第42話 相棒名前を貰う
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みんなが椅子に座るのを見てアンガスが話し出す
「さて清十郎、お前があの後どうなったかまずは話してくぞ」
「うむ。よろしく頼む」
アンガスは清十郎に起こったことを話し始める
「お前が集中しだしてから婆の・・・ポ、ポーラ様の体に手を置いた場所が仄かに光りだしたんだ」
アンガスが婆と言った瞬間にポーラから鋭い視線を受け慌てて言い直す
「しばらくすると全体に光が広がって1時間ぐらいした当たりでポーラ様の体の青緑の色が徐々に薄らいでいったんだ。で、暫くすると体全体を青い魔力がポーラ様を包んだと思ったら完全に青緑の色が抜けて普通の肌に戻ったんだ。あの時は子供たちも全員、大泣きしちまってな。シーラなんか鼻水ダバダバだったぞ」
「うるさい!アンガスだって泣いてたじゃん!」
アンガスがシーラのその時の状況をばらすとシーラがアンガスの脛を蹴る
「いって!悪い。話がそれた。でだ、そのあとが凄かったんだよ」
清十郎が周りを窺うとポーラを覗く全員がうんうんと頷いていた
「さらに青い魔力が膨れ上がってどんどん色も濃くなってな。ポーラ様の身体が見えなくなったと思ったら清十郎も青色に光だすだろ?
そのあとに、こいつがいきなりお前の背中から出てきて転がったんだよ」
アンガスは机の上に大人一人がようやく抱えることができるくらいの塊を下から持ち上げておく
「これは・・・」
清十郎は目の前に置かれた青緑に輝く鉱石の塊らしきものを触ってみる。ひんやりとした冷たく固い感触が掌を伝わる
「おそらく魔鉱石だな。しかも純度がめちゃくちゃ高いな」
アンガスがそういうと清十郎はあの時、必死になりながらも自らが飲み込んだ魔力を外に出した覚えがある
「ふむ。心あたりがある」
「普通は龍脈が走る鉱山でしか取れない貴重なものだがこれについてはポーラ様がお前にやるってよ」
「ポーラ殿よいのか?」
「ええ、助けてもらったお礼もあるし使わないから要らないわ」
にこやかに微笑むポーラに清十郎は頷いた
「ならばありがたく頂戴する。せっかくだしいろいろ試してみるか・・・」
「お前ならそういうと思ったよ。その後だがポーラ様を包んでいた青い光りが治まったと思ったら若い女性が寝てるしそのすぐ後にお前もぶっ倒れちまうし大変だったんだぜ。特にイリアの慌てようと言ったらなかったぞ」
そこで話を振られたイリアをみるとうんうんと頷いている
「まぁ、そのあとポーラ様が目を覚ますと体が軽いわぁ~なんて言い出してな。いきなり立ち上がると婆だった時はぺちゃんこだったから薄着でも大丈夫だったんだがあれだろ?」
アンガスはそういうと自分の胸の前で両手で丸みを作る。ポーラ以外の女性陣の目がアンガスを虫けらを見るように冷たくなる
「こ、子供たちはすっげーとか言い出して走り回るし当の本人はあらあらとか言いながらそのまんまの姿で服を着ようとしないわ、ぶっ倒れてるお前もいるわでそりゃ、もうすげー状態だったわ」
「そ、そうか、それは大変だったな」
清十郎がそういうとアンガスは首を振る
「大変だったのはそのあとだ。お前の介抱をめぐってポーラ様とイリアが争ってな。
結局、くじ引きで決めたらポーラ様がお前を介抱することになったんだが・・・」
そこでイリアにアンガスは視線を向けるとくつくつと笑いだす
「私の清十郎様を取らないで!って、イリアが大泣きしだしてな」
清十郎は驚いてイリアを見る。イリアは下を向いてうつむいて上目遣いでアンガスを睨んでいた
「まぁ。そのあとだ、いきなりお前の剣が光りだしたと思ったらお前によく似た子供になるだろ?
もう何度目かになる口をあけての絶句だったぞ」
そこまで言ってアンガスが一息つく
「これがお前が寝てる間の出来事だったんだがお前の方はどうなんだよ。馬車で剣のことも含めて後で説明するって言ってたじゃねーか」
アンガスにそう言われて清十郎は頷いて話し出す
「うむ。儂の方はマリカ様にあってのう」
「「「はっ?」」」
「あらあら!」
ポーラだけ嬉しそうにし後の全員が唖然とした中、マリカと話をしたことを伝えていくと話を聞き終えたその場にいた全員が難しい顔をした。その中でポーラがまず最初に口を開く
「清十郎さん、あなたこれでマリカ教国からも狙われるわよ?」
「え?」
「だってマリカ様にお会いになっただけでなく魔鉱石病は治すし若返らせることもできちゃったじゃない?
だから知られれば間違いなくマリカ教国が清十郎さんの所有権を主張するわね」
「儂、ものじゃないんじゃが・・・」
「それをめぐって各国戦争だな」
続いて口を開くのはアンガスだ
「さすがに儂一人のために戦争なぞ起きるわけないじゃろ?なあ?」
清十郎は周りを見るが全員無言な上にまじめな顔をしている。さすがにそれを見ると清十郎も本気なのが分かる
「とりあえずウェインに相談だな」
アンガスがそういうと全員がうなずいた
「ところでマリカ様はこの子の名前も決めるようにおっしゃられたのでしょう?」
イリアが清十郎に尋ねる
「うむ。決めてやれと仰せになられたのう」
「そうですか・・・。名前はもうお決めになったのですか?」
イリアが目をキラキラさせて尋ねてくる
「う、うむ。一応決めてあるが・・・」
「早く教えてくださいませ!」
イリアがはやくはやくとせがむ。清十郎はこほんと咳払いをすると
「こやつの名前は清丸。片岡清丸とする」
「うふふ。清丸ちゃんですか。可愛い名前ですね」
イリアがそう言うと清丸は名前が気に入ったのか拵えがピカピカ光り清十郎に喜びの感情が流れ込んでくる
「ふむ。こやつも喜んでおるようじゃ」
こうして清十郎の相棒に名前がついた瞬間だった
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