陸話.不釣り合い
「うーん......やっぱりおかしいわね。」
「何が?」
「そりゃ、この世界の不釣り合いの均衡よ。夢輪廻の塔もそう思うでしょ?」
「僕もそう思う......っていうか、夢堕ちの女帝たちがさっきそう言ってた。」
「もう、あの2人はいいの。全く......夢堕ちの女帝は彼にデレデレしすぎよ。自分がヒロインじゃなかったからって彼に近づくのは良くないわ。」
「元はと言えば君のせいじゃないか。君が○○○○○○を自分に集約するから、僕たちの○○○○が奪われてこんなことに......。」
「分かってるわよ。悪かったわね!どう?これでいい?」
「なんか棘があるなぁ。」
「今は私の事はいいの。それより、この物語の息苦しさを何とかしないと......また第2のフレンが誕生しちゃう......。」
「まぁ、なるようになるんじゃない?」
「貴方は適当過ぎるの。彼を見習ったらどう?」
「そうは言ったってさ、あいつも色々考えているようには思えないよ?」
「彼はあぁ見えてもちゃんと物事を考えて行動してるわよ。ほんと、貴方にも見習って欲しいわ。」
「......夢契約の力こそあいつに肩入れし過ぎだよ。」
「私は“ユナ”よ。決して夢契約の力なんて者じゃないわ。」
「頑なだなぁ。そういうとこ、直さないとシュウにモテないよ?」
「なんであいつが出てくるのよ。」
「いやいや、好きでしょ?シュウのこと。」
「そんなわけないじゃない。」
「でもさ、所詮僕たちは元登場人物だよ?サクシャに作られた存在である以上、ある程度は抗えても完全に感情を拒否することは出来ないでしょ?」
「......。」
「夢管理の恋人もそう思うよね」
「......あぁ。」
「いつからそこにいたのよ。」
「ついさっき、だな。」
「っていうか、夢管理の恋人がここに来るなんて珍しいね?久しぶりじゃない?“白の世界”に6人も“決着者”が居るなんてさ。」
「俺はただあいつの様子を見に来ただけだ。夢契約の力のせいで見るも無残になった、あいつをな。」
「......ごめんなさい。」
「......悪い、卑怯な言い方をしたな。お前の物語ではこれが最善だったのは事実だ。謝る。」
「......ありがとう。」
「うん、じゃ、そろそろ僕は帰ろっかな。サクシャに見つかると色々めんどくさいし。」
「......そうね、私も帰るわ。」
「俺はあいつを確認してから帰る。......俺も少しは物語に興味があるから下に降りてみたいが......。」
「まぁ、降りるのはフレンたちの専売特許だからね。」
「仕方ないな。」
「じゃあ僕たちはこれで!夢管理の恋人も早く帰った方がいいよ?ここのサクシャは僕はおろか、君も知らないサクシャだからね?」
「あぁ、十分に理解している。」
「それならいいけどね!」




