壱話.輝く世界
ねーねー!
起きてー!
そんなとこで寝てないでさー!
......騒がしいな。
いーつーまーでー寝ーてーるーのー!?
うるさい。
早く起きろー!
「ったく......なんなんだよ、もう。」
「あれ?あれれ?」
「どうしたんだよ。」
「もしかして、わたしの声、聞こえてた?」
「聞こえるも何もあんなにうるさく叫んでたら嫌でも耳に入るだろ。」
目を開けると周りはいっぱいの草原。そして目の前にいたのは女の子。真っ白な服に真っ白な麦わら帽子のような形の物を被っている。
「やったー!初めて会えたよ!わたしの声が届く人に!」
「はぁ?」
その女の子はぴょんぴょん飛び跳ねて喜びを体現している。どういうことだよ。
「わたしね!シャーノって言うんだ!これでも“夢に干渉できる精霊”なんだよ!」
「はぁ?精霊?」
精霊なんているわけねぇだろ。何言ってんだこいつ。
「あー!信じてないなー?でもほんとに精霊なんだよ?あ、ステータス見る?」
「なんだそれ?」
ステータス?そんなもんあるわけないだろ。本当に何言ってんだ?ゲームでもあるまいし。
「あ、そっかー。あなたって迷い人だもんねー!あのね、ステータスっていうのはね、その人の現在の能力とか力量が書いてある便利な表なんだよ!ステータスは基本的に自分のしか見えないんだけど......こうやって転写すれば............。」
シャーノはどこからか、薄汚れた紙のような物取り出し、目を閉じた。しばらくすると、その紙に文字のような物が浮かび上がってきて......。
「ほら!これがステータスだよ!」
疑いながらも紙を見てみると......
呼称:シャーノ
性:女
種族:精霊
属性:光
スキル:???
アビリティ:???
体力:???/???
魔力:???/???
攻撃力:???
防御力:???
「......なんだよこれ。ほとんど見えねぇじゃねぇか。」
「でも、必要なところは見えるでしょ?」
確かに種族には精霊と書いてあるが......
「こんなもん、信用できるかよ。」
「うん、それもそうだね!じゃあ、わたしについてきて!あ、そういえばあなたって名前はなんていうの?」
......名前くらいは言っていいか。
「俺の名前はメルトだ。」
「そっかぁ、メルトかぁ。よろしくね!」




