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魔法使いメルトの物語  作者: 奈々宮 紬
夢再生の魔法使い
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陸拾話.金稼ぎ日記

俺のステータスが意味不明なことになった次の日。


「今日からお金稼ぎを始めるんだよ!」


というシャーノの言葉によってお金稼ぎが始まった。


まぁ、たしかにあと100万フィロ弱稼がないとテストすら受けさせてもらえないので、分からない話ではない。


だが、この稼ぎ方は分からない。


「おい、シャーノ、これはどういうことだ。」

「んー?魔香を焚いて近寄ってきた魔物を穴に落として、それを攻撃しているだけなんだよ!」


そう、たしかにそれはただの作戦の1つにしか過ぎない、別に異常ではないかもしれない。


「そうじゃない、ここ、どこだっけ?」

「強い魔物がいっぱいいるところなんだよ!」


その強い魔物、っていうのが問題なのだ。


「例えばあいつ......」

「“狂竜(マッドドラゴン)”なんだよ!」


“狂竜”というのは羽がない竜の一種で、知能は低いがかなりの攻撃力と防御力を兼ね備えた厄介な魔物......だ。


「さっきあいつはあの馬鹿みたいにデカい木を余裕で壊したよな?」

「そうなんだよ!」

「なんでそんなやつが俺が一殴りしただけで死ぬんだよ?」

「......“狂竜”が弱いから?」

「いや違うだろどう考えても俺が強すぎるだろ」


あんな木を余裕でぶっ壊すようなやつが弱くてたまるか。


「っていうか、大戦期は最低でもこの2倍のステータスじゃなかったのか?」

「......?そうなんだよ?」


大戦期って化物の巣窟だったんだな、そうだ、そうに違いない。


その日は魔物を倒しては魔石を作るという行為を永遠と繰り返して、1日だけで6万フィロも稼げてしまった。


休みを挟んでも、そんなことを20日も繰り返せば余裕で100万フィロなんか稼げるわけで。


「これで100万フィロ稼げたので、特別冒険者になる試験をさせてくれませんか?」

「......確かに100万フィロ稼いでいますね......こんなスピードでは異例ですがいいでしょう、試験の日程はいつにしますか?」

「では明日、大丈夫ですか?」

「大丈夫です。明日の朝9時にここ、ギルドにてお待ちしております。」


......と、試験を受けることが出来るようになった。

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