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魔法使いメルトの物語  作者: 奈々宮 紬
夢干渉の精霊
7/90

陸話.不釣り合い

「うーん......やっぱりおかしいわね。」


「何が?」


「そりゃ、この世界の不釣り合いの均衡よ。夢輪廻の塔もそう思うでしょ?」


「僕もそう思う......っていうか、夢堕ちの女帝たちがさっきそう言ってた。」


「もう、あの2人はいいの。全く......夢堕ちの女帝は彼にデレデレしすぎよ。自分がヒロインじゃなかったからって彼に近づくのは良くないわ。」


「元はと言えば君のせいじゃないか。君が○○○○○○を自分に集約するから、僕たちの○○○○が奪われてこんなことに......。」


「分かってるわよ。悪かったわね!どう?これでいい?」


「なんか棘があるなぁ。」


「今は私の事はいいの。それより、この物語の息苦しさを何とかしないと......また第2のフレンが誕生しちゃう......。」


「まぁ、なるようになるんじゃない?」


「貴方は適当過ぎるの。彼を見習ったらどう?」


「そうは言ったってさ、あいつも色々考えているようには思えないよ?」


「彼はあぁ見えてもちゃんと物事を考えて行動してるわよ。ほんと、貴方にも見習って欲しいわ。」


「......夢契約の力こそあいつに肩入れし過ぎだよ。」


「私は“ユナ”よ。決して夢契約の力なんて者じゃないわ。」


「頑なだなぁ。そういうとこ、直さないとシュウにモテないよ?」


「なんであいつが出てくるのよ。」


「いやいや、好きでしょ?シュウのこと。」


「そんなわけないじゃない。」


「でもさ、所詮僕たちは元登場人物だよ?サクシャに作られた存在である以上、ある程度は抗えても完全に感情を拒否することは出来ないでしょ?」


「......。」


「夢管理の恋人もそう思うよね」


「......あぁ。」


「いつからそこにいたのよ。」


「ついさっき、だな。」


「っていうか、夢管理の恋人がここに来るなんて珍しいね?久しぶりじゃない?“白の世界”に6人も“決着者”が居るなんてさ。」


「俺はただあいつの様子を見に来ただけだ。夢契約の力のせいで見るも無残になった、あいつをな。」


「......ごめんなさい。」


「......悪い、卑怯な言い方をしたな。お前の物語ではこれが最善だったのは事実だ。謝る。」


「......ありがとう。」


「うん、じゃ、そろそろ僕は帰ろっかな。サクシャに見つかると色々めんどくさいし。」


「......そうね、私も帰るわ。」


「俺はあいつを確認してから帰る。......俺も少しは物語に興味があるから下に降りてみたいが......。」


「まぁ、降りるのはフレンたちの専売特許だからね。」


「仕方ないな。」


「じゃあ僕たちはこれで!夢管理の恋人も早く帰った方がいいよ?ここのサクシャは僕はおろか、君も知らないサクシャだからね?」


「あぁ、十分に理解している。」


「それならいいけどね!」

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