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第40話 その後

いつも読んでいただきありがとうございます!

 真っ暗なところから徐々に意識が浮いてくる。意識が浮上し起きるか起きないかの間の中、頭の下がやけに柔らかく気持ちがいい


(柔らかい枕じゃのう・・・)


 清十郎は心地の良い枕を堪能していると時折、顔に柔らかなものがのしかかってくる。これがまたとても気持ちよく顔を押してくる


(ああ、これはなんじゃろうか。とても柔らかく顔を押してくるのう。じゃが、この香りは薬草か・・・?)


 清十郎は微かに香る匂いが気になるがそれよりも柔らかく顔をおしてくるものが気になり匂いの事はどこかへ追いやられた。無意識に手を伸ばし顔を推す柔らかなものをさらってみる。優しく触ってみるとなにやらもぞもぞと枕もその柔らかなものも動く


(これこれ、逃げるでないわ)


 逃げるそれを壊れないように軽くそっと握ってみる。優しく程よく反発する感触に心が弾む


(これは気持ちがいいのう)


 あまりの心地よさに清十郎は揉みしだく


「あん」


(ん!?)


 艶っぽい声に清十郎の意識は一気に覚醒する


「な、なんじゃ!?」


「きゃ」


 慌てて跳び起きたため誰かが後ろに倒れこんだようだ

 声をする方とみてみると正座を八の字にするような座り方で両手で後ろに倒れないように支えて吃驚して清十郎見つめる若い女性がいた


「そ、そなたは?」


「もう清十郎さんったら、女の子をそんなに乱暴にあつかっちゃ、めっですよ!」


 ぷんすか怒る女性にどうしていいかわからずおろおろする


「婆!いい加減からかうのはやめてやれ。ぷっ・・・清十郎が泣きそうになってるぞ。それよりもさっきからイリアがやばいからもうやめろって!」


 イリアという単語で頭が冴え状況を思い出した


「そうじゃ!ポーラ殿はどうなった!」


 思い出すと真剣味を増してアンガスの方を向くとアンガスはにやにやとし黙って指をさす。その方向を見ると先ほどの女性がいる


「それ婆・・・いたたっ!!!」


 女性はその見た目に反して素早く椅子に座っていたアンガスの後ろに回り込むと頭を片手で抑えつけ指を立てて締め上げる。もう片方の手を頬にあて困った子と呟いている


「もう、アンガスったら、ちゃんと言葉遣いはしないとダメよ~」


 清十郎はその女性がポーラと言われ一瞬思考が固まる

 今のポーラは20くらいの女性にしか見えない。皺がなくなり白髪だった髪は青いさらりとした若々しくなっている。マリカに瓜二つのようなおっとりとした感じの顔つきに目が細く垂れ目な感じがかわいらしさを強調している。その小柄な背丈に反してその胸についているものは立派だ


 今はシーラと同じような青を基調にしたゆったりとした袖の丈の長いワンピースを着ているが胸の中心に腕を組むマリカを模した女性を金糸で豪華に刺繍が施され縦に両肩の付け根とスカートのあたりから左右に一本ずつ黄金のラインが2本入っているところがシーラの服と違う点か


 清十郎は重大なことに気づいた。ワキワキする両手を見つめながらあれをもんだ事実に気が付いたのだ


「なにをワキワキしてますか!このスケベ!」


 頭に衝撃を受け振り返るとミーニャが目を吊り上げて後ろで仁王立ちしていた


「ち、ちがう!誤解じゃ!」


「何が誤解ですか!思いっきりもんでたじゃないですか!見てましたよ!わたしもイ・リ・ア様も!」


 殊更イリアを強調するイリアに清十郎は血の気が引いて部屋を見回す


 子供たちが全員すみっこのほうでやり取りを見ている。ピットはにやにやとしレリは顔を真っ赤にして顔を隠しシーラははぁーっと溜息を吐いている。どうやらここは教会の大部屋らしい


 そしてイリアはミーニャの後ろあたりに地面に足を崩してすわり涼やかな顔がこれでもかと凍てつくような雰囲気をだし鋭く見つめていた


「イ、イリア殿!ご、誤解じゃ!」


 慌てて弁解しようとする清十郎にイリアは膝にのせてるものを撫でつつ微笑んでいる

 ただし目は笑っていない。清十郎の心臓は鷲掴みにされているような感じを受ける


「あーあ。これは相当お怒りですよー。どーしますー」


 耳元で悪魔の小娘もといミーニャが囁いてくる


 清十郎はそういえばとイリアが先ほどから撫でているものが気になり視線を向ける

 黒髪を後ろで紐でしばり白の水干、白袴の子供がイリアの膝に頭をのせてすやすやと気持ちよさげに寝ていた


「お主!」


「清十郎様、お静かに。この子が起きてしまいます」


「は、はい・・・」


 一瞬、相棒に叫びかけたがイリアの寒気を感じる声音に思わず返事をするだけで精一杯だ


「清十郎様・・・清十郎様が男の子なのは重々承知しております。ですがここは教会、節度を保った行動をしてくださいませ」


「はい・・・」


 イリアの有無を言わさぬ淡々とした説教に清十郎は綺麗な土下座きめるのであった


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