第24章:マキ、危機に陥る
第24章:マキ、危機に陥る
第一幕:採掘場への再訪
森の中は静まり返っていた。しかし、遠くから聞こえてくる兵士たちの足音が、その静寂を破っていた。
ルキ、リンゴ、マキの三人は、森の木々の間を駆け抜け、採掘場へ向かったモースと兵士たちを追いかけていた。
ルキ:「急げ! あの男をまた逃がすわけにはいかない!」
リンゴ:「少し落ち着けよ、船長! こっちだって全速力で走ってるんだ!」
マキ:「叫んでいる暇があったら前を見なさい! 木にぶつかったら、あなたを運ばなきゃいけなくなるでしょ!」
ルキ:「なんだと!? 俺がそんな簡単に転ぶわけないだろ!」
リンゴ:「ははは! お前たちは本当に変わらないな!」
三人は走り続け、やがて以前訪れた採掘場が見えてきた。
到着すると、そこには大きな穴の近くに集まっているモースと兵士たちの姿があった。
穴の奥から放たれていた青い光は、徐々に弱まり、今にも消えそうなほどかすかになっていた。
モースはしばらく穴を見つめていたが、光が弱まっていくのを確認すると、顔に大きな笑みを浮かべた。
その場に一瞬の静寂が訪れた。
そして次の瞬間、モースは高笑いを始めた。
モース:「ハッ……ハハ……ハハハハハ!」
彼は顔を上げ、周囲に響き渡る声で笑った。
モース:「ようやく助かったようだな! もう終わりかと思ったぞ!」
兵士たちも互いに顔を見合わせた。青い光がほとんど消えたことで、彼らの表情には再び安堵の色が戻っていた。
しかし、その静寂は長くは続かなかった。
第二幕:ルキ、再び現る
ルキ:「おい、悪党!」
モースは声のした方へ振り向いた。
採掘場の入り口には、リンゴとマキを従えたルキが立っていた。
ルキ:「島の人たちに手を出すなと言ったはずだぞ!」
モースは眉を上げ、嘲笑うように笑った。
モース:「おやおや! 兵士たちよ……今の言葉を聞いたか?」
兵士たちは一斉に笑い出した。
兵士A:「ハハハ! このガキは頭がおかしいのか!? モース隊長に、まるで同格の相手みたいに話しかけているぞ!」
兵士B:「前回の教訓を忘れたのか? 今度こそ命を落としに戻ってきたらしいな!」
兵士たちの嘲笑にも、ルキはまったく動じなかった。彼はモースだけを真っ直ぐに見つめていた。
モース:「それで、戻ってきたというわけか? あの役立たずの村人たちのために、俺に復讐でもしに来たのか?」
ルキの視線が鋭くなり、表情が一変した。
ルキ:「どうして罪のない人たちを傷つけるんだ!? 自分勝手な目的のために、どうして彼らの自由を奪う!?」
モースは邪悪な笑みを浮かべ、何でもないことのように答えた。
モース:「ハハハ! その理由が知りたいのか? 簡単なことだ。あいつらが苦しみ、悲鳴を上げる姿を見るのが楽しいからだ! それがどうした、小僧?」
一瞬、沈黙が流れた。
ルキはゆっくりと顔を伏せ、両手を強く握りしめた。
ルキ:「もういい……この最低な悪党め! 今度こそ、お前を止めてやる!」
モース:「そう急ぐな、小僧。怒ったところで何も変わらんぞ。」
ルキ:「黙れ!」
モースは一瞬だけ笑みを消したが、すぐに兵士たちへ顔を向けた。
モース:「兵士ども! ぼんやり突っ立っているな! 全員まとめて襲いかかれ! 一人たりとも逃がすな!」
兵士たち:「了解しました、隊長!」
第三幕:再び始まる戦い
兵士たちは四方から三人に向かって突進した。
リンゴ:「まったく、いつになったら諦めるんだ、こいつらは!」
マキ:「無駄話をしている暇はないわよ、リンゴ!」
ルキ:「モースは俺に任せろ!」
リンゴ:「了解だ、船長! ただし、すぐに片づけられるとは思うなよ!」
戦いは三つの場所に分かれた。
リンゴは五人の兵士に囲まれ、マキには三人の兵士が迫っていた。
そしてルキは、まっすぐモースへと向かっていった。
リンゴ:「五対一だと!? お前ら、自分たちの力に自信がないのか?」
兵士:「黙れ! ここから簡単に逃げられると思うな!」
リンゴは笑みを浮かべ、戦いに備えて構えた。
リンゴ:「いいだろう! 全員まとめてかかってこい! 俺たちの仲間がどれほど強いか、見せてやる!」
