡単なことでした」

「気持ちの悪い口調だ。敵だとますます気持ち悪い寒い」

「それはお互いではないですか」

「これは俺の呪文なんだ。大事炊事おみくじ」

「それはご苦労ですね。無駄が好きなことはわかりした。ですが共感はできません。僕は無駄が嫌いなんです」

「無駄、最高なのに佃煮」

「無駄、最低です」 


 二人が空中で喋ってるのはいいんだけど、あたしたちはなんにもできない。できることがあっても動いちゃいけない気がする。何もできないんだけど。


「兄さん、どうしたら決着するの?」

「知らん。チートが遊んでしまっているから長引いてるだけだ。さっさと終わらせてしまえばいいものを」

「記憶が戻ったことが嬉しいんだよ、きっと。ましてや異世界転移してるし、すんごい能力に目覚めちゃってるんだもん」

「それが気に入らん。私はなんの能力も目覚めてないぞ」

「兄さんに面倒な能力持たせたら面倒になるからね。そこは空気を読んだんだと思うよ、誰かが」

「だとしたら余計な」

「余計じゃないよ、最高だよ」


 冗談でも兄さんの右手が覚醒したりしないよう祈ってるよ。何するかわからないもん。


「そろそろ首が疲れてきたのだ。見上げるのも楽ではない」

「騎士が情けないぞ、エルファ。私はまだまだ見上げ続けられる」

「またきさっまに負けたか。負けを認めるのも悪くないが、やはり悔しいものなのだ」


 兄さんとエルファさんで競っちゃってさあ。いくらチートさんが強いからって安心しすぎだよ。


『なんで転移者ってのは変わり者ばかりなの。変わり者に囲まれるぼっくの気持ちにもなってよ』

「ドラグ君も変わり者だよ。自覚してないの?」

『優しく悪口言わないでくれない、お姉ちゃん』


 地上は緊張感の欠片もないよ。

 チートさんのサービスタイムが終わったのかな。二人に動きがあった。


「くたばりなさい。くたばって消えなさい!」


 ゴブリンの体が白く発光。これって自爆の合図だよね。ヤバいんじゃないの!?


「わかっちゃない。自爆技は大抵失敗するもんだ。俺が自爆まで真似する思う? その誘いには乗らない凝らない」

「それは誤算ですよ。僕は宇宙一なんですから」

「宇宙一とは大袈裟今朝方。やってみろよゴブ野郎」

「ならば……望み通りにしてやりますよ、死になさい!」


 うわっ!? 眩っ!? サングラスほしい。

 おやおや気が利くね、ドラグ君。あたしの記憶からサングラスを出してくれたよ。


 眩しい中に見える二人のイケメン。ってことは自爆は案の定失敗したってことだね。チートさんはチートだからチートさんなんだね。


「はあ……はあ……! な、なぜ効かないのです!?」

「だから言っただろう。けど服はボロボロになっちゃったじゃないか。どうしてくれちゃってグレちゃって」

「まだそんなムカつく態度を。反吐が出ますよ!」

「汚いものを出さないでくれるか。可愛い女の子ならいいけどさ」

「質問に答えなさい」

「答えは至極簡単ランタン。俺が強いからさ」

「答えになってないですよ。僕を怒らせて楽しむとは悪趣味な」

「短気は損気と言うだろう。呑気くらいがちょうどいいのさ」

「呑気は損気ですよ。どんなに自分を鍛えても強くならないものがあるのをお忘れですか? 地上でこちらを見上げてる馬鹿たちのことですよ!」


 あたしたちに向かってエネルギー弾が飛んできたああああ!! どうしてこうなっちゃうわけええええ!!


「死んだな」

「死んだのだ」

『死んじゃうね』


 諦め早すぎだって! 兄さんはともかく、エルファさんとドラグ君まで同調したらダメだってば!

 あたしは死にたくないんだからね! チートさーん!


「可愛いお嬢さんの心の叫びに呼ばれて参上。チートのチートなスーパーチート見せてやろう」


 そうチートさんが宣言した瞬間、あたしの意識がフリーズ。


「みんな止まっちまったか。この技の困るところがわかった決まった。時間操作――消去」


 ――メキメキ。


「これが異世界の醍醐味。どうして転移したのかわからんが、これは貴重な経験体験」


 ――パリン。


「ありゃりゃ。ゴブリンだけを消そうとしたのにみんなも消しちゃった。巻き戻しっと。匙加減が難しい堅苦しい。ふぅー、解除」


 あれれ、戦いはどうなったの?

 チートさんが妙に焦ってるように見えるけどどうしたのかな。聞かない方がいいかもしれない気がするのはなぜだろう?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