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狂科学者、脳を繋げる。


 「メアリー、昨日作った魔道具持ってきて。」

 「わかりました。」


 メアリーに生命維持用魔道具を取ってきてもらう間に、手早くネズミへ麻酔をかける。


 かかるのを待っていると、メアリーが拳大程の魔道具がぎっしりつまった箱を持ってきた。



 「さて、始めよう。」

 ネズミの下処理だ。


 完全に麻酔がかかったのを確認して、小さなメスで頭部を切開、そのまま背骨に沿って神経を傷つけないようゆっくりと切り開く。


 そして背骨の隙間に沿ってしっかりと魔道具の接続端子を差し込み、視神経も切断して脳と全身の神経を切り離す。


 最後に頭蓋へ穴を開け、神経接続用の端子をびっしりと並べた人工頭蓋を嵌め込み、固定すれば、



 「よし。」

 一匹目、終了。


 この手術で被検体は意識を肉体と切り離され、生命活動を自主的に行えなくなる。

 代わりに生命維持装置から栄養と適度な信号を送り込むことで生命を維持してやるのだ。



 それを繰り返すこと数時間。


 空が暗くなり始めた頃に手術は終わった。


 数十体のドブネズミ達は体の自由を奪われ、互いの脳を大量の配線で接続される。


 そして、


 

 「よっこらせ。」



 ドブネズミ達の運動野は一匹の脳を基点にハルト特製、人工筋肉を用いた機械の肉体へと接続された。


 試作された義眼や各種感覚器官とも繋がれ、擬似的な視界と感覚を得たドブネズミ達の集合脳。

 何が起きるのかは未知数。

 なにも起きないかもしれない。

 突然全被検体が死ぬ可能性もある。


 


 間違いないのは、


 ハルトがワクワクしているということだけ。



 実験の結果はまだ出ない。


 

 

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