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狂科学者、魔法を学ぶ。


 「はいハルト、お小遣い。」

 「ありがとうパパ!」



 結果から言うと、石鹸計画は大成功だった。

 試作品を作らせたダディが品質の高さにすっ飛んできたレベルで。

 少し手順が多いせいで量産体制は整っていないが、ちょっと材料比を調整したら完成したので貴族などの上流階級の間では少しづつ流通し始めている。

 幸いなことに海がそこまで遠くないこともあって唯一懸念していた「海藻や塩で材料費が高額問題」もない。幼い俺自身にそこまで大金を渡せないということと、石鹸の単価がまだ高いせいで売り上げの40分の一にはなったが、資金も安定して入ってくる。



 そして俺は石鹸の量産体制を整えるべく、魔道具を作るために魔法を学び始めた。

 が、忘れてはいけない前提条件があったのだ。

 

 俺はまだたったの一歳なのだ。

 会話が流暢でも頭が良くてもまだ一歳なのだ。

 つまり誰にも相手にされない。

 だから誰かに師事することができない。



 というわけで、三か月分のお小遣いをはたいて魔法の基礎が書いてある教科書を買ってみた。

 お小遣いが月にいくらかって?

 毎月9000レア。日本円に直すと大体9万円ぐらいだ。

 ......一歳児でこれは異常だな。そもそも1レアすら握らせてもらえないぞ?


 だが研究開発資金はあればあるほど良いから気にしない。

 そして27万円もする本、高すぎだ。


 まあ消えた小遣いはまた新しい知識で我が父を利よ......喜ばせればどうにでもなる。

 それよりも今この手にあるファンタジーな新技術を身につけないといけないのだ。


 基本的に暇なハルトは重要な点を粗悪な紙にメモしつつ、教科書を読み進めていった。





 インクと羽ペン、だるいぜ。早急にマジックペンも開発しなければ......。


 

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