その一方、マキは三人の兵士を前に立ちはだかっていた。
兵士:「お前一人だけか? どうやら簡単に終わりそうだな!」
マキ:「戦いが始まる前から勝ったつもりにならないことね。」
兵士たちが一斉に襲いかかる。マキは最初の攻撃をかわし、素早い動きで反撃した。
しかし、兵士たちは攻撃の手を緩めず、次第に複数の方向から彼女を取り囲んでいった。
一方、採掘場の中央ではルキとモースが向かい合っていた。
モース:「また俺のところへ戻ってきたか、この厄介なガキめ。」
ルキ:「島の人たちをこれ以上苦しめさせない!」
モース:「ならば、できるものなら止めてみろ!」
二人は互いに向かって飛び出し、再び激しい戦いが始まった。
第四幕:マキ、倒れる
採掘場のあちこちで戦いが続いていた。
リンゴは五人の兵士を相手に激しく戦っていた。兵士を一人倒しても、そいつは再び立ち上がり、また襲いかかってくる。
リンゴ:「くそっ! こいつらめ! 何度倒しても、また立ち上がってきやがる!」
兵士:「ハハハ! 一度倒したくらいで、俺たちが諦めると思ったか!?」
リンゴ:「なるほどな……なら、もっと本気を出す必要がありそうだ!」
リンゴは攻撃を防ぎ続け、兵士たちをルキのもとへ近づけさせなかった。
その一方、マキは三人の兵士と戦い続けていた。
彼女は攻撃を防いでいたが、連続する攻撃に次第に対応しきれなくなっていった。
兵士:「動きが遅くなってきたぞ! もう力尽きたのか?」
マキ:「勝ったような口を利くのは、まだ早いわよ!」
彼女は立ち上がって戦いを続けようとした。しかし、兵士たちはついに彼女を打ち負かし、地面に倒した。
兵士A:「隊長! 一人倒しました! あの女です!」
モースはマキの方へ振り向き、ルキを嘲るような笑みを浮かべた。
モース:「おや? お前の仲間の一人は、もう終わりのようだな!」
モースはマキに近づくと、彼女の首を片手でつかみ、そのまま持ち上げた。
モース:「ハハハ! お嬢さん、俺の仲間にならないか? 俺に逆らい続けるより、部下になった方が賢い選択だと思うがな。」
マキは彼の手を振りほどこうとし、怒りに満ちた目で睨みつけた。
マキ:「そんなこと、夢にも思わないで……! あんたみたいな悪党の手下になるくらいなら、死んだ方がましよ!」
モースは大声で笑った。
モース:「ハハハ! そうか? どうやら自分の言葉を選ぶこともできないようだな!」
そして彼はマキに強烈な一撃を浴びせた。
マキは意識を失い、彼の手の中でぐったりと力を失った。
第五幕:ルキの怒り
その頃、ルキはまだモースとの戦いの最中だった。
しかし、マキに何が起きたのかを目にした瞬間、彼はその場で動きを止めた。
目を大きく見開く。
ルキ:「マキ……?」
返事はなかった。
意識を失ったマキを見つめ、それから彼女をつかんでいるモースへと視線を移した。
ルキの表情は完全に変わっていた。
いつものように冗談を言い、自信満々に振る舞っていた少年の姿は、もうそこにはなかった。
彼はゆっくりと両手を下ろし、拳を強く握りしめた。
そのとき、まだ兵士たちと戦っていたリンゴも、ルキの表情の変化に気づいた。
リンゴ:「ルキ……?」
ルキは答えなかった。
ただ、モースだけを鋭く見つめていた。
いつも冒険の中で隣にいてくれたマキ。
無鉄砲な行動をするたびに、いつも彼をからかっていた彼女。
そんな彼女が今、あの男の手の中で倒れている。
その姿を見たルキの中で、怒りが激しく込み上げてきた。
モース:「ハハハ! どうした、小僧? 言葉も出なくなったのか?」
ルキは動かなかった。
モース:「何も言わないのか? それとも、ようやく自分と俺との力の差が分かったか?」
ルキはゆっくりと顔を上げた。
その目は鋭く、声も先ほどまでとはまったく違っていた。
ルキ:「おい……」
モースは一瞬、笑うのをやめた。
ルキ:「その手を……マキから離せ。」
つづく……
第24章・終わり
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