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ヴィルディステの物語  作者: あるかな
【第二章】

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2‐12‐10 12の節の最終日

 

 そうこうするうちにも、日々はあっという間に過ぎ、今日は12の節の最終日。聖の曜日でもある。元の世界でいう所の大晦日だ。


 今日もいつもの通り、昼からは洗濯場の手伝いがある。それまでの空き時間、普段であれば各講義の復習をしていることが多い。だが、今は属性魔法を調べたい気持ちが強く、いつものように部屋で座学というのが落ち着かない。

 おまけに、今日は特別な日。一年の締め括りの日でもあるのだから。


 祖母と居た時は、年の瀬が迫れば大掃除に飾り付け。二人だけでも年越しの気分で簡単なおせち料理を用意もした。こちらの世界ではどういう風習なのか、あまり突っ込んで聞くと変に思われそうで聞けないでいるのだが。

 ただ、新年で決まった料理を用意するような風習はないらしい。これは食堂でさりげなく聞いて確認できた。


 そして初詣ではないが、街では年越しの祭りが今日明日と開かれ、屋台でにぎわっていると聞く。

 外出許可がやっと出たので、街に出てみたいという気持ちもある。

 明日になれば皆と約束をしているので、街に出ることは叶うのだが、今日という日も少し気になっている。

 セラスが暇ならば...... と期待したのだけれど、神官や神官見習いは大神殿詣での市民対応に、今日から暫くは大忙しだという。それ以外でもセラスは何か訓練とかで忙しいとも言っていた。


 そうなると一人で街に出るのは気が引けて。地理がわからないので、迷子になる自信がある。絶対元の世界と道や街の造りが違うと思うのだ。


 結局、うだうだと考えているせいか勉強には身が入らず。

 それでも時間は過ぎていく。

 昼からは洗濯場の手伝いなのである。




 いったいどれだけ溜めこんでいた! 隠していた! と叫びたくなるほど洗濯物がある。

 いつも以上にコーマで補強をかけないと追いつかない。一度に運ぶ量を増やすため体力強化をより強くかける必要がある。

 おまけに洗濯場の手伝いが少ない。街へ遊びに行く為、休みをとる学生が多いせいで、神殿中を走り回ることになってしまった。仕事が終わった後はヘトヘトで、久しぶりに魔力量が減った感じを味わうほどの仕事量だった。



 △▼



 夕食をと、食堂に入ると意外に人が多い。年越しの祭りに出掛けている人が多く、ここは空いているだろうと勝手に想像していたナギサだが、実際は神官、神官見習いが大勢利用している。

 それによく見ればモリス達3人がまだ働いている! いつもならこの時間には手伝いは終わっているはず。驚きながらも食事をとりに向かうとモリスが気付いて声を掛けてきた。


「ナギ! 驚いた? わたしも驚いているよ。忙しいとは聞いていたけど、ここまでとは、って感じよ」


「ん、どうしてこんなに?」


「年越しの祭りで夜通し働く人が多いから、ってことらしいよ。それに明日は明日で“神殿詣で”の対応で神官さん達は出ずっぱりなんだって」


「それは気の毒だけど、いずれは我が身?」


「あはは、考えない! じゃ、わたし、行くね」


 余程忙しいのかモリスは慌てたように厨房へと走っていった。



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