↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶対鎖国国家エルフの森  作者: 及川 正樹
PR
84/211

84



 マサモリとシラギクは小型担当となった。シラギクは石の棍棒を大きく振りかぶって石畳に叩き付けた。石畳を衝撃が走って小型の足元で解放される。


 小型は一斉に空へ吹き飛ばされた。マサモリは石剣に氷魔法を付与して露出した軟体部分を斬った。すると軟体部分は凍り付き、地面に落ちると衝撃で氷は砕けた。


 他のエルフも足元を爆破させたり、地面から土槍を生やして小型をひっくり返している。町は散々に壊されてしまっているで火魔法や爆発を伴う広範囲に破壊をもたらす魔法が解禁されている。


 エルフ達は普段は使いたくても使えない魔法を使えて心なしか嬉しそうである。シラギクが吹き飛ばしてマサモリが軟体部分を倒す。超大陸では地面が柔らかかった。しかし町の中には石畳があって他の場所よりも地面がしっかりしているので比較的戦いやすい。


 マサモリ達は小型を掃討し、残った殻を巨大な氷で覆った。ヒデヤス達は大型の星外生物と戦いの真っ最中だ。大型は外殻が兎に角厚い。


 外殻を切り裂いて内部の軟体部分まで攻撃が届かせられているのはヒデヤスだけのようだ。ヒデヤスが切り裂いた殻の間に追撃しようとするのだが殻はすぐに再生してしまい、内部にダメージを与えられない。


 まともな武器があれば他のエルフも殻を破壊できるはすだ。しかし武器屋の武器等は星外生物に食べられてしまった。豪邸を探せばあるかもしれないが探すのは大変である。


 未だに不明な点が多い相手にエルフを石化させて武器として使うのは危険すぎる。マサモリ達は小型を処理し終えて、合流しようとしたが止めた。


 数を増やした所で決定打が与えられないのなら邪魔になるだけだ。マサモリは急いで武器になりそうな物を探した。実はマサモリには心当たりがあった。何も考えずに町を眺めていた訳ではなかった。


 マサモリは金持ちの豪邸へ向かった。シラギクは町の中央にあった塔の残骸へと向かった。魔石砲弾で吹き飛ばされた建物が多い中、数件の豪邸は現在もギリギリその形を残している。


 マサモリは豪邸へ辿り着いた。しかし中には入らない。建物の周りを用心深く一周した。そしてお目当ての物を見つけた。石柱に石像、鉄像等である。マサモリは念話で知らせた後に石像や鉄像を片っ端から投げた。


 今使っている石剣より体積が大きい分、重量があって攻撃力が増す。次に石柱を丁寧に建物から切り離していく。建物が崩壊するが今は星外生物との戦いが優先だ。


 マサモリが石柱を切り出している間にシラギクはお目当ての物を見つけた。中央の塔に有ったのは巨大な鐘だ。


 シラギク身長の数倍以上ある巨大な鐘をシラギクは抱きかかえるというよりも抱き着いて持った。そしてゆっくりと大型と戦闘中のエルフ達へ向かって投げた。そしてシラギクは次の場所を探し始めた。


 マサモリは使えそうな石柱を投げ終わると豪邸の中に入った。一か所から強い魔力の反応があったからだ。マサモリが魔力を頼りに探していると、壁が不自然に崩れている場所があった。


 近づいてい見ると壁の内側に巨大な石板があった。石板には漆喰の様な物で包まれていて、どうやらそれには魔力を遮断する性質があるようだ。


 建物が壊れた時に石板を覆う漆喰の一部が剥がれたのだろう。石板には人や動物が描かれている。それに巨人や頭がだけが奇妙に丸い人が刻まれている。マサモリは石板に手を当ててみた。


 かなり古い遺物のようだ。かなりの年月が経っているのが石板から湧き出る魔力で感じ取れた。しかし大きすぎた。持ち運ぶにしても目立ちすぎるし、武器には使えない。


 触媒には使えるだろうがなんせ大きい。マサモリは石板を持ち出すのを諦めて豪邸から出た。豪邸の地下にはか細い魔力反応がしたので生存者がいるようだ。


 しかし魔力が小さかったので子供だろう。気を付けて探しているがエルフが居るような気配は感じられなかった。マサモリは石柱で武器は足りると判断して戦闘中のエルフ達と合流を目指した。



 マサモリが合流すると星外生物は石柱や石像を持ったエルフ達に滅多打ちにされていた。石柱が振り下ろされる度に殻にひびが入った。そこへ続けて次のエルフが攻撃を加える。


 石柱は扱いにくいがとにかく長くて重い。エルフ同士が武器をぶつけ合わないように注意する必要がある。しかし上手く連携出来れば大型の相手に有効だった。


 石柱を数本横に並べて土魔法で固定した盾は星外生物の攻撃を広い面で受け止めた。もはや盾というよりも壁に等しい。盾に専念するエルフが攻撃の大半を受けてる事で他のエルフが自由に動ける。


 大きい武器に人気がある理由が分かる光景だった。エルフ達は互いに分担しながら星外生物を追い詰めていった。


 殻の高い再生力も一か所に攻撃を集中されると再生が間に合わない。殻に入ったひびは次第に大きくなっていった。マサモリは石柱を両手に持って戦闘に参加した。


 星外生物の手足を狙って石柱を振り回す。星外生物もマサモリの妨害を疎ましく感じているようだが殻を突破されない方が重要でそちらの方に意識が集中している。


『マサモリ避けて』


 マサモリはシラギクの念話に反応してすぐさまその場を離れた。巨大な錨が星外生物にぶつかった。錨には鎖が付いていて星外生物に纏わりついた。しかし星外生物は殻の形を変えて鎖の拘束から脱した。


『今だ!』


 だがそれが良くなかった。殻の再生に重点を置いていたのに他の部位の殻の移動をしてしまい注意が一瞬逸れた。ヒデヤスは石柱をひびの入った殻に突き刺した。


 そして石柱を伝って星外生物の内部に氷魔法を放った。ヒデヤスは星外生物を突き刺したままその巨体を宙へ持ち上げた。


 石柱から逃れようともがく星外生物に向かって周りのエルフ達が一斉に氷魔法を放つ。未だに動き続けていた星外生物であったが暫くすると動きが止まった。


 ヒデヤスが石柱を平手で叩くとその衝撃は星外生物へと伝わり氷漬けにされた軟体部分が砕け散った。そして残った殻は握りつぶされた空箱の様にひしゃげた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。